文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
①経営理念
当社は、『社員のヒューマンな生涯設計の達成とその基盤である企業の安定と発展を図り、視聴覚文化関連事業を通じて「暮らしの豊かさ」に貢献する』という経営理念に基づき、全国にこども写真館チェーン店を展開しております。
会社は、お客様、取引先、株主、社員、地域社会など利害関係者みんなのものです。「会社は何のためにある?」と問われたとき行きつく答えは「地域社会への貢献」「人類への貢献」しかないはずです。企業は社会での存在理由を示し、働いている社員に誇りを与えられなければ長期間に繁栄することはありえません。社員一人一人が自分と会社に誇りを持ち、社会から拍手を受ける会社になるよう、変わらぬ創業理念の継承を続けます。
②経営の基本方針
経営の基本方針は「サッカー型経営の確立」であります。
(注)サッカーというスポーツは、試合中に監督が選手に指示を出していません。監督が戦略を決めた後は、選手自ら判断し、試合を進めていきます。
当社の「サッカー型経営」とは、すべてのことは店で始まり店で終わるという現場主義の考え方に基づき、社員一人一人が経営方針に従い、主体的な状況判断により業務を遂行し、目標の達成に向かうという当社の経営スタイルに付した呼称であります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、重視すべき経営指標を連結総資本経常利益率とし、その目標を20%以上として資本効率の向上に取り組んでまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
①写真事業の選択と集中
写真事業において、マタニティ・赤ちゃん撮影、七五三撮影の推進、及び、お買上単価の向上によって売上高を確保しつつ、お客様へのクオリティを保ちながら仕組みの効率化を図って安定的に利益が確保できる収益構造にしていくとともに、成長基盤である成人振袖レンタル事業及び、今後の成長基盤となるEコマースやスクールフォト事業へ経営資源を積極的に投入し、成長を加速させ、持続的成長を図ってまいります。
②衣装製造卸売事業の選択と集中
写真事業向け和装衣装製造において、品質の維持・向上、並びにコストダウンを図るため、2023年度までに一部商品を除いて中国現地法人の工場から京都府京丹後市に開設した工場へ移管していくとともに、成人振袖レンタル事業に経営資源を投入し、収益向上を図ってまいります。
③当社グループの選択と集中
当社グループの主要な事業は①写真事業②衣装製造卸売事業になります。当社グループの事業を取り巻く環境は、少子化の更なる進行や競合店の増加による競争激化等により成長が鈍化しつつあります。このような市場環境の中、2020年よりサービスを開始した成人式用振袖レンタルと前撮りがセットとなった「ふりホ」に継続的な成長性や収益性が見込まれるため今後も積極的に経営資源を投入してまいります。
(4) 経営環境
当社グループの経営環境は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績」をご参照ください。
(5) 会社の対処すべき課題
①写真事業の対処すべき課題
写真事業において最も重要な課題は、当社を取り巻く事業環境の変化に適応し克服するため、事業展開の方向性を定め、競合他社に対する優位性を確立し、より多くのお客様から圧倒的な支持を得ることであります。
これら課題に対処するため、「カイゼン」を次期の経営方針に掲げ、成人式用振袖レンタルと前撮りがセットとなった「ふりホ」のご成約件数の更なる増加を図るとともに、マタニティ・赤ちゃん撮影の新規需要の獲得、並びに、技術力や接客力のカイゼン等によってお買上単価の向上を図り、売上高、粗利益高の向上に取り組んでまいります。加えて、引き続き店舗統廃合の推進や多能工型人材の育成等によって費用構造をカイゼンし、利益の最大化に取り組んでまいります。
女性活躍推進法への対応につきましては、元々、当社の全従業員に占める女性比率は90%以上、女性管理職比率は約80%となっており、既にこどもが10歳になるまで利用できるショートタイム勤務制度の導入や、退職した業務経験者が臨時的に応援勤務をするサポートメンバー制度の導入など、女性が仕事と家庭の両立を図りやすい仕組み作りを行っております。また、希望によりスタジオ専門職幹部から総合職へ移行し、将来の経営幹部を目指すことができる制度を採用する等、女性従業員がやりがいや生きがいをもって活躍できる制度や仕組み作りを行っておりますが、さらに女性従業員がやりがいや生きがいを持って成長できる制度・仕組みづくりを目指してまいります。
②衣装製造卸売事業の対処すべき課題
主力である写真事業向けのこども用衣装や成人式用振袖の更なる生産・調達コストの低減を図っていくとともに、引き続き、中国現地法人の縫製工場で製造している和装衣装を国内工場へ移管してまいります。
③当社グループ全体の対処すべき課題
「金融商品取引法」に制定された「財務報告の信頼性確保」のため、当社グループ全体で同法が要請する内部統制体制の運用、改善に取り組んでまいります。
(6) その他、会社の経営上重要な事項
該当事項はありません。
お知らせ