業績

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績

国内経済におきましては、新型コロナウイルス感染症の感染状況により外食業界の業績は好転、悪転とめまぐるしく変化してきましたが、2022年3月のまん延防止等重点措置の解除後は、徐々に客数を取り戻しております。
 飲食店向けに厨房機器販売および飲食店経営支援、飲食店経営を行う当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高290億8百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益18億71百万円(同90.6%増)、経常利益29億19百万円(同101.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益15億64百万円(同686.1%増)と、通期の経常利益は過去最高となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、当連結会計年度の売上高が4億29百万円、売上原価が2億37百万円並びに販売費及び一般管理費が1億91百万円減少しておりますが、営業利益、経常利益および税金等調整前当期純利益に与える影響はありません。

 

セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。

 

物販事業

新店オープン顧客の受注増と、助成金を活用した厨房機器の入れ替え需要により、通期のセグメント売上高は210億3百万円(前年同期比16.1%増)、セグメント利益は23億73百万円(同28.0%増)となり業績は過去最高となりました。

 

〔店頭販売 中古厨房機器販売 株式会社テンポスバスターズ〕   

売上高161億6百万円(前年同期比19.4%増)営業利益21億27百万円(同24.8%増)

国内最大の中古厨房機器販売を行う株式会社テンポスバスターズは、物販だけでなく飲食店経営に役立つ情報とサービス「Dr(ドクター).テンポス」を提供することで、新店オープン顧客の獲得及び客単価アップに取り組んでおります。通期の新店のオープン顧客数は24,303件となり、前年同期比は15.5%増、コロナ禍前の前々年同期比は36.4%増と順調に推移しております。これは来店客を捉える声掛けの徹底によるものです。これにより新店オープン顧客に絞った売上高は61億4百万円(前年同期比16.1%増)となりました。

一方で、新店オープン客の客単価アップの策として、飲食店のDIY工事を引き金とした物販の総合受注活動に取り組んでいますが、営業トークの質や知識の習得に時間がかかることや、社員の身なりやラフな服装から、まさかテンポスが開業サポートをしているとはお客様も思っておらず、いまだ大きな成果は出せていません。これまで単なる接客要員だった社員は四苦八苦していますが、このマーケットは大きいと捉えているため今後も続けてまいります。その他にも、2022年3月より、飲食店が閉店する時に当社に買取依頼がきた際は、厨房機器の買取を行った後にすぐには引き上げず、大家と交渉して機器をそのまま残し、次のオープン客に厨房機器を販売する取り組みを始めました。新店オープン客は使いたい厨房機器だけ購入し、不要な機器はこれまで通りテンポスが引き上げ再生して、テンポスバスターズの店頭で販売します。これにより、開業する飲食店が不動産を契約する開業準備の早い段階からお客様と接点を持つことができ、オープンに必要な内装工事、採用や集客支援、足りない機器や家具、食器調理道具の提案販売に繋げていく考えです。このように、いろいろなビジネスの種をまきながらも、なかなか収穫できない当社にやきもきされるかもしれませんが、「外食業界にハードとソフトを提供する揺るぎない企業になる」という長期展望に向かって、今後も様々な手を打っていきます。

最後に、新規出店につきましては、2022年2月に茨城県(水戸市)、3月に兵庫県(姫路市)に出店いたしました。水戸店はオープン当月に黒字、姫路店はオープン翌月に黒字となりました。この10年間の出店数は16店舗と、出店数が少ない理由は出店してもなかなか黒字化できない点にありました。しかし現在、店頭で「Dr.テンポス」の接客を行うことで、接客回数を増やして物を売るというやり方は、この2年、4店の実験により新店でも通用すると手ごたえを感じており、出店攻勢の足掛かりとなっております。

 

〔大手外食企業向け厨房機器直販営業 キッチンテクノ株式会社〕 

売上高29億73百万円(前年同期比11.3%増)営業利益2億19百万円(同20.7%増)

コロナ禍において飲食店の店内の換気に注目が集まったことから、自社製品「無煙焼肉ロースター 鉄人29(ニク)号」の年間の販売台数は前年同期比108.0%増となりました。その他にも、自社製品「製麺機」の販売台数は前年同期比37.0%増、中古・新品の券売機は前年同期比23.7%増となる等、粗利率の高い商品の販売台数の増加等により、通期の営業利益は前年同期比20.7%増となりました。人手不足の飲食業界での省力化への投資意欲は強いと感じていますので、まだまだ伸びる要素はあると考えております。

新たな取り組みとしましては、第4四半期連結会計期間から、大手外食チェーン店向けにテイクアウトカウンターの営業活動や、来日外国人向けの飲食店開業支援のプロジェクトを開始いたしました。

 

