当社は、「事業は人なり而して人の和なり」「より良い品をより安くより多く」を社是とし、「株主重視」・「顧客重視」・「社員の生活向上」の理念に基づき、市場のニーズに的確に対応した高機能製品を提供する「抄紙用具の高度専門企業」として成長・発展することを目指して経営活動を展開しております。
当社グループは1949年の創業以来、約70年にわたり着実に成長してまいりましたが、近年では、紙のデジタル化による構造的な需要縮小やグローバル市場での更なる競争の激化、加えて新型コロナウイルス感染症の影響やウクライナ情勢による世界的な経済環境の停滞により、極めて厳しい状況が継続しており、今後もカーボンニュートラルへの対応等大きな変化が起こることが想定されます。
このような事業環境の下、2030年における世界経済や社会におけるメガトレンドを調査・検討し、その社会構造の変化にどのように当社グループが関わっていくのかを掲げ、全社員が目指す「2030年に実現する未来(IK VISION2030)」を決定いたしました。
IK VISION2030
サステナブルな社会に貢献し、イチカワを支える役職員、取引先、株主及び周辺の地域社会がそれぞれ高い満足度を持つ会社となる。
当社グループは、IK VISION2030で示した進むべき方向性に対し、今後3回の連続する中期経営計画によりこのビジョンを達成してまいります。その第1段階として第7次中期経営計画(略称:“NE-24”)を策定いたしました。
当社グループは、抄紙プレスパートで使用される抄紙用フエルト、シュープレス用ベルト及びトランスファー用ベルトの3製品を「すべて開発・製造・販売できる」という国内では唯一、海外でも数社しかないという強みを生かし、前中期経営計画では、グローバル展開を推し進めるとともに、効率的な生産体制を整備することで、収益力の向上を図ってまいりましたが、主に競争の激しい海外市場での収益基盤の強化については、課題が残る結果となりました。
“NE‐24”では、長期ビジョン「IK VISION2030」の達成に向けて、まず「会社を創り直す」3年と位置付け、製造コスト削減に注力し、データとデジタル技術等を効果的に活用することで生産性向上を図り、海外展開力を強化することで強固な収益基盤を確立すると同時に、お取引先の環境問題に貢献する等、持続的な成長を可能にするため、新製品、新製法等開発体制の強化、新事業構築へ向けた活動も開始してまいります。また、SDGs活動を経営の重要課題と位置付け、企業活動を通じて環境負荷の低減に取組み、地域社会とともに持続的に成長していくことを目指してまいります。
当社グループは、革新的な挑戦を続け、株主の皆様、お取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーに対する社会的責任を果たし、社会とともに成長する企業を目指し、日々努力を重ねていきますとともに、その基盤構築のために、内部統制の一層の充実を図り、企業価値の増大に邁進してまいります。
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