文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が依然として残るなか、ワクチン接種の促進や各種政策の効果もあり総じて持ち直しの動きが続いている一方で、感染力の強い新たな変異株の発生や世界的な半導体不足等の長期化に対する懸念、原材料やエネルギーコストの高騰もあり景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境は、IT業界では企業・官公庁でのクラウド環境の構築やサービス利用の切り替えが進みましたが、世界的な半導体不足によるIT機器全般での納期遅延や文教分野における前期の集中的な需要の反動が見られました。また、繊維業界ではレーヨンは堅調に推移しましたが、全体的に厳しい市場環境が継続し、原燃料高の影響も受けました。産業機械業界でも原材料高騰の懸念は継続しているものの受注環境は中国市場を中心に回復傾向にありました。
新型コロナウイルス感染症等の影響につきましては、ITインフラ流通事業では、企業のテレワークやオンライン会議活用、クラウド移行などのIT需要や個人の在宅用途のIT関連需要が増加する一方で、IT関連商品・部品の製造拠点で工場稼働が滞ることによるサプライチェーンへの影響が懸念されました。繊維事業では、除菌シート等の不織布やマスク用合繊綿の需要が増加する一方で、外出自粛等による衣料品等の市況悪化、イベント中止等による産業資材の需要減がございました。産業機械事業では、企業の設備投資の停滞がみられ、海外向けの営業活動、出張工事が一部制限されました。
このような環境において、当社グループは当期の事業方針である「リーディングカンパニーとして更なる高みへの挑戦」「持続的発展に向けた成長ドライバーの創出」「たゆまぬ変革による高効率経営の追求」のもと、社会構造の変化に果敢に挑戦し、グループの成長戦略を推し進め、連結企業価値の向上に努めてまいりました。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなっております。
a.財政状態
資産は、受取手形及び売掛金の減少等により前期末に比べて27,553百万円減少し、356,203百万円となり、負債は、支払手形及び買掛金の減少等により前期末に比べて34,405百万円減少し、220,030百万円となりました。純資産は、利益剰余金の増加等により前期末に比べて6,851百万円増加し、136,173百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は763,838百万円、営業利益は10,968百万円減益の24,059百万円(前年同期比31.3%減)、経常利益は11,227百万円減益の24,554百万円(前年同期比31.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,726百万円減益の16,988百万円(前年同期比33.9%減)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度の売上高は、従来の方法に比べて64,867百万円減少しております。また、前連結会計年度において当該会計基準等を適用したと仮定して算定した売上高の前年同期比は21.6%減となります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
セグメントごとの経営成績は次のとおりとなっております。
ITインフラ流通事業
コーポレート向け市場では、全国の営業拠点において、感染の予防に配慮しながら、対面とテレワークを柔軟に組み合わせた地域密着営業を推し進め、PC、タブレット、スマートフォン等の端末製品の仕入と販売の強化とコロナ禍の課題解決に向けたIT需要の獲得に注力しました。企業・官公庁向けでは、クラウド環境の構築やサービス利用の切り替えが進み、iKAZUCHI(雷)を通じたサブスクリプション製品の契約は増加しました。また世界的な半導体不足によってIT機器全般で納期遅延が発生しましたが、戦略的な在庫確保および切り替え提案の強化等により、PCやモニタ販売実績は前期を上回りました。一方、文教向けでは、前期に集中的な需要の高まりを見せた「GIGAスクール構想」の反動によって、PCやタブレットの出荷台数が前期を下回る結果となりました。
コンシューマ向け市場では、テレワーク需要が活発化した前期と比べて、PCや周辺機器の販売は減少しました。
以上の結果、当事業の売上高は691,281百万円、セグメント利益は21,651百万円(前年同期比34.8%減)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度の売上高は、従来の方法に比べて64,867百万円減少しております。また、前連結会計年度において当該会計基準等を適用したと仮定して算定した売上高の前年同期比は23.2%減となります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
繊維事業
合繊・レーヨン部門では、産業用途向けの合繊綿および環境・安全への意識の高まりを背景に米国向け防炎・難燃レーヨン綿は好調に推移しましたが、除菌用・コスメ用合繊不織布は販売が減少しました。産業資材部門では、カートリッジフィルターやゴムスポンジは堅調に推移しましたが、建築シートや合繊帆布等の重布関連は回復が遅れました。衣料製品部門では、米国向け衣料品は同国の景気回復の恩恵もあり受注が増加したものの、国内では店舗休業の影響等により低迷しました。利益面におきましては、事業全般で原燃料価格の高騰が著しく苦戦を強いられました。
以上の結果、当事業の売上高は、58,289百万円(前年同期比4.5%減)、セグメント利益は1,617百万円(前年同期比19.7%増)となりました。
産業機械事業
工作機械部門では、中国市場向けは、風力発電等の幅広い業種における設備投資意欲が旺盛で、国内市場においても受注は回復傾向にありましたが、前期の受注減少と資材価格高騰の影響を受けて売上高、営業利益ともに前期を下回りました。自動機械部門では、部品交換や改造工事等のサービス売上の強化により、実績は前期より改善し、堅調に推移しました。
以上の結果、当事業の売上高は11,610百万円(前年同期比0.2%増)、セグメント利益は656百万円(前年同期比22.0%増)となりました。
その他
当事業の売上高は2,657百万円(前年同期比127.2%増)、セグメント利益は130百万円(前年同期は87百万円のセグメント損失)となりました。
② キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益24,917百万円に対し、棚卸資産の増加や仕入債務の減少などの減少要因がありましたが、売上債権の減少などの増加要因により28,165百万円の収入(前期比18,737百万円の収入増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出などの減少要因により、2,926百万円の支出(前期比1,568百万円の支出増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出や自己株式の取得による支出などの減少要因により、10,724百万円の支出(前期比3,138百万円の支出増加)となりました。
以上の結果、当期末の現金及び現金同等物の残高は前期末に比べて14,695百万円増加し、46,728百万円となり、また、当期末の借入金残高は前期末に比べて162百万円増加し、27,484百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