〔WEB通販の厨房機器販売及び消費者向け食品販売 株式会社テンポスドットコム〕 

売上高25億45百万円(前年同期比0.2%減)営業利益89百万円(同6.8%減)

国内最大の厨房機器の通販サイトを運営する株式会社テンポスドットコムは、店頭販売のテンポスバスターズとは異なり、売上高の多くは新品厨房機器の販売によるものです。そのため、2021年秋ごろからの世界的な半導体不足と材料メーカーの被災により、国内厨房機器メーカーが受注停止、納期延長したことが大きな打撃となりました。しかし「ピンチはチャンス!」と、中古厨房機器の代替提案や、拡販に注力したことで、中古部門の当上期の売上高は前年同期比9.4%増に対し、下期は同40.8%増と大きく伸長しました。これにより、新品機器の品不足の問題を抱えながらも通期の売上高は前年同期比0.2%減にとどまり、前期の会計基準を適用した場合の売上高は28億54百万円、前年同期比は12.0%増となりました。

営業利益におきましては、5年計画の売上高100億円に向けた管理の運営体制の強化等で経費が増加したこともあり、営業利益は前年同期比6.8%減となりました。

通販サイトの集客対策としては、「商品検索」だけでなく「情報検索」による施策を行っており、当期より開始いたしました飲食店応援メディア「テンポスフードメディア」や、業種別開業支援ページ「専門サイト」の訪問者数は年間56,000人となりました。これにより開業準備の早い段階から顧客へ営業できたことで機器の提案の幅が広がり、通期の客単価は前年同期比28.5%増となりました。

なお、収益認識会計基準の適用により売上高が3億9百万円減少しておりますが、営業利益に影響はありません。

 

情報・サービス事業

コロナ禍で外食業界が販促投資を抑制する中、当社グループの各事業会社は新規事業の確立に向けて奔走しております。その中で、人材派遣事業では派遣の取り扱い業種を広げたこと、請負事業の立ち上げ等により、赤字額を大きく改善しました。またPOSシステムの販売事業では、IT導入補助金をいかした営業活動が功を奏しました。コロナ禍3年目に突入した中で、情報・サービス事業では、新たな取り組みが軌道に乗りはじめたところと、苦戦している事業会社にはっきり分かれた一年となりました。情報・サービス事業の通期のセグメント売上高は35億58百万円(前年同期比22.4%増)、セグメント利益は1億32百万円(前年同期はセグメント損失69百万円)となりました。

 

〔内装施工・デザイン 株式会社スタジオテンポス〕 

売上高8億92百万円(前年同期比13.7%増)営業利益45百万円(同22.7%減)

コロナ禍で飲食店が助成金や協力金を活用した工事や、節税対策のための工事が増えたことで、店舗工事の年間の請負件数は前年同期比10.4%増となりました。しかし、これらの工事は小規模工事が多いこと、客単価の高い新店オープンの顧客数は前年同期比17.4%減少していること、新店オープンの中でも半数以上は、アフターコロナを見据えた外食チェーン店の出店であることから粗利率が低下していること等の理由により営業利益は前年同期比22.7%減となりました。

 

〔POSシステム及びASP販売 株式会社テンポス情報館〕 

売上高8億5百万円(前年同期比33.5%増)営業利益95百万円(同585.5%増)

コロナ禍で需要が急速に高まったセルフレジやモバイルオーダーシステム等の販売が好調となりました。さらに「IT導入補助金」を活用して、店舗運営のデジタル化を推進する飲食店が増加したことから、POSシステム関連商品の年間の販売台数は前年同期比47.0%増となりました。さらに半導体不足により業界全体で新品機器の欠品が続いていたことから、中古のPOS関連機器の販売台数は前年同期比27.0%増加し、利益を押し上げました。第3四半期連結会計期間で飲食店のIT導入補助金の導入用需要を捉えたことで第4四半期連結会計期間では業績を大幅に伸ばしましたが、今後は自社商品の開発、大胆な販売拠点や人員拡大の取り組みが課題となります。

 

〔金融サービス及び不動産仲介 株式会社テンポスフィナンシャルトラスト〕 

売上高8億8百万円(前年同期比7.7%増)営業利益37百万円(同5.8%減)

ファイナンス事業におけるリース、クレジットの取り扱いの回復による売上高30百万円(前年同期比6.3%増)と、不動産事業での居抜き物件の取り扱いにおける造作譲渡の販売と、当期から始めた解体請負工事を合わせた売上高19百万円(同60.4%増)により、通期の売上高は8億8百万円(同7.7%増)となりました。不動産事業では、契約社員を増やし、情報収集を活発化させ、取り扱いの案件の増加を見込む動きに注力しております。

海外籍で日本語が不得意な人向けの銀行融資の手続き代行、政府の補助金の資料作成などに取り組んでまいりました。

 

