2 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
2021年12月31日現在、カッシーナ社は当社発行済株式総数の11.73%を直接所有しております。カッシーナ社とは資本関係があるだけではなく以下に記載のとおり、当社からみて事業上、密接な関係を有しております。
当社は、カッシーナ社との間で、下記のとおり契約を締結しております。この契約は、当社の事業において非常に重要な契約であり、事由の如何に拘わらず、この契約が終了、解除または大きく変更された場合には、当社の事業及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社はカッシーナ社との間で、下記に記載のとおり2006年11月20日付で「契約書」を締結しております。
「運営契約」
「輸入・ディストリビューション契約」
「ライセンス契約」
「商号使用許諾契約」
契約期間は、下記事由に該当しない限り無期限となっております。
(ⅰ)当社において各種倒産関連手続が開始された場合
(ⅱ)当社が支払い不能となった場合
(ⅲ)一方当事者が契約上の義務に違反し、相手方から書面によって違反内容の告知を受けたにもかかわらず90日以内に是正されない場合
(ⅳ)当社がカッシーナ社の承認を得ずしてカッシーナ製品を製造および販売した場合
(ⅴ)当社がカッシーナ社から提供される機密情報に対する守秘義務に違反した場合
(ⅵ)当社がカッシーナ社の承認を得ずして本契約上の地位を譲渡したり、サブライセンスの許諾をした場合
(ⅶ)当社がカッシーナ社の承認を得ずしてカッシーナ製品のビジネスを他社と共同で行ったり、カッシーナ社から推薦された当社取締役との情報交換などを行わなかった場合
(ⅷ)当社のカッシーナ製品の売上が、2年連続して前年実績の80%に達しなかった場合
(ⅸ)当社の過半数の株式が、ユニマットグループ当事者(「(3) 株主間契約について」において定義されています)によって保持されない状況になった場合
・ 当社は、上記契約により、カッシーナ社より、日本国内における、カッシーナ製品の独占的輸入販売、独占的ライセンス製造・販売及び「CASSINA(カッシーナ)」の商号及び商標の使用を認められております。
・ カッ シーナ製品に関する当社の販売方針及び製造方針はカッシーナ社の方針及びイメージを尊重し、日本で製造されるカッシーナ製品の選択につきましては、事前にカッシーナ社との協議を行うことが必要とされております。
・ 当社が新たに取り扱おうとする商品については、カッシーナ社に通知を行い、カッシーナ社が当該商品につきカッシーナブランドのイメージや方針と異なると判断する場合には、事前にカッシーナ社との協議を行うことが必要とされております。
・ 当社は、カッシーナ社に対し下記のロイヤリティを四半期に一度支払うこととなっております。販売商品の当社規定によ る定価の40%引きの価格の5.8%相当額(ただし、特定のブランドの製品については8.3%相当額)
③ 取引依存度及び取引関係について
2021年12月期におけるカッシーナ社からの輸入額は総仕入額の約21%を占めております。また、2021年12月期におけるカッシーナ社製品及びライセンス製品の販売額は総売上額の約32%を占めております。また、当社にとって商品構成上、イメージ上、当社の事業維持を図っていく上で、非常に重要で不可欠な契約の相手先であると認識しており、同社が何らかの事由により事業を継続し得なくなったり、契約上の義務を遂行できなくなった場合や、そのブランドイメージを損なうような事態に陥った場合には当社の事業及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
2021年12月31日現在、髙橋洋二とその親族及びユニマットグループは当社発行済株式総数の約53%を所有しております。ユニマットグループは、オフィスコーヒー事業、不動産事業等を行う企業集団であり、当社の大株主であるとともに、髙橋洋二がグループ各社の代表取締役等に就任していることから、同氏及び同グループの意向が強く反映される可能性があります。
ユニマットグループとの取引については、青山本店を営業戦略上の立地条件を満たしていること及び他に代替しうる物件がなかったため、㈱ユニマットホールディングより賃借しております。同店は当社の基幹店舗であることから、事由の如何に拘わらず、賃貸借契約が終了した場合には、当社の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。
2021年12月31日現在、当社役員のうち代表取締役会長髙橋洋二につきましては、当社大株主であると共に、ユニマットグループ各社の役員を兼任しております。
カッシーナ社と㈱ユニマットライフ、髙橋洋二(以下、㈱ユニマットライフ及び髙橋洋二を併せて「ユニマットグループ当事者」という。)は、1997年6月24日付ジョイントベンチャー契約及び2000年1月1日改正ジョイントベンチャー契約を踏まえ2003年3月25日に下記内容の株主間契約(その後一部条項について覚書をもって修正しておりますが、下記契約の概要は、かかる修正後のものであります。)を締結しております。これによって、当社の株主構成及び取締役会の構成の決定や株主総会及び取締役会における意思決定についてはカッシーナ社、ユニマットグループ当事者が強い影響力を有しており、これらの意向が強く反映される可能性があります。