以下の記載に当たっては、ITインフラ流通事業は、システム製作の占める割合が低いため、生産実績を記載しておりません。また、同セグメントにおける情報機器卸売等販売部門、サポート・サービス部門につきましては、受注売上の割合が低いため、受注実績につきましては、システムインテグレーション部門のディーアイエスサービス&ソリューション株式会社についてのみ記載しております。繊維事業における生産実績については大和紡績株式会社、ダイワボウレーヨン株式会社、カンボウプラス株式会社、朝日加工株式会社及びケービー産業株式会社が、受注実績についてはカンボウプラス株式会社及び朝日加工株式会社の実績を記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
繊維事業(百万円) |
35,408 |
△11.42 |
産業機械事業(百万円) |
8,261 |
△1.86 |
報告セグメント計(百万円) |
43,670 |
△9.76 |
その他(百万円) |
- |
- |
合計(百万円) |
43,670 |
△9.76 |
(注)1.金額は、製造原価によります。
2.ITインフラ流通事業には、商品の仕入実績が647,017百万円あります。
3.繊維事業には、上記の生産実績のほかに商品の仕入実績が4,653百万円あります。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
ITインフラ流通事業 |
11,232 |
18.84 |
422 |
△45.11 |
繊維事業 |
4,494 |
5.06 |
395 |
△8.07 |
産業機械事業 |
12,182 |
51.63 |
7,058 |
13.38 |
報告セグメント計 |
27,909 |
28.24 |
7,876 |
6.08 |
その他 |
- |
- |
- |
- |
合計 |
27,909 |
28.24 |
7,876 |
6.08 |
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
ITインフラ流通事業(百万円) |
691,281 |
△23.25 |
繊維事業(百万円) |
58,289 |
△4.50 |
産業機械事業(百万円) |
11,610 |
0.24 |
報告セグメント計(百万円) |
761,181 |
△21.79 |
その他(百万円) |
2,657 |
127.16 |
合計(百万円) |
763,838 |
△21.62 |
(注)1.セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。前年同期比につきましては、前連結会計年度において当該基準等を適用したと仮定した金額に基づき計算しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
以下の内容のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断を記載したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ27,553百万円減少の356,203百万円(前連結会計年度末は383,757百万円)となりました。
流動資産は304,134百万円(前連結会計年度末は331,461百万円)となりました。これは、主として受取手形や売掛金が減少したことによるものであります。
固定資産は52,068百万円(前連結会計年度末は52,295百万円)となりました。これは、有形固定資産の減価償却等により減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ34,405百万円減少の220,030百万円(前連結会計年度末は254,435百万円)となりました。
流動負債は191,564百万円(前連結会計年度末は230,519百万円)となりました。これは、主として支払手形及び買掛金が減少したことによるものであります。
固定負債は28,465百万円(前連結会計年度末は23,916百万円)となりました。これは、主として長期借入金の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ6,851百万円増加の136,173百万円(前連結会計年度末は129,322百万円)となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加によるものであります。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、763,838百万円となりました。「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度の売上高は、従来の方法に比べて64,867百万円減少しております。また、前連結会計年度において当該会計基準等を適用したと仮定して算定した売上高の前年度比は210,636百万円減収となります。
セグメント別の売上高の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、前年度比10,968百万円減益の24,059百万円となりました。
セグメント別の営業利益の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取利息の増加4百万円、受取配当金の増加27百万円、販売支援金の減少48百万円、雇用助成金の減少112百万円、持分法による投資利益の増加9百万円及びその他の減少153百万円等により、前連結会計年度に比べて273百万円減少し1,190百万円となりました。一方、営業外費用は、支払利息の減少112百万円、金融手数料の増加19百万円、為替差損の増加63百万円及びその他の増加14百万円等により、前連結会計年度に比べて14百万円減少し695百万円となりました。以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前年度比11,227百万円減益の24,554百万円となっております。
(特別損益)
当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益62百万円、投資有価証券売却益414百万円及びその他50百万円を計上したこと等により527百万円となりました。一方、特別損失は、固定資産除売却損141百万円、減損損失2百万円及びその他20百万円を計上したこと等により163百万円となりました。
(非支配株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純利益は、13百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比8,726百万円減益の16,988百万円となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
なお、セグメント別の売上高及びセグメント利益につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
c.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の目標達成状況につきましては以下のとおりであります。
