文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは「お客様には良質な価値あるサービスを。
株主様には適正な利益還元を。
お取引先様には公正なパートナーシップを。
社員には最適な環境と公平な評価を提供することにより、
社会貢献し成長していきます」
を基本使命としております。当社グループは、当該使命に基づいた企業経営を行い、社会に貢献することを経営の基本方針とし、「総合リサイクル企業」を目指しております。その実現のためには、公正で透明性の高い経営を行い、企業価値を継続的に高め企業の社会的責任(CSR)を果たし、当社の全ての利害関係者(ステークホルダー)から信頼を得ることが不可欠であると考えております。また、日本政府は2030年に向けた温室ガス効果の削減目標を2013年度より46%削減することを表明しておることが、当社のフィロソフィーの一つである地球環境と未来をつなぐ資源の有効利用により社会貢献を果たすことに合致すると同時に、「2050年カーボンニュートラル」という国家戦略に従い、利益の追求と環境維持を両立させるビジネスモデルを一層進化させ、世界の環境負荷の軽減に貢献できるよう努めてまいります。
(2)経営環境
当社グループは、2019年4月25日付適時開示「中期経営計画の策定に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、売上高の拡大と収益力強化による将来に向けた盤石な事業基盤の形成を目指し、貿易事業を主体とした取扱製品領域の拡大及び営業強化に取組んできたことに加え、2020年12月30日を効力発生日とし、簡易株式交換方式による株式会社大都商会を完全子会社にしました。さらに、2021年8月31日付「株式会社ナンセイスチール及び日本五金鉱産株式会社との三者間パートナーシップ契約締結に関するお知らせ」の公表を皮切りに、廃金属の国内外における貿易取引を開始しました。このように、当社に取り巻く経営環境は国際情勢及び石油並びに資源価格による影響を受けると考えております。Report Oceanが公表しているレポートによると、世界のプラスチックリサイクル市場は、石油価格の上昇の結果として生産コストが上昇しているため、今後数年間で新たな高みに拡大すると予測されています。当社が多く取扱っているポリエチレンテレフタレート(PET)におけましては、世界のプラスチックリサイクル市場で最も収益性の高い材料タイプであることを口説いている一方、世界の金属リサイクル市場は、2019年には約521億米ドルとなり、2020年から2027年の予測期間には7.14%以上の健全な成長率が見込まれています。
(3)経営戦略・目標とする経営指標
当社グループは、持続的な成長を図っていく方針であり、そのためには、経営資源の効果的な配分による利 益率の向上と強固な財務基盤の構築が不可欠であると考えております。従いまして、収益性や投資効率については総資産経常利益率を、財務バランスについては自己資本比率を、それぞれ重要な経営指標と認識しております。具体的には、総資産経常利益率は国内外における売上債権の回転周期を短縮することにより資本回転率を向上させることで伸長させ、自己資本比率は営業黒字を意識した経営による利益の積み上げに加え、資本市場での資金調達を通じ、適切な水準で保持する方針であります。
(4)対処すべき課題等
当社グループは、現在の厳しい経営環境を乗り越え、今後も継続企業として株主をはじめとするステークホルダーの利益を高めるため、財務体質の改善、経営基盤の構築、コーポレートガバナンス体制の強化に取り組み、継続して経営改善に努めてまいります。
対処すべき課題は下記のとおりです。
1.収益基盤の強化
激しく変化する経営環境の中で、安定的な収益の確保ができる企業体質を構築するために、さらなる収益の構造改革に取り組んでまいります。
財務報告に関する業務の標準化を進め、業務記述書、フローチャート及びリスクコントロールマトリックス等の一層の精度向上を図り、内部統制が十分機能する体制を構築します。
今後も顧客満足度の高い品質の商品を低価格で提供し、売上の維持を図るとともに、低コスト構造の構築及び財務体質の強化に努めてまいります。
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