業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。

また、文中の将来に関る事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

(1) 経営成績等の状況の概要
①  財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が長引き、企業活動や個人消費が収縮する状態が続きました。また、円安やエネルギー価格・原材料価格の高騰などに伴うインフレ圧力が強まるなど、経済の先行きは今後も不透明な状況が続くと思われます。

このような状況だからこそ、当社グループはローコストオペレーションの推進によって価格競争力を高め、消費者にとって「安くて、近くて、便利なドラッグストア」となれるよう力を注いでまいりました。
 出店戦略につきましては、自社競合による一時的な収益性の低下も厭わず、次々と新規出店を行いました。同時に、新商勢圏への店舗網拡大を図ってまいりました。これにより、関東地区に38店舗、中部地区に25店舗、関西地区に15店舗、中国地区に8店舗、四国地区に8店舗、九州地区に26店舗の合計120店舗を新たに開設いたしました。また、6店舗を閉鎖した結果、当連結会計年度末の店舗数は1,244店舗となりました。

以上の結果、当連結会計年度業績は、連結売上高755,414百万円(前年同期は726,424百万円)、連結営業利益29,796百万円(前年同期は33,147百万円)、連結経常利益32,861百万円(前年同期は35,835百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益23,155百万円(前年同期は27,156百万円)となりました。

なお、当社グループは事業区分が単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて7.7%減少し、115,471百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少によるものであります。

固定資産は、建物及び構築物、土地等の有形固定資産の取得等により、前連結会計年度末に比べて14.5%増加し、247,581百万円となりました。    

 この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて6.4%増加し、363,052百万円となりました。

当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて1.6%増加し、162,063百万円となりました。これは主に、買掛金の増加、未払法人税等及び未払消費税等の減少によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて6.4%減少し、10,481百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少によるものであります。

 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて1.1%増加し、172,545百万円となりました。

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて11.7%増加し、190,507百万円となりました。これは主に、利益剰余金が19,889百万円増加したこと等によるものであります。

 

 

②  キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて17,745百万円減少し、当連結会計年度末には37,362百万円(前年同期比32.2%減)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、得られた資金は32,194百万円(前年同期比15.5%増)となりました。

これは主に、税金等調整前当期純利益33,048百万円、減価償却費15,110百万円、仕入債務の増加6,183百万円等の増加要因、棚卸資産の増加5,853百万円、法人税等の支払額13,337百万円等の減少要因によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は43,717百万円(前年同期比125.6%増)となりました。

これは主に、有形固定資産の売却による収入1,519百万円、有形固定資産の取得による支出43,497百万円、敷金及び保証金の差入による支出1,106百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、支出した資金は6,222百万円(前年同期比13.0%増)となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出1,486百万円、配当金の支払額3,266百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出1,766百万円等によるものであります。

 

 ③  仕入、販売の状況

 当社グループは単一セグメントであるため、仕入及び販売の実績は商品区分別により記載しております。

a.仕入実績

当連結会計年度における商品区分別仕入実績の状況は、次のとおりであります。

区   分

金額(百万円)

前年同期比(%)

医    薬    品

76,963

化    粧    品

55,307

雑        貨

96,514

一  般  食  品

376,281

そ    の    他

5,471

合             計

610,538

 

   (注) 1.金額は仕入価格によっております。

 

 

b.販売実績

  商品区分別販売実績

当連結会計年度における商品区分別販売実績の状況は、次のとおりであります。

区   分

金額(百万円)

前年同期比(%)

医    薬    品

116,509

化    粧    品

73,991

雑        貨

121,440

一  般  食  品

437,118

そ    の    他

6,353

合            計

755,414

 

 

 

  地域別販売実績

 当連結会計年度における地域別販売実績の状況は、次のとおりであります。 

地   域

期末店舗数(店)

売上高(百万円)

前年同期比(%)

関  東  地  区

63

(38)

21,378

中  部  地  区

98

(25)

41,885

関  西  地  区

185

(14)

108,122

中  国  地  区

190

(7)

115,374

四  国  地  区

126

(8)

79,337

九  州  地  区

582

(22)

389,314

合        計

1,244

(114)

755,414

 

(注)1.期末店舗数欄の( )内の数値は、前連結会計年度末に対する増減数であります。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。「店舗閉鎖損失引当金」、「退職給付に係る負債」等の見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、当社グループの取引や新規出店に一定の影響を及ぼすと見込んでおります。当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の影響は徐々に収まりつつも2023年5月期まで継続すると仮定しておりますが、固定資産の減損会計等の会計上の見積りにおいて重要な影響を与えるものではないと判断しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績の分析

売上高は、積極的な新規出店に加えて「毎日安い(エブリデイ・ロー・プライス)」政策を忠実に実行することで伸長を図りました。その結果、医薬品部門は116,509百万円(前年は112,509百万円)、化粧品部門は73,991百万円(前年は70,711百万円)、雑貨部門は121,440百万円(前年は114,896百万円)、一般食品部門は437,118百万円(前年は420,352百万円)、その他部門は6,353百万(前年は7,954百万円)となり、全体で755,414百万円(前年は726,424百万円)となりました。

売上総利益率は、仕入原価低減の交渉などを継続的に取り組みながら、可能な限り低価格での販売に努めたこと等により、前連結会計年度同様の20.0%となりました。売上総利益は、売上高の伸長に伴い151,447百万円(前年は145,111百万円)となりました。

販売費及び一般管理費は、新規出店による店舗数の増加に加え、電気代の高騰等の要因により、121,651百万円(前年は111,964百万円)となりました。この結果、営業利益は29,796百万円(前年は33,147百万円)、経常利益は32,861百万円(前年は35,835百万円)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益の減少等により23,155百万円(前年は27,156百万円)となりました。

 なお、総資産経常利益率につきましては9.3%となりました。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

詳細は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金の減少等により、前連結会計年度から9,654百万円減少し、115,471百万円となりました。固定資産は、建物及び構築物、土地等の有形固定資産の取得等により前連結会計年度から31,388百万円増加し、247,581百万円となりました。

流動負債は、買掛金の増加、未払法人税等、未払消費税等の減少等により前連結会計年度から2,526百万円増加し、162,063百万円となりました。固定負債は、長期借入金の減少等により前連結会計年度から721百万円減少し、10,481百万円となりました。

純資産合計は、利益剰余金が19,889百万円増加したこと等により前連結会計年度から19,928百万円増加し190,507百万円となりました。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度から2.5ポイント上昇し、52.5%となりました。

なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

資本の財源または資金の流動性については、主に営業活動により得られた資金を新規出店に係る設備投資に充当しております。資金調達を行う場合には、銀行からの借入及びリースを基本とし、経済情勢や金融環境を踏まえ、あらゆる選択肢の中から最良の方法で行いたいと考えております。

 

⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について

ドラッグストア業界におきましては、激しい企業間競争の中で、上位企業を中心とした大量出店や合併・提携等が顕著であることから、今後は寡占化を伴いながら市場の拡大が続くものと思われます。

そのような中で成長を続けるためには、他社と明確な差別化を行い消費者の支持を得ることが重要であると認識しております。当社グループは「小商圏型メガドラッグストア」という独自戦略で店舗網の拡大を図り、更なる飛躍を目指してまいります。それを実現するための課題は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

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