〔集客支援 株式会社プロフィット・ラボラトリー〕 

売上高1億9百万円(前年同期比11.9%減)営業損失9百万円(前年同期は営業損失25百万円)

2022年度で飲食店が営業自粛せずに営業できた期間は約4カ月ほどであり、当社の販促サービス「満席FAX」も、ほとんどこのわずかな期間で売り上げたものです。「満席FAX」の通期の依頼店舗数は5,032件と、コロナ禍前の2020年3月期と比較し半数以下となっております。新規事業として「デリバリーコンサルティング」を開始し、デリバリーサイト上での競合店調査や対策支援を行ってまいりましたが、「満席FAX」の受注数の減少が大きかったことから、通期の売上高は前年同期比11.9%減となりました。なお、営業損益の改善は固定費の見直し等によるものです。

 

〔人材派遣・人材紹介・請負業務 株式会社ディースパーク〕 

売上高8億48百万円(前年同期比49.6%増)営業損失8百万円(前年同期は営業損失1億8百万円)

2021年9月の緊急事態宣言の解除にともない、主要顧客である商業施設や飲食物販を手掛ける企業の派遣需要が回復したことや、前期から開始した医療、介護、福祉、運送業等の「エッセンシャルワーカー」の派遣の売上拡大により、通期の売上高は8億48百万円(前年同期比49.6%増)と増加しました。また営業利益率が高い配送請負事業の売上拡大により、外食やアパレル業界が派遣の受け入れを縮小している時期でも、全体の業績を支えることができました。コロナ禍の中、多くの施策の立案から着手、効果測定までを高速で実行してきたことで、当期は新しい取り組みの成果があらわれはじめた一年となりました。

 

〔WEBサービス・Dr.テンポス新規事業開発 株式会社テンポスフードプレイス〕 

売上高1億27百万円(前年同期比18.2%増)営業損失16百万円(前年同期は営業損失27百万円)

飲食店の開業経営支援に特化して設立した株式会社テンポスフードプレイスは、「Dr.サービス」の案内、獲得方法の仕組みの変更と、12件の新サービスの追加、92件のサービス改善を行いました。これにより当期の「Dr.サービス」の獲得件数は129,631件(前年同期比71.7%増)と大幅に増加いたしました。第4四半期連結会計期間で新たに立ち上げた販促マーケティング支援事業では、中小個人飲食店向けの格安のホームページ作成サービスや、販促物作成サービスの提案に注力したことで、集客販促区分の売上高は6百万円と新たな収入源となりました。今後も株式会社テンポスフードプレイスは、新規事業開発の投資と捉え、飲食店の経営支援の改善および開発に努めてまいります。しかし、ものすごく将来性のある事業ではあるものの経験不足の若手で構成されているため、成長期に突入するにはまだ3年はかかると考えております。

 

飲食事業 

外食業界におきましては、ほぼ一年を通じ営業時間短縮やアルコール類提供休止等を余儀なくされ、人材不足や採用コストの増加、地政学的なリスクに伴う原材料価格やエネルギー価格の高騰等も相まって、極めて厳しい経営環境が続いております。通期のセグメント売上高は51億99百万円(前年同期比20.3%減)、セグメント損失は5億41百万円(前年同期のセグメント損失は7億23百万円)となりました。

 

〔飲食店経営 株式会社あさくまグループ(連結)〕

売上高52億48百万円(前年同期比17.8%減)営業損失3億40百万円(前年同期は営業損失6億95百万円)

あさくまグループは、「お客様に食を通じて感動を提案するエンターテイメントレストラン」という不変的な考えのもと、「経常利益15%の業態を皆で創る」という中期目標に向かって日々奮闘しております。これまではその一つに、ボリュームがあり、お値打ち感のある「もりもりハンバーグ(180グラム)」「ぶつ切りステーキ(250グラム)」に、サラダ・スープ・ライス又はパンを付けた商品販売に注力してまいりました。新たな取り組みとしましては、看板メニューであるコーンスープを「Sweet Smile Soup(スイート スマイル スープ)」という名で、店舗は構えず電話やネットで注文を受けるゴーストレストランにて開業いたしました。

当連結会計年度における店舗展開につきましては、株式会社あさくまの直営店で1店舗の退店がありました。この結果、株式会社あさくまの店舗数は、直営店が61店舗となり、FC店5店舗を加えて66店舗となりました。株式会社あさくまサクセッションの直営店は10店舗のままで、あさくまグループの総店舗数は、76店舗(FC店5店舗を含む)です。2022年4月には「社長の椅子争奪戦」により新社長が内定し、さらに競合会社からの本部長の移籍がある等、幹部の人材が厚くなりましたので改革のスピードを加速させてまいります。

 

〔飲食店経営 株式会社ドリームダイニング〕

売上高1億21百万円(前年同期比15.5%減)営業損失29百万円(前年同期は営業損失28百万円)

