課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「Paint it RED! 未来を塗りかえろ。」を総称とした企業理念、「ミッション」、「ビジョン」、「バリュー」を定めています。

ミッションは、私たちがビジネスを行う上での使命として、「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造します」としています。

ビジョンとして、ミッションにつながるあるべき姿を描いています。

・すべてのお客さまから選ばれるパートナーであり続けます

・持続可能な成長により、市場で勝ちます

・常に学びながら成長します

・コカ・コーラに誇りを持ち、誰もが働きたいと思う職場をつくります

また、ミッション、ビジョンを実現するために、私たちが日々の活動で常に意識し、大切にしなければならないことを4つのバリューとして設定しています。

・Learning:学ぶ向上心を忘れません

・Agility:変化を恐れず機敏に行動します

・Result-orientation:結果を見据え最後までやりきります

・Integrity:誠実と信頼に基づいた気高い志で行動します

 

ミッション・ビジョン・バリューに基づいた日々の活動により、持続的な成長を目指してまいります。

 


 

(2)主要な目標

今後の国内清涼飲料市場や経営環境については、オミクロン株の感染急拡大等により、引き続き不透明な状況が続くと予想されます。そのため、2022年12月期以降の一定期間にわたり当該影響が継続するものとの仮定を置いて会計上の見積りを行っております。2022年12月期連結業績予想につきましては、現在未定としておりますが、新型コロナウイルス感染症(以下、「COVID-19」)の影響が一定程度落ち着いた適切な時期に改めて公表いたします。このような状況下、当社はコントロールできる分野での活動に注力することとし、以下の点に関する取り組みを進めてまいります。

・ベンディングでの金額シェア成長と手売りチャネルでの適正価格に基づくバランスのとれた戦略実行

・変革を通じた経常的なコスト削減の実現

・投資抑制を継続しながらも市場環境に応じ段階的に投資を拡大

・安定配当を目指し、年間配当金は1株当たり50円を予定

・PETボトルへのサスティナブル素材の使用率向上

 

 

(3)当面の対処すべき課題の内容等

国内清涼飲料市場の今後の見通しにつきましては、長期にわたって緊急事態宣言下にあった2021年からの一定の消費者トラフィックの回復が期待されるものの、オミクロン株による感染再拡大により、不透明な状況が続くことが見込まれます。また、飲用機会の即時消費から家庭内消費へのシフトや購買チャネルのシフトといった消費者の購買行動の変化による影響の継続、総需要の回復の遅れを背景とした厳しい競争環境の継続に加え、世界的な原材料および原油価格等の高騰が見込まれるなど、収益性の観点においても厳しい環境が継続すると予想されます。

このような状況の中、当社は、コロナ禍における短期的な業績への影響緩和策を継続するとともに、2022年を「持続可能な成長のための基盤づくりの年」と位置づけ、着実かつ持続的な成長へつなげるための基盤の構築と、さらなる変革の推進を図ってまいります。重要施策として、1)コアカテゴリーや質の高いイノベーションへの注力、2) ROI(Return On Investment、投資収益率)を意識した顧客志向のマーケティング投資継続と収益基盤強化に向けた適切な価格戦略の実行、3)低コスト供給に向けた営業領域とサプライチェーン領域の連携強化、4)持続的な成長を果たせるビジネスモデル確立に向けた変革の継続、5) PETボトルにおけるサスティナブル素材使用率向上に向けた取り組み等に取り組んでまいります。営業活動につきましては、コアカテゴリーにフォーカスした施策の強化や、新技術および新たな知見を活用したイノベーションに基づく新製品の投入とこれに伴う製品ポートフォリオの拡大、ホワイトスペース(未参入領域)への参入、ROIを意識した戦略的マーケティング投資の実行などにより、厳しい環境ではあるものの着実な売上回復を図るとともに、将来にわたって持続的な成長を果たすための営業面での収益構造の確立に取り組んでまいります。チャネル別の取り組みとしては、当社にとって重要なベンディングチャネルでは、足元と中期的な事業環境を勘案しながら、収益性およびROIを重視した自動販売機の設置台数増加に取り組むとともに、スマートフォンアプリ「Coke ON」等を活かしたデジタル戦略により、収益貢献度の高い自動販売機による売上増加を図ってまいります。また、2021年に実施したベンディングにおけるオペレーションモデルの変革では、モデルの抜本的な見直しにより大幅な固定費削減を実現しており、今後はサプライチェーン領域との連携を深めながら安定稼働を図るとともに、デジタル技術のさらなる活用により、継続した業務改善に取り組んでまいります。手売りチャネルにおいては、消費者の購買行動の変化や厳しい競争環境が継続しており、金額シェアに回復の兆しは見られるものの依然として課題と認識しております。これについては、新製品の積極展開、売場の拡大、ROIを意識した顧客志向のマーケティング投資、収益状況を踏まえた適切な価格戦略等により、当社が抱える課題の解決に取り組んでまいります。さらに、日本コカ・コーラ株式会社と連携する領域をさらに広げていくことにより、日本のコカ・コーラシステムが一枚岩となって強さを発揮できる体制を構築してまいります。

 サプライチェーンにおける取り組みとしては、高品質・低コスト・安定供給を実現するサプライチェーンネットワークの構築を目指した「新生プロジェクト」の一環として、2021年に稼働開始した「埼玉メガDC」における安定稼働や、2022年最需要期前に前倒しで稼働開始予定の「明石メガDC」の円滑な立ち上げ、これらメガDC稼働と同期した営業拠点の統廃合や製品在庫の低減・最適配置等を進めてまいります。製造面でも、製造キャパシティの向上や柔軟な製造体制の構築により、製品の安定供給や製造効率の向上、コスト削減等に努めてまいります。さらに、引き続き需要変動の激しい局面も予想されますが、2021年の学びを活かし、営業(企画・販売)領域とサプライチェーン領域の連携を深化させることにより、環境の変化に合わせた製品のタイムリーかつ低コストでの供給に取り組んでまいります。なお、2022年は原材料および原油価格等の高騰による調達コストの大幅な上昇が見込まれ、事業全体に大きな影響を与える見通しです。サプライチェーンにおいては、安定的かつ低コストのオペレーションを軸にきめ細かい改善活動を実施することで、バリューチェーン全体でのコスト増影響の緩和に努めてまいります。

ビジネス全体の基盤としては、業務プロセスの標準化やDX(デジタルトランスフォーメーション)による効率化をさらに加速させ、環境の変化に俊敏に対応できる強靭なコスト構造の確立を目指します。また、当社のミッション、ビジョン、バリューに基づく人材戦略の実行や、廃棄物ゼロ社会を目指す「容器の2030年ビジョン」、日本のコカ・コーラシステムとして2021年に策定・公表した温室効果ガス(GHG)排出量の削減目標の達成に向けた取り組み等、社会との共創価値に基づくESG目標の実現に向けた活動も引き続き進めてまいります。

 

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