業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループは「飲食事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行(パンデミック)となったことにより、経済活動が抑制され、個人消費が停滞し、景気が急速に悪化したことから、過去に類を見ない非常に厳しい状況となりました。2021年1月には二度目の、2021年4月には三度目の緊急事態宣言が出され、9月30日まで延長される事態となり、緊急事態宣言解除後には、一時的に回復の兆しが見られたものの、第6波の感染拡大の予兆もあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

外食産業におきましては、新型コロナウイルス感染への恐怖、リモートワーク等生活様式の変化による外食の機会の減少、インバウンド需要の消失、政府・各自治体による営業自粛要請等、経営環境が著しく変化しており、加えて、緊急事態宣言の再三にわたる発令やまん延防止等重点措置により、営業活動に甚大な影響を受けています。

このような状況のなか、当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大防止とお客様と従業員の安全を第一に考え、全面的に、政府及び各自治体の要請に従い、時短営業や休業、酒類提供なしでの時短営業を実施してきました。休業が要請されていない地域や期間では、住宅街立地が多く、2018年6月から始めた全店禁煙によりファミリー層も増加していたこともあり、「普段使い」の飲食店としての強みを生かし、店内