課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営環境

 経営環境については、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1) 業績」の項目をご参照ください。

 

(2) 会社の経営の基本方針

 当社グループ「会社は社会の公器であり、利益は奉仕の尺度である」の企業理念のもと、「人」「もの」「地球」に優しい食品流通のエキスパートとして、冷蔵倉庫事業と食品販売事業を行い、顧客・株主・従業員・地域社会等すべてのステークホルダーの信頼と期待に応えられる経営を目指します。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略等

 当社グループを取り巻く事業環境は、円安基調、エネルギー価格高騰による電力費の増加、ウクライナ情勢の長期化等、依然として不透明な状況にあります。

 世界各国では、大規模自然災害、環境問題が年々深刻化しており、カーボンニュートラルを目指す動きが加速し、国内では人口の減少、食料自給率の低迷等が大きな課題となっております。

 このような状況のなか、当社グループは、2020年より2030年に向けた長期方向性「ヨコレイ事業ビジョン2030」および「ヨコレイサステナビリティビジョン2030」を掲げました。

 また、実現に向けた第一ステージとして2023年を最終年度とする中期経営計画(第Ⅰ期)「創る力」を定め、冷蔵倉庫事業では、冷蔵ネットワークの拡充をはかり、省人化・省力化の推進のため、DXやITロボティックスへの投資を行い、食品販売事業では、事業所間連携の強化、量から質への変革を進めています。

 サステナビリティに関しては、TCFDの提言へ賛同を表明するとともに、TCFDコンソーシアムに加盟し、また、北海道地区の冷蔵倉庫を全て100%再生可能エネルギー電力に切替えを行いました。ESGに関する開示も進め、「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」の構成銘柄に選定されました。

 これからも当社グループは食の安定供給により、持続可能な社会に貢献します。

 

中期経営計画重点施策

冷蔵倉庫事業

(1)環境配慮型物流センター   ・[継続]物流センター新設を軸とした戦略投資

                 ・[加速] 再生可能エネルギーの活用

                 ・[推進] 自然冷媒への切り替え

(2)ヨコレイ品質の推進と深化  ・IT、ロボティクスへの投資

                 ・人的資源を高度な分野に集中

(3)国内事業の新たな展開    ・複合型マルチ物流サービスの拡大

                 ・拠点新設による物流ネットワークの拡充

(4)海外事業の拡充       ・タイを拠点にした国際物流への取組強化

 

食品販売事業

(1)収益性向上のための構造改革 ・在庫コントロールを始めとした管理体制の見直し

                 ・事業所間連携の強化と充実

(2)事業品の販売拡大      ・食資源の調達力を活かした販売拡大

                 ・自社凍結加工品の国内、海外販売

(3)独自商品の開発       ・中食、量販向け、ギフト商品開発等

(4)海外における販路拡大    ・国内事業とタイ子会社が連携し、ASEAN地域強化

 

 上記施策を推進することにより、次期の業績見通しは、売上高124,000百万円、営業利益5,000百万円、経常利益5,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,400百万円を見込んでおります。

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 環境・社会課題等に対する当社グループの考え方を示す「ヨコレイサステナビリティビジョン2030」では「明るい食の未来へ ~ヨコレイは食の安定供給により、持続可能な社会に貢献します~」をスローガンに、当社グループが重要視する「地球環境との共生」をはじめとする5つのマテリアリティを掲げ、「収容能力当たりの温室効果ガス排出量を2015年比40%削減」「自然冷媒導入率80%以上」「働きがいを実感している従業員の割合80%以上」「女性管理職人数2020年度比2倍以上」を2030年9月期の定量目標とします。

 

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 実現に向けたファーストステップとして、2023年を最終年度とする中期経営計画(第Ⅰ期)「創る力」を策定しました。本中期経営計画を達成するために冷蔵倉庫事業は「事業モデルの創造」、食品販売事業は「新たな食の価値の創出」、それを支える経営基盤として、管理部門を中心に「グローバル化を支える人材創り」を方針とし、最終年度(2023年9月期)に「連結売上高1,200億円」「連結営業利益50億円」「EBITDA110億円」の定量目標を達成すべく、重点戦略に取り組んでおりました。

 しかし、原材料及びエネルギー価格の高騰、急激な為替変動などの影響により、食品販売事業における販売価格が上昇していることや、冷蔵倉庫事業における電力料金の上昇によるコストアップ等を考慮して、中計最終年度の目標値の見直しを行いました。なお、中期経営計画の掲げております基本方針、重点施策等に変更はありません。

 見直し後の定量目標値は「連結売上高1,240億円」「連結営業利益50億円」「EBITDA110億円」「自己資本比率40%台半ばを維持」とします。

 

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