当連結会計年度は、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は2021年3月期、2020年3月期に次ぐ過去3番目の利益水準となり、売上高についても収益認識に関する会計基準適用による影響額を考慮すると同様に2021年3月期、2020年3月期に次ぐ過去3番目の実績となりました。
中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)では、ROE(自己資本当期純利益率)を14%以上、ROIC(投下資本利益率)は11~12%水準維持をグループ経営指標として掲げております。2022年3月期のROEは12.9%、ROICは10.4%となっております。引き続き持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。
指標 |
2019年3月期 実績 |
2020年3月期 実績 |
2021年3月期 実績 |
2022年3月期 実績 |
売上高(百万円) |
785,554 |
944,053 |
1,043,534 |
763,838 |
営業利益(百万円) |
22,709 |
32,841 |
35,028 |
24,059 |
経常利益(百万円) |
22,840 |
33,195 |
35,781 |
24,554 |
親会社株主に帰属する 当期純利益(百万円) |
16,775 |
21,178 |
25,715 |
16,988 |
ROE(%) |
21.1 |
22.3 |
22.2 |
12.9 |
ROIC(%) |
- |
- |
- |
10.4 |
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、商品の仕入、製品製造のための材料・部品の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、出資等によるものであります。なお、重要な設備投資の予定につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
b.キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益24,917百万円に対し、棚卸資産の増加や仕入債務の減少などの減少要因がありましたが、売上債権の減少などの増加要因により28,165百万円の収入(前期比18,737百万円の収入増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出などの減少要因により、2,926百万円の支出(前期比1,568百万円の支出増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出や自己株式の取得による支出などの減少要因により、10,724百万円の支出(前期比3,138百万円の支出増加)となりました。
その結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前期末に比べて14,695百万円増加し、46,728百万円となり、また、借入金残高は、前期末に比べて162百万円増加し、27,484百万円となりました。
c.財務政策
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は28,733百万円、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は46,728百万円となっております。
当社グループは、グループ各社の余剰資金を当社に集約して管理する「キャッシュ・プーリング・システム」を採用しております。また、当社及び一部の連結子会社は取引銀行12行とコミットメントラインを締結しております。コミットメントラインの総額は13,000百万円ですが、当連結会計年度末の借入実行残高はありません。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社は、以下に記載されている重要な会計方針に基づいて行われる当社グループの判断と見積りは、連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.売上の認識
当社グループの売上高は、主として、製品が出荷された時点に売上割戻等控除後の正味実現可能価額で計上しております。
b.貸倒引当金
当社グループは、一般債権につきましては貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権につきましては個別に回収可能性を勘案して回収不能見込額を計上しております。なお、主要な繊維事業会社は過年度において貸倒実績率が大きく変動したことを考慮して、与信ランク毎にリスクを勘案した率を用いて貸倒引当金を計上しております。
c.棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の陳腐化損失に備え、採算割れ懸念在庫及び長期在庫につきましては陳腐化見積額を評価損として計上しております。ただし、実際の販売価額が当社グループの見積りを下回った場合には追加損失が発生する可能性があります。
d.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産につきましては、当社取締役会での決定等に基づき、スケジューリング可能な将来減算一時差異につきましては、当社グループの将来計画利益額に基づき、連結納税ベースでの将来の獲得課税所得を慎重に見積もって計上しております。
なお、当社グループでは当連結会計年度末における将来の課税所得又は税務上の欠損金の見積もりにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を反映しており、詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」で記載のとおりであります。
e.減損
当社グループは、下記の基準に基づき、投資有価証券の減損処理を行うこととしております。
上場株式 :時価が帳簿価額を50%以上下落した銘柄につきましては、評価額が帳簿価額を下回る額。時価の下落率が30%から50%の銘柄につきましては、回復可能性を考慮して必要と認めた銘柄について、評価額が帳簿価額を下回る額。
非上場株式:1株当たり純資産が帳簿単価より50%以下に下落した株式すべてにつきましては、評価額が帳簿価額を下回る額。
なお、単体財務諸表に計上されている関係会社株式・出資金のうち、債務超過の関係会社について減損処理を行うとともに、債務超過額のうちの当社負担見込額を関係会社事業損失引当金として計上することとしております。また、関係会社への投資に対する損失に備えるため、必要と認めた場合に財務健全性の観点から投資損失引当金を計上することとしております。
また、当社グループでは当連結会計年度末における減損の兆候の判定及び回収可能価額の算定にあたって、将来キャッシュ・フローの見積りに新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を反映しており、詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」で記載のとおりであります。
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