研究開発活動

5 【研究開発活動】

当社グループの研究開発部門では、「資源を未来へ」「K(健康)K(環境)R(リサイクル)+A(快適さ)」をキーワードとし、社会問題解決に貢献する価値を創造することで持続的成長を図る新たなビジネスモデルの構築を目指しております。そのためには、強みである繊維・樹脂製品の「高機能化技術」と「評価技術」を両輪として、シーズとなる新規・独自技術を生み出すことが重要であると考えております。

技術・生産本部に属する技術開発センターならびに産業資材事業部門に属する開発センターを中心とし、関係各部署との密接な連携を取りながら研究開発を進めております。また生産部門である住江テクノ㈱が保有するオンリーワンの設備を活用し、生産技術にも磨きをかけていきます。

当連結会計年度においては、次に述べるものがあげられます。

 

(全社共通)

2022年2月、SDGsを推進し、つくる立場・つかう立場を考え、商品開発の新規性と開発力のスピードアップを図るため、奈良事業所内に「技術開発センター」が誕生いたしました。

また新型コロナウイルス感染症拡大の中、抗菌・抗ウイルス加工商品への注目が引き続き集まっております。当社は各事業部門において、抗菌・抗ウイルス商品の強化を行っており、自社技術を含めた各種抗菌・抗ウイルス剤を用いた内装材・繊維製品への加工技術を推進し、商品化を拡大しております。そして前出の「技術開発センター」内に抗菌試験装置を導入し、迅速に性能評価できるように評価技術を習得いたしました。

 

 

(自動車・車両内装事業)

繊維製品の加工には大量の水資源を使用していること、染色に伴う染料廃液の問題、染料自体の価格高騰が問題になっております。当社グループでは、在庫の問題が少ない定番の原液着色糸と白生地糸を交織・交編したベース生地を作成し、白生地糸部分に特殊点描プリントすることで、色合わせと深みのある意匠を表現することが可能なファブリックを開発いたしました。反染染色工程の削減により、製造コストを抑えることも可能です。製造上水の使用量が少ない環境にやさしいファブリック「エコローレ」として商標登録し、2021年より販売を開始し、拡販を進めております。環境性能が必要な低燃費車や、電気自動車などに採用されました。

合成皮革においては、PUに比べて比較的、安価に製造が可能なPVCの風合い改善を進めており、タッチが柔らかいため、ファブリックとの相性も良く、より広く使われることが可能となります。

また、環境対応素材として、PU/PVCの樹脂材料の一部に、植物由来材料を使用したタイプの開発を進めております。物性は従来品と遜色がなく、生地の部分も同様に植物由来材料を使用することにより、バイオ比率を高めることができ、客先の要望に応えることができます。

さらに非繊維系の商材開発にも取り組んでおり、衝撃吸収性能を有した樹脂を発泡させることによって軽量化を可能とした、「発泡制振シート」を開発いたしました。制振性と軽量性という特長から、自動車用デッドニング材に展開ができ、自動車メーカーへの採用が決まりました。振動および騒音の低減、そして音響改善によって車室内の質を向上することが期待されます。

 

(機能資材事業)

当社グループは一般繊維にはない新しい機能を備えた「賢い(スマート)」テキスタイル素材の開発を進めております。例えば、独自技術により光を当てることで発電する布「発電繊維・布型太陽電池」は、柔軟性・通気性に優れた発電部材として、IoT機器やウェアラブルデバイスの電源としての活用が期待されています。他にも水に濡れた際に反応する「水濡れ・ムレ検知システム」は、様々な面積・形状に対応可能で、介護・土木現場などでの使用が想定されております。このようにテキスタイルにセンサーや発電素子を植え込み情報収集・伝達機能を持たせることで、電気・電子、IT、医療・介護、健康、環境、社会科学などの異業種と連携した、新しい分野での事業展開が期待できるため、布状のセンサー素子の量産化、およびIT企業と連携したシステム化を推進しております。

 

また、当社グループの研究開発については、各セグメントに共通する基礎的研究であり特定のセグメントに関連付けができないため総額を記載することとし、当連結会計年度の研究開発費の総額は984百万円(前連結会計年度比3.9%増)となっております。

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