課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

(1)経営方針

当社グループは、2020年5月に、2030年近傍を見据えた目指す姿である長期ビジョン『G-STEP30(ジーステップ・サーティ)』、及び3か年の中期経営計画『G-STEP30 1st(ジーステップ・サーティ ~ファースト)』を策定した。長期ビジョン『G-STEP30』は、前中期経営計画で掲げた「3つのG Growth:事業成長戦略の推進、Global:グローバル事業展開の強化・推進、Governance:グループガバナンスの強化」を継続的なテーマとして、長期展望にてステップを踏みながら目指す姿の実現に取り組む。

ユニチカグループの経営理念である「暮らしと技術を結ぶことによって社会に貢献する」を基本とし、目指す姿としては「お客様から選ばれ続ける企業」とした。

2020年度を初年度とする中期経営計画『G-STEP30 1st』は、「強固な事業ポートフォリオの構築」「グローバル事業展開の推進」「社内風土・意識改革」を計画の骨子としている。当社グループは、各施策を確実に実行し、持続的成長へ向けた企業経営基盤を強化し、新中期経営計画最終年度は、売上高1,470億円、営業利益110億円を目指す。

(2)経営環境及び対処すべき課題等

「暮らしと技術を結ぶことにより社会に貢献する」という経営理念に基づき、当社グループは、2030年近傍を見据えた目指す姿である長期ビジョン「G-STEP30」及び2021年3月期を初年度とした3か年の中期経営計画「G-STEP30 1st」を策定している。この中期経営計画では「Growth:事業成長戦略の推進」「Global:グローバル事業展開の強化・推進」「Governance:グループガバナンスの強化」の「3つのG」として推進するとともに、「強固な事業ポートフォリオの構築」「グローバル事業展開の推進」「社内風土・意識改革」を骨子とした課題に重点的に取り組み、持続的成長に向けた企業運営基盤を整備していく。

「強固な事業ポートフォリオの構築」では、高付加価値品の展開の加速や環境配慮型製品の拡充による事業収益力の強化に取り組み、「グローバル事業展開の推進」では、グローバル生産体制の構築、グローバル人材の育成・強化、「社内風土・意識改革」では、品質保証体制の確立、リスクマネジメントの再構築、製造現場の強化に取り組んでいく。特に品質保証体制の確立では、過去の品質不適切事案を鑑み、品質保証委員会を中心に品質保証への取り組みを充実させている。今後も引き続き更なる取り組みをグループ各社で進めていく。また、リスクマネジメントの再構築では、リスクマネジメント委員会を中心に、全社でリスクの洗い出しと評価を行い、特に重要なリスクについて、対応策の立案と体制の構築を進める。

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社の重要課題の1つである財務体質の健全化については、在庫削減等の運転資金の効率化に努め、今後も着実に自己資本の蓄積、有利子負債の削減を進める。

足元の経済環境は、新型コロナに加え、地政学的リスクも加わり、原燃料価格や物流費の高騰が進んでおり、業績に対する影響が懸念されるが、更なるコストダウンや価格改定を含めた商品構成の見直しなどにより影響の最小化に取り組み、収益の確保に努める。

また、長期ビジョンで掲げた“3つの「暮らし」へのアプローチでSDGsに貢献”するというグループミッションに従い、当社におけるサステナビリティ活動に関する優先課題(マテリアリティ)を設定し、それぞれの優先課題に対する取り組みを深めて、持続可能な社会の実現に貢献していく。中でも、事業活動における環境負荷の低減に継続して取り組むとともに、「強固な事業ポートフォリオの構築」の一環として、環境配慮型製品の開発と市場投入を一層進める。さらに、企業の持続的成長には、人材の確保、育成・強化が不可欠であり、多様な人材が活躍できる働きがいのある職場づくりなどへの取り組みを推進している。

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標

当社グループは、事業活動の成果を示す売上高、営業利益、当期純利益を重視している。また、財務体質強化の観点からは、自己資本比率向上、有利子負債の削減を念頭に置くとともに、キャッシュ・フローについても重要視し、重点管理している。

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