課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経営方針

 当社グループは、グループの存在意義である経営理念として「貢献」を掲げています。

 最高品質のサービスを提供させていただくことにより、お客様の発展に貢献し、従業員とその家族を幸せにし、グループの発展と、社会に貢献することを目的としております。

 また、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、当社グループでは、従業員の安全確保とともに徹底した衛生管理を呼びかけ、テレワーク・時差出勤・情報収集等を継続して実施しております。

 

(2)経営環境及び経営戦略、対処すべき課題等

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症対策の規制と緩和を繰り返す中で推移し、先行きの見通せない困難な状況が続きました。新型コロナワクチンの追加接種の効果に期待しつつも、新たな変異株の出現も報じられており、当社グループを取り巻く状況は依然として不透明であります。

 当社グループの属する情報セキュリティ業界では、コロナ禍において急速に進行した企業や組織等のネットワークを狙ったサイバー攻撃が国内外を問わず発生しており、情報セキュリティ対策やログ管理がこれまで以上に重要となっております。

 このような状況下、当社グループは24時間365日体制で、お客様にシステム環境を安全に健やかに使い続けていただくため、テレワーク、時差出勤等を継続することで、感染リスクの低減を図りつつ、業務体制を維持継続してまいりました。

 

① 情報セキュリティ事業

 当社グループの主体となる「株式会社セキュアヴェイル」では、従来から強みとしている継続性の高いストック型サービスであるセキュリティ運用監視サービスの新規契約獲得、契約更新を軸に、安定した収益基盤の確立に取組んでおります。

 既存の販売パートナー企業との連携についても更に強化を図り、販売パートナー企業及びそのエンドユーザーの業務への深い理解と幅広い知識、これらを踏まえたサービス提案力を各営業担当者が備えることで、より一層の当社グループのサービス普及を目指してまいります。

 現在の社会情勢におきましては、積極的に対面営業活動を行うことにはまだ制限がありますので、セールスプロモーションやオンラインセミナー等を通じたマーケティング活動により、知名度の向上、顧客層の拡大を図り、新型コロナウイルス感染症の拡大により停滞した新規顧客の獲得活動を充実させてまいります。新たに大きな販路を持つ新規販売パートナーとの戦略的提携を推し進め、これまでの販売先の中心であった情報通信業に加え、製造業や地方自治体にも販路を拡大し、売上高の増大に取組みます。

 また、お客様の事業環境も変化しており、自社システムや社内ネットワークについてもクラウド化が急速に進行しておりますので、子会社「株式会社LogStare(ログステア)」の開発リソースを使い、新たな需要として求められているテレワークやクラウド環境に対応した自社開発の各種セキュリティ製品や、運用基盤の機能強化に継続的に投資を行い、サービスラインアップを拡充させてまいります。

 2021年4月に子会社「株式会社キャリアヴェイル」が提供する「CustomerStare(カスタマーステア)」のサービス内容強化を行い、ITインフラ監視に加え、中小企業で導入数の多いUTM(統合脅威管理)の監視・ログレポートを標準サービスとし、情報システム部門の業務を幅広く下支えすることで、グループ全体でお客様の情報システム部門を支援してまいります。

 次に、お客様に対して、安定したサポートサービスを継続的に提供するためには、「我々グループはセキュリティサービス業である」という原点を意識し、常に進化、多様化するセキュリティ関連の技術向上、知識向上に努める必要があります。常に安全で安心なサポートサービスを提供するために、積極的に自己研鑽を行い、最先端を行くプロフェッショナルな集団であり続けることで、インシデント対応体制を整備し、顧客満足度を向上させ、既存サービスの更新率を高め、安定した収益を維持してまいります。セキュリティ運用監視サービスは、24時間365日稼働しており、その稼働を維持するための基盤である人材の確保と育成は、今後ますます重要な課題であると認識し、環境整備に努めてまいります。

 

② 人材サービス事業

 企業の情報管理を取り巻く環境は、ネットワークの複雑化、IT技術の進歩や高度化が加速し、一段と難しくなってきております。急速に普及するクラウド化やモバイルの活用、さらにテレワークも網羅しなければならない情報セキュリティ対策は一企業のシステム担当者の守備範囲を越えた広がりを見せております。

 当社グループは、情報セキュリティエンジニアの育成に注力し、お客様に派遣することで、ネットワーク化の進行する社会の要請に応えるべく、情報セキュリティエンジニア不足に悩む顧客ニーズの獲得に取組んでおります。

 また、既存の情報セキュリティエンジニアを派遣しているお客様へは情報セキュリティサービスを、情報セキュリティサービスを提供しているお客様には情報セキュリティエンジニア派遣を行い、情報セキュリティサービスと、情報セキュリティエンジニア派遣を一体化したサービス提供を推し進め、新たな顧客ニーズを発掘し、売上拡大を目指してまいります。

 

③ グロース市場の上場維持基準適合へ向けて

 当社グループは、株式会社東京証券取引所にて2022年4月適用の新市場区分についてグロース市場を選択しておりますが、当社グループのグロース市場の上場維持基準への適合状況は、移行基準日時点(2021年6月30日)において、時価総額について基準を充たしていないことから、2021年12月28日に「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」(以下、「計画書」)を株式会社東京証券取引所に提出しております。今後、当社グループが中長期的な企業価値の向上を図る上においては、その前提として当社グループが2026年3月までにグロース市場の上場維持基準を充足することが重要な経営課題になるものと考えております。

 計画書の中に掲げた①「顧客満足度の向上による追加契約、契約更新の獲得」、②「既存パートナーとの連携強化と新規パートナーの獲得」、③「サービスレベル向上」、④「性能強化による有料課金化」を通じて企業価値の向上に取組み、株主及び投資家の皆様からの信頼、期待感の醸成を図ることにより、上場維持基準の適合を目指してまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループが経営の重要な指標としているのは、事業年度毎の収益性を比較検討できる「営業利益率」です。

 

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