課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは「くらしを楽しく、美しく。」を経営理念とし、人々の「くらし」をより良いものにしたいという普遍的な願いを実現することを経営の基本方針としております。住宅設備機器・建築資材のインターネット通信販売により複雑な流通プロセスを簡素化することで販売価格の不明瞭さを撤廃し、高品質な商品を適正価格で提供してまいります。これにより、消費者がフェアに商品選択できる市場を作り出し、建築・住宅市場の活性化につなげると共に、世界の人々の「くらし」で最も必要とされる企業集団を目指してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループが重要と考えている経営指標は、事業規模の指標としての売上高、収益性の指標としての売上高営業利益率、投下資本の効率的運用の指標としての投下資本利益率であります。

 負債・資本のバランスとそれぞれにかかるコストを意識した経営を行う中で、事業規模を拡大し、収益性を向上させることで、中長期的に企業価値を高めることを目指してまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、中長期的戦略として以下の重点課題に対し積極的に取り組んでおります。

 

① 国内事業の収益基盤強化

 商品企画開発の強化、リアルターゲットに対する認知度向上と会員数の大幅増加、ショールームの積極展開、SCM改革の実行、粗利益率向上への取り組み、クレーム率の低減とアフターサポート強化による顧客満足度の向上により、売上成長率のアップ、利益率の改善を目指してまいります。

 

② 海外事業の成長拡大

 進出国によってスキームを変え、各国の状況に最も適した方法で販売の基盤を作り、売上の拡大を目指してまいります。

 

③ 新事業の創造

 スペースデザイン事業の収益化と、M&Aの推進により更なる新事業の創造を目指してまいります。

 

④ 経営基盤の強化

 コーポレートガバナンスの強化と人材マネジメントの強化により、持続可能な企業体へと構造改革を進めてまいります。

 

(4)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 新型コロナウイルス感染症の再拡大、ウクライナ情勢の長期化、原材料価格・原油価格の高騰、急激な円安による為替相場の変動など、景気の先行きは極めて不透明な状況が続いておりますが、当社の事業領域と相関の高いEC市場におきましては、「新しい生活様式」の実践が推奨される中、今後ますます需要が高まってくることが予想されます。

 また、業界内における競争の激化は続くとみられるものの、当社グループの事業規模に比してこの業界の市場規模は巨大であり、その中において当社グループはまだまだ認知されているとはいえない存在であることから、収益獲得の余地は大いにあると考えております。

 このような状況の中、当社グループは以下のような課題に継続的に取り組むことで、収益の拡大を推進したいと考えております。

 

① オリジナル商品の拡充

 当社グループは住宅設備機器・建築資材をはじめとした住空間にまつわる商品を幅広く豊富に取り揃えており、売上高の約8割がオリジナル商品(自社開発商品と国内で独占的に販売できる海外輸入商品)です。このオリジナル商品を更に充実させることでお客様の商品選択の自由度を高めてまいります。デザインコンセプトは「ミニマリズム」で、そのシンプルで洗練された美しいデザインを極めると同時に、デザイン力や商品力によりブランド価値を向上させるべく世界的な工業賞に積極的に応募してまいります。また、国内調達商品においては意匠的に独創性の高い商品を投入し、周辺領域へも商品ラインナップを拡充することで、お客様のライフスタイルに合わせた住空間のコーディネートを当社グループがトータルにプロデュースできる品揃えを目指してまいります。

 

② 海外展開の推進

 当社グループの事業規模に対して市場規模は巨大といえますが、日本国内における住宅着工件数が下がっていく中、国内のみの事業ではいずれかの時期に成長の鈍化・停滞が起こると考えております。そのためオリジナリティと適正価格を併せ持つ自社開発商品の強みを生かし、進出国によってスキームを変え、各国の状況に最も適した方法で販売の基盤を作り、売上の拡大を目指してまいります。

 

③ 価格競争力の追求

 インターネット通信販売の強みを生かして、既存の商流、流通を経由しないことによって獲得できる価格競争力を今後も維持したいと考えております。また、調達価格低減のため、単一の商品を複数の仕入先で生産できるようにするなど、常にコストダウンや適正な在庫量を意識して業務を推進してまいります。

 

④ 周辺サービスの拡充

 当社グループは、住宅設備機器及び建築資材を網羅的に取り扱っておりますが、お客様からは商品販売にとどまらない設計や施工まで含めたサービスに対するご要望があります。この状況に対し、子会社による施工の実施、当社グループ商品が採用された物件の設計に係るコンサルティングや、全国の施工業者ネットワークを利用した工事会社紹介サービスの実施により、適正かつ透明性の高い価格での周辺サービスの充実に努めてまいります。

 

⑤ 知名度の向上

 当社グループは現在、東京、大阪、仙台、名古屋、福岡、横浜(スマートショールーム®)といった主要都市にショールームを設置しており、また、九州各地には住宅事業の拠点があります。これらショールームと拠点を通じて、お客様との接点を増やしてまいると同時に、潜在顧客に対してはコンテンツマーケティングやSNSマーケティングを通じてブランド認知を高め、既存顧客に対してはカタログ送付やメルマガ配信によりリピート率の向上とロイヤルカスタマーの育成を図ってまいります。

 

⑥ 組織体制の強化

 当社グループは、これまで比較的小規模な組織で運営されており、内部管理体制もこれに応じたものとなっておりますが、今後、事業の拡大に応じて必要になる人員を適時に補充し、内部管理体制の一層の充実を図ってまいります。また、社内研修制度の充実を図り、従業員一人ひとりの能力を十分に活かすための取り組みを推進すると同時に、必要に応じて外部顧問による助言を受けるなど、経営基盤の強化及び商品企画・開発・品質と商品販売体制の更なる強化を図ってまいります。

 

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