当社グループは使命である「世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやる」に基づき、創立100周年となる2026年度に向けた長期ビジョン『Kuraray Vision 2026』を2017年に策定しました。2022年度から始まる新中期経営計画「PASSION 2026」策定に際して、新たに「顧客、社会、地球に貢献する」というメッセージを加えることで幅広いステークホルダーに貢献していく姿勢を明確にしました。新しい『Kuraray Vision 2026』で掲げる「独自の技術に新たな要素を取り込み、顧客、社会、地球に貢献し、持続的に成長するスペシャリティ化学企業」を目指していきます。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2021年12月31日)現在において当社が判断したものです。
当社グループは、長期ビジョン『Kuraray Vision 2026』の実現に向けて、中期経営計画「PASSION 2026」で以下3つの挑戦を設定しています。
① 機会としてのサステナビリティ
サステナビリティを機会としてとらえ、グループ一丸となって推進していきます。
② ネットワーキングから始めるイノベーション
社内・社外を問わず、人と人、技術と技術をつなげることで、新たな成長のドライバーを生み出します。
③ 人と組織のトランスフォーメーション
デジタルでプロセスを変え、多様性で発想の幅を広げ、人と組織に変革をもたらします。
当社グループは、中期経営計画「PASSION 2026」の経営戦略を着実に実行することにより、創立100周年を迎える2026年度には、売上高7,500億円、営業利益1,000億円の目標を達成します。「PASSION 2026」期間中は、イソプレン タイ拠点、水溶性ポバールフィルム ポーランド生産拠点、Calgon Carbon Corporation新設備などの設備投資を確実に成果へと繋げるとともに、EVOH樹脂<エバール>、耐熱性ポリアミド樹脂<ジェネスタ>、液晶ポリマーフィルム<ベクスター>、歯科材料、光学用ポバールフィルムなどの成長を目指す事業に重点的に資源配分を行うことで、事業ポートフォリオの高度化を図ります。当社グループは創立100周年となる2026年度に向け、持続的に成長するスペシャリティ化学企業として今後も挑戦し続けます。
また、2018年5月に米国子会社で外部委託業者の作業員に負傷を伴う火災事故が発生し、損害賠償を求める民事訴訟が提起されていますが、現在は一部の原告についてのみ係属中です。このような事故を起こさないために、2019年より開始した本社主導の海外主要化学プラントの安全監査を継続し、安全対策の見直し・強化を図っています。2022年度からは、新たにグローバルプロセスセーフティマネジメント監査チームを新設し、化学プラントと活性炭プラントを対象とした安全監査を強化していきます。
なお、当社が運営するサーバーに不正アクセスが行われ、保有する情報の一部が外部に流出したことを2021年10月に確認しました。その後の調査により、流出した可能性のある情報の一部に、取引先及び当社グループ従業員等の氏名・会社連絡先等の個人データが含まれていたことが判明し、関係先への連絡を含め必要な措置を講じました。外部の専門機関の協力も得て、更なる情報セキュリティ強化に取り組むとともに、情報管理体制の厳重化を徹底していきます。
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