・ カッシーナ社及びユニマットグループ当事者のそれぞれがその保有する当社株式を譲渡しようとする場合には、他方が優先買取権を有しており、他方が優先買取権を行使しない場合は、第三者に売却することができるとされております。
・ 当社創業者である武藤重遠の相続人が当社株式の売却を希望する場合には、ユニマットグループ当事者が優先買取権を有しており、ユニマットグループ当事者が当該優先買取権を行使しない場合には、武藤重遠の相続人は当社株式を第三者に売却することができるとされております。
・ 髙橋洋二が病気・事故等の理由によりその職務を行い得なくなった場合、あるいは死亡した場合において、髙橋洋二、その相続人あるいはユニマットグループ当事者が当社株式の売却を希望する場合には、カッシーナ社が優先買取権を有しており、カッシーナ社が当該優先買取権を行使しない場合には、髙橋洋二、その相続人あるいはユニマットグループ当事者は当社株式を第三者に売却することができるとされております。
・ 当社の取締役会は5人以上の取締役により構成され、うち1名はカッシーナ社が常に候補者を指名することとされており、ユニマットグループ当事者、カッシーナ社は、そのような指名を受けた者が取締役に選任されるように、株主としての議決権を行使することに同意しております。
・ 契約期間は無期限と規定しておりますが、契約当事者の書面による合意によって、その内容を変更し、または終了することが可能とされております。
・ 契約当事者について、各種倒産手続が開始された場合、解散・清算等が行われた場合、その他一定の事由の発生により当該当事者が契約上の義務を履行することが困難になった場合において、他の契約当事者に解除権が付与される旨の規定、並びに契約当事者が実質的な契約違反を行った場合で、他の契約当事者からその旨の書面による申入れがあってから60日以内に違反当事者が契約違反を是正せず、そのことが他の契約当事者に重大な悪影響を与える場合には、他の契約当事者に解除権が付与される旨の規定が含まれております。
・ ユニマットグループ当事者がその保有する当社株式を売却し、ユニマットグループ当事者の当社株式保有割合が発行済株式総数の3分の1を下回った場合には、株主間契約は自動的に終了するものとされております。
・ カッシーナ社とその関係会社がその保有する当社株式を全て売却した場合には、株主間契約は自動的に終了するものとされております。
なお、契約当事者以外の第三者は上記株主間契約の遵守若しくは履行又は変更後の契約内容の開示を求める権利を有するものではありません。当社は契約当事者ではないので、今後、当該契約の内容が変更され、または終了した場合において、その事実を確実に知り得る立場になく、かかる終了若しくは変更又は同契約に関するその他の状況につき適時に、または全く、開示することができない可能性があります。
当社は大都市圏を中心に、家具、生活雑貨等の店舗を有しております。売場面積1,000㎡超の新規出店及び既存店舗の変更に際しては、「大規模小売店舗立地法」の規制を受けております。また、当社グループの商品の性格上、「製造物責任法」による影響を受ける可能性があります。現状においてこれら規制における影響を受けた事実はありませんが、今後の事業展開上こうした法的規制による影響を受ける可能性があります。また、これら法的規制が改正された場合、当社事業に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、顧客の購入履歴によって住所氏名等をデータとして保有しております。またオンラインショップにおいて登録ユーザーに対して取得した個人情報や、購買履歴を含む個人情報等を保有しております。当社はこれらの個人情報の管理について、より厳格な管理体制の徹底を目的としたシステム構築を行っております。しかし、システムの不具合等によりこれらのデータが外部に漏洩した場合、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの信用の下落等によって業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの仕入に占める外貨建の比率は約39%あり、その大半はヨーロッパからの輸入品であります。今後も輸入による仕入を継続していく前提で、当社では為替変動リスクに備え為替予約による為替変動リスクに対するヘッジを行っておりますが、予想を超える急激な為替変動により業績に影響を与える可能性があります。
当社グループにおいては、顧客の需要予測や過去の実績、市場動向を総合的に勘案して、適正な在庫水準の維持と滞留在庫の防止を図っておりますが、市場環境の変化等により、在庫の廃棄や値下げ販売の見込みが高まった場合には、想定を超える棚卸資産に関する評価損を計上することにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
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