商業施設を中心に海鮮丼の「海鮮王」「大阪・堂島とろ家」を展開する株式会社ドリームダイニングは、新型コロナウイルス感染症の影響で商業施設全体の集客が減少し続けているなか、施設の集客に頼ったビジネスモデルから脱却出来なかったこと、テイクアウト・デリバリーなどの新規事業の売上げを伸ばしきれなかったことが減収の要因となりました。その中で、新しい取り組みは、株式会社あさくまの施策「カンタレス経営」を取り入れ、各店でアンケートを実施し、お客様の要望を反映させた商品を隔週、3種類のメニュー販売を開始しました。メニューの出数により販売期間を延長し人気商品の勝ち残り戦を実施しています。勝ち残った商品はテイクアウト・デリバリーの定番商品として販売していく考えです。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

①商品仕入実績

当連結会計年度の商品の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年5月1日

至 2022年4月30日)

前期比(%)

構成比(%)

 

百万円

 

 

物販事業

10,837

122.1

72.9

情報・サービス事業

1,791

118.7

12.1

飲食事業

2,226

81.4

15.0

合    計

14,855

113.2

100.0

 

 

②生産実績

当連結会計年度の製品の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年5月1日

至 2022年4月30日)

前期比(%)

構成比(%)

 

百万円

 

 

物販事業

1,616

97.0

100.0

情報・サービス事業

飲食事業

合    計

1,616

97.0

100.0

 

(注) 金額は製造原価によっております。

 

 ③販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年5月1日

至 2022年4月30日)

前期比(%)

構成比(%)

 

百万円

 

 

物販事業

20,627

116.1

70.6

情報・サービス事業

3,209

117.3

12.0

飲食事業

5,172

79.4

17.5

合    計

29,008

107.4

100.0

 

(注) 1.総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する販売先はありません。

2.飲食店向け機器販売事業(支援サービス、FC向け製商品供給及び役務収益を除く)における中古品と新品及び新古品の構成割合を示すと、次のとおりであります。

中古品 15.7%  新品及び新古品 84.3%

 

(2)財政状態

(流動資産)
 当連結会計年度末における流動資産の残高は157億70百万円となり、前連結会計年度末に比べて19億4百万円増加いたしました。主因は現金及び預金が16億54百万円増加したことによるものです。
 (固定資産)
 当連結会計年度末における固定資産の残高は30億56百万円となり、前連結会計年度末に比べて19百万円増加いたしました。主因は破産更生債権等が8億12百万円、貸倒引当金が7億25百万円増加したことによるものです。
 (流動負債)
 当連結会計年度末における流動負債の残高は55億46百万円となり、前連結会計年度末に比べて4億3百万円増加いたしました。この主因はその他に含まれる前受金が2億77百万円増加したことによるものです。
 (固定負債)
 当連結会計年度末における固定負債の残高は3億97百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億93百万円減少いたしました。主因は長期借入金が1億83百万円減少したことによるものです。
 (純資産)
 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて17億14百万円増加し、128億83百万円となりました。これは、利益剰余金が15億34百万円増加したことによるものです。

 

(3)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて17億31百万円増加し、104億32百万円となりました。各活動別のキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。

 
 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において営業活動で獲得した資金は、23億10百万円となり、前年同期比で8億40百万円の増加となりました。これは主に、税引等調整前当期純利益の計上が26億56百万円あったことと、助成金の受取額の計上が8億68百万円あったことによるものです。
 (投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において投資活動で使用した資金は、1億88百万円となり、前年同期比で62百万円の増加となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出が55百万円あったことによるものです。
 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において財務活動で使用した資金は、3億77百万円となり、前年同期比で7億50百万円の増加となりました。これは主に、長期借入金の返済が1億71百万円あったことによるものです。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を財源として、その資金の範囲内で新規出店及び改装等で必要な投資キャッシュ・フローを賄うことを基本的な姿勢としております。

 

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、見積もりが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

重要な会計方針は、「第5 経理の状況、1連結財務諸表等、連結財務諸表、注記事項、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりでありますが、連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

なお、新型コロナウィルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

 

(固定資産の減損処理)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

(繰延税金資産)

当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。これらの見積りにおいて用いた仮定には不確実性が伴うため、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。

 

(資産除去債務)

当社グループは、資産除去債務について、店舗建物の不動産賃貸借契約に基づく原状回復費用義務等について、業態別に直近の退店時の原状回復費用実績に基づき店舗1坪当たり費用を見積もり、それらを既存店舗の建築坪数へ乗じて資産除去債務を計上しております。資産除去債務の履行時期を予測することや将来の最終的な除去費用を見積もることは困難であり、これらの見積りにおいて用いた仮定には不確実性が伴うため、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。

 

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