課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2021年12月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

 当社グループは食の安全・安心を徹底し、お客様に利便性と最高のクオリティー、サービス、清潔さとバリュー等最高の店舗体験をご提供させて頂くことを基本方針としています。

 また、株主の皆様やお客様をはじめ、地域社会、従業員、フランチャイジー、サプライヤー等の全てのステークホルダーと良好な関係を築くとともに、経営の健全性、透明性を確保し、当社グループの持続的成長と企業価値の向上を経営上の重要課題としています。

 各種法令を遵守するとともに、「環境・社会・ガバナンス(ESG)」のさまざまな課題について責任を果たすべく、店舗運営をはじめとする、食材や資材の調達、環境負荷の軽減、地域社会への貢献などの活動に注力し、世界的なアジェンダである国際連合による「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向け、当社グループの持つ強みと規模を生かした取り組みを引き続き展開してまいります。

 

(2) 経営環境

 新型コロナウイルス感染症の収束が見通せず、感染拡大防止策等により消費活動や事業活動が制約される経済環境となっております。このような状況の中、当社グループは、政府、行政の方針に則り、お客様、従業員等の安全を最優先に、衛生管理の徹底、店舗の営業時間の短縮や店内客席ご利用の制限など営業形態の見直しを行っております。今後も全国の店舗で実施している感染症予防の取り組みを継続するとともに、政府や自治体の方針や発表を注視し、対応してまいります。また、商品をご自宅にお届けするデリバリーサービス、レジを通さない注文を可能にするモバイルオーダー、店舗の駐車場所に直接お届けするパーク&ゴーといった、新型コロナウイルス禍においてもお客様が利用し易い販売方法を積極的に導入しています。

 

(3) 経営戦略及び対処すべき課題

<経営戦略>

①目標とする経営指標

 当社グループは、継続的な成長と収益性の向上による企業価値の向上を目指しまして、以下の項目を主な経営指標としています。

成長性 :売上高成長率

収益性 :営業利益成長率、営業利益率

投資効率:ROE

 

②中長期的な会社の経営戦略

 2021年までビジネスは着実に成長し、全店売上高、売上高、営業利益、経常利益を6年連続で増加することができました。2022年からは、より多様化し高まっていくお客様のご期待にお応えし着実な成長を実現するために、マクドナルドビジネスの基盤と将来に向けた分野への投資を強化いたします。

 2022年度から2024年度を対象とする「ブランド」「メニュー・バリュー」「店舗・デジタル・ピープル」を成長に向けた柱に据えた、中期経営計画は以下の通りです。

 

1.成長に向けた3本の柱

・ ブランド:マクドナルドのパーパスに基づき社会的責任を果たす

・ メニュー・バリュー:より幅広いお客様・食事シーンに向けたメニュー提案

・ 店舗・デジタル・ピープルへの投資を加速:お客様の期待の一歩先を行く体験の創造

年間およそ100店舗をオープン、3,000店舗以上の展開を確立

「デジタルとピープルの融合」により、未来型店舗体験をさらに進化

2.財務目標

全店売上高

+1,000億円

年平均成長率5%前後

営業利益

年平均成長率3~5%

営業利益率 10%以上

ROE

10%以上

<対処すべき課題>

①ブランド

 地域社会の一員として、サステナビリティを積極的に取り組むべき重要課題と位置づけ、「安全でおいしいお食事を」「地球環境のために」「地域の仲間にサポートを」「働きがいをすべての人に」を重点的に取り組む4つの領域と定めました。

「安全でおいしいお食事を」

 食を提供する企業として「食の安全」の確保を最優先課題とし、お客様に安全なお食事を召し上がりいただけるよう食品管理システムの正確な運用に取り組んでおります。関連法令・規制の遵守と共に、グローバル食品安全イニシアチブ(GFSI)にも準拠し、さらにマクドナルド独自の基準を加えて構成された、厳しい品質管理システムを構築しております。また、商品に対するお客様の信頼を高めるため、最終加工国、主要原材料の主要原産国の情報公開や、対象サプライヤーに対する監査の実施など、徹底した品質管理体制の構築と強化を図っております。

「地球環境のために」

 MSCやFSCといった持続可能な原材料であるとの認証を取得した素材の使用、ハッピーセットのおもちゃリサイクル、プラスチック素材の削減、店舗の省エネ機器やデリバリーの電動三輪バイクの導入による温室効果ガス排出の削減にも取り組んでまいります。

「地域の仲間にサポートを」

 公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンへの支援や、スポーツ支援、教育支援、安全笛の提供等を通じて地域社会への貢献に努めてまいります。

「働きがいをすべての人に」

 全国で19万人のクルーを雇用する雇用主として、性別や年齢、国籍といった様々な個性や背景を持った多様な人材が、それぞれの強みを発揮して働きがいを感じていただける職場環境を作ってまいります。

 

②メニュー・バリュー

 引き続きおいしいメニュー、お得感、納得感のあるバリューのご提供を目指してまいります。定番メニューに加えて、期間限定商品やプロモーションを通じて、お客様に楽しさとわくわく感をお届けしてまいります。また、バリューについては、ちょいマック、バリューセットやひるマックなどを通じて、いつでもお得感のある商品をご提供してまいります。

 

③店舗・デジタル・ピープル

 今後の成長に向けて、移転を含む新規出店や改装、リビルドに積極的に投資を行っていくことで、よりお客様や地域のニーズに合った店舗ポートフォリオへの進化を実現してまいります。キッチンの製造能力アップやドライブスルーレーンの増設、デリバリーサービスの最適化など、お客様により便利で快適にご利用いただける環境をご提供してまいります。

 デジタルについては、「未来型店舗体験」の1つとして導入したモバイルオーダーや、日本最大級に成長した公式アプリ等の利便性を高めてまいります。

 新型コロナウイルス感染症による環境変化が激しい中で、お客様のご期待にお応えできたのは、19万人のクルーや店舗社員をはじめとしたピープル、つまり人材があってこそだと考えております。このように優秀な人材を採用し育成していくことは、ビジネスの発展に最も重要であると考えており、引き続き人材への投資を拡充してまいります。

 

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