課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、当社の「お客様に常に感謝の心を持ち、安心・安全かつ価値あるごま製品を提供することで、健康でより豊かな食生活の実現に貢献する」という経営理念の下に、ステークホルダーの皆様の期待に応えられる企業を目指しております。

 

(2)中長期的な経営戦略

かどや製油グループ長期ビジョン、中期経営計画への取組み

当社グループを取り巻く国内外の事業環境は少子高齢化の進展、環境問題の深刻化など著しく変化しております。これまでにカタギ食品のグループ化(2017年)や袖ケ浦工場稼働(2020年)などを実現し、2020年度を「第二の創業」とも言える大きな節目と捉え、2020年5月にグループ長期ビジョンを策定しました。その中では社員の“次に向けた意識改革”“自ら考え、変わり、挑戦するという姿勢の共有化”を念頭に『変革と挑戦! 健康と笑顔を届けるNo.1を目指す!』をスローガンとしました。

またあわせて、当社グループは2021年度を初年度とする中期経営計画「ONE Kadoya2025(※)」を策定しております。グローバル、国内、社会、経済と会社を取り巻く状況が不透明かつ変化している中、引き続き「事業戦略」「経営基盤の再構築」の個別施策を着実に実行してまいります。更には、自らのビジネス特性を踏まえ、持続可能な社会実現(SDGs)や社会課題の解決に向け、積極的な取組みを実施してまいります。

(※)「ONE」…ごま一筋、グループ・役職員一丸、仕事のやりがいNo.1、グローバルでのNo.1など多くの「ONE」の思いが込められています。

 

事業戦略

・かどやファンの着実な底上げ(マーケティング、提案型営業の強化等)

・海外事業の強化

・商品開発力強化による新たな価値の提供

・販売チャネルの拡充

・カタギ食品との連携深化(営業力強化、新商品開発、業務効率化)

 

経営基盤の再構築

・安心・安全への不断の取組み

・人事制度改革

・研究開発機能の強化

・生産体制の最適化(小豆島工場、袖ケ浦工場、カタギ食品寝屋川工場の3工場の連携強化)

 

持続可能な社会実現に向けた取組み(SDGsを意識した経営)

・温暖化ガス削減、食品ロスへの着実な取組みなど

 

(3)経営上の目標とする指標

当社グループは、如何なる経営環境下であっても「ごま製品の安定供給」という社会的責任を果たす観点から継続的に利益を確保できる経営体質の確立を目指しており、従来から収益力指標である「売上高経常利益率(目標10%)」を重視しております。

加えて、中期経営計画において資本効率性指標である「ROE(目標:中長期的に8%以上)」を重要指標としております。

 

(4)経営環境および対処すべき課題

国内のごま油市場は健康ニーズの取込や使用機会の増加、用途の広がりにより着実に大きくなってきておりますが、今後は人口減少や少子高齢化により国内需要の減退、競合メーカーとの競争激化が予想されます。また、お客様からは従来以上に食の安心・安全への厳格な管理体制が求められており、製品に対するニーズも多様化しております。

こうした中、2020年からの新型コロナウイルス感染症問題を受け、生活様式やビジネスの在り方が大きく変化しております。かかる状況下、当社グループは従来から市場環境に合わせ、家庭用・業務用・輸出用のバランスを取りながら、事業を展開しておりますが、今後も柔軟性を持った経営を行ってまいります。そして、長年、お客様に愛されてきた“かどや純正ごま油”のブランド(伝統の風味、品質)を当社の強みとして一層磨きをかけるとともに、引続き、ごま油やごまの新たな活用シーンを提案し市場規模の拡大に努めてまいります。

また、2020年春に袖ケ浦工場稼働(かどや製油において、小豆島工場との2工場体制スタート)を開始し1年が経過しました。ごま油のリーディングカンパニーとして国内への製品安定供給はもとより、海外事業への取組みと同時にカタギ食品との連携をより強くし、お客様、社会が求める新たなごま製品の開発・販売にも積極的に取り組んでまいります。

新型コロナウイルス感染症、地政学リスク、それらから複合的に派生する原料・物流・労働環境を取り巻く状況変化等の各種リスクに対しても、当社グループは製品の生産・販売に影響が出ないよう堅確な管理体制で取り組んでまいります。

 

(5)社会課題に対する取組み

当社グループは中期経営計画「ONE Kadoya2025」の中で、ESGの視点及びSDGsへの取組みを経営の最重要課題の一つとしています。社会的課題の解決を通して事業成長を達成するためにも、当社グループとしてこれまで以上に積極的に持続可能な社会の実現に取り組むべきであると認識し、それを明確にすべく、サステナビリティ基本方針を策定いたしました。

 

サステナビリティ基本方針

私達、かどや製油グループは「お客様に常に感謝の心を持ち、安心・安全かつ価値あるごま製品を提供する」の経営理念の下、持続可能な社会の実現に貢献し、社会的責任を果たしていきます。

その為に私達は、地球と人間が共存し、『ごまを通して、人と地球を健康に』する取り組みを推進します。

また私達は、従業員の活躍が企業成長の大切な基盤と考え、職場環境の向上に努め、多様性を重視し、人材の育成に積極的に取り組みます。

 

以上を当社グループのサステナビリティ基本方針とし、ごま事業を通じて持続可能な社会の実現に取り組んでまいります。

 

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