課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営理念、経営の基本方針

 当社は、食品スーパーとホームセンターを併設した複合型小売店舗及び食品スーパー単独の小売店舗「SuperValue」を展開しております。

 当社は、「消費者の皆様から圧倒的なご支持を得る店舗の創造とサービスの提供」をミッションと捉え、「顧客支持№1店舗の拡大と維持」を経営理念に掲げ、お客様に安心してご利用いただけるよう「お客様第一主義の徹底」、「よい商品をより安く」、「顧客満足度の高いサービスの提供」をモットーに、地域の皆様により信頼される店舗づくりを進めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は、事業の収益性を表す指標として売上高経常利益率を設定し、惣菜及び生鮮3品のウエイトアップ等により、売上高経常利益率4.0%を目標として掲げております。

 引き続き、消費者の皆様から圧倒的なご支持を得る店舗づくりを進め、効率的で収益性の高いビジネスモデルの充実に取り組み続けることにより、目標の達成に努めてまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社では、経営理念であります「顧客支持№1店舗の拡大と維持」の実現と経営目標の達成に向け、以下の戦略に取り組み、さらなる業務の拡大と経営体質の強化を目指してまいります。

① 商品MD戦略

・価格・品質・鮮度・品揃えを一層重視し、「よい商品をより安く」の徹底

・地域の生活に密着し、季節や天候、地域行事に合わせた変化のある売場づくり

・部門横断型の売場づくりへの取り組み

② 出店戦略

・採算面・運用面を重視し、確実な需要が見込める市街地にドミナント出店

・売場構成・品揃え等、出店地域に合わせた柔軟な店舗フォーマット

・投資コストを抑えた居抜き物件への出店

③ 店舗運営戦略

・地域ニーズ、ライフスタイルの変化に瞬時に対応できる店舗主導主義の徹底

・店舗主導主義にチェーンストアオペレーション機能を組み合わせたローコスト経営

・スーパーバリュー会員カードの活用による新規優良顧客の囲い込み、販促強化

・スマートフォン等デジタルメディアを利用した集客強化

・従業員教育の強化によるサービスレベルの向上と作業効率改善

 

(4)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症はワクチン接種が順次進み次第に落ち着くと考えられるものの今後の動向は不透明であり、またウクライナ情勢の緊迫化や原油価格の高騰等によるコスト増の懸念材料もあり、国内外の経済動向は出口の見えない状況となっております。

 小売業界におきましては、原材料不足、原材料価格の上昇及び円安等による販売価格への転換、消費者の低価格・節約志向の高まり等から、業績に与える影響は不透明な状況となっております。また、企業間競争はこれまで以上に激化し、非常に厳しい経営環境が続くものと予想されます。

 こうした中で、当社は引き続き従業員一人ひとりの意識を高めるオペレーション改革を推進し、生産性を高めることによって収益力の伸長を図るとともに、消費者から信頼される企業となるため、以下の事項を優先的に対処すべき課題として取り組んでまいります。

 

・人材の確保と育成

 当社が、持続的な成長を続けるためには、新店を含めた店舗運営を確実に行い、また安定的かつ戦略的な商品供給を担う本部運営を遂行するための適切な人材の確保と育成が不可欠であると認識しております。

 その実現に向け、当社の独自性と専門性を兼ね備え、将来の幹部候補となる人材を育成すべく、新卒の定期採用を継続的に実施し店舗の活性化を図ってまいります。

 また、当社は、品質の高い商品をいつでも地域一番の安値で販売することが使命であり、地域一番店のポジションを得るには、その地域の競合環境に迅速に対応することが必須条件であると考えております。そのため、仕入数量や価格設定等の店舗運営については、各店舗が主体となり、店舗ごとの裁量が大きくなっております。従いまして、店舗運営の要である店長の育成強化が必要であると認識しております。今後は、店長のスキルアップ、マネジャークラスの管理能力の育成に努めるとともに、従業員への教育体制を一層強化してまいります。

・オペレーション改革

 当社では、2019年3月に新しい基幹システムをはじめ、関連するシステムを刷新しました。この新しいシステムを軸とした作業の見直しにより、作業効率の改善を進め、あわせて、店舗間や部門間の標準化など様々な部分で標準化を推進し、少ない人数でも運営できる店舗オペレーションの構築に引き続き努めてまいります。

 これらを土台とし、当社の強みである各店舗の独自性が最大限発揮できるような店舗運営体制を目指してまいります。

・コスト削減と在庫管理の徹底

 当社は、これまでも可能な限り中間業者を排除し、中間物流コストを削減する等、コスト削減に努めてまいりましたが、今後は、棚卸ロス及びSDGsの一環として廃棄ロスの削減、時間帯別販売管理の徹底による値下げロスの削減、効率的な経費使用の徹底等、コスト削減への取り組みをさらに強化してまいります。

 また、在庫管理を徹底して商品回転率を高め、資金の効率化を図ってまいります。

・仕入体制について

 当社は、各地域あるいは各店舗において、店舗近郊から生鮮品を調達するなど、地場仕入れにも積極的に取り組んでおりますが、さらに地域特有のニーズを的確に反映した商品を提供できる体制を確立してまいります。

 また、商品の安全性を充分に考慮し、常にお客様に信頼され、ご満足いただけるよう、HACCPに基づく衛生管理や履歴管理について、今後も細心の注意を払ってまいります。

・出店政策について

 当社の店舗は、すべて直営で運営しております。店舗展開にあたっては、一店一店の収益性と効率性及び地域性を最重視した出店・店舗運営を実施しております。

 今後、業務の拡大を図っていくためには、既存店周辺でのドミナント形成を主軸とした出店を推進しつつ、出店地域の拡大を図っていく必要があると考えております。新たな出店地域へ進出する際にも、地域のお客様から圧倒的なご支持を得られるように、魅力ある店舗を開発してまいります。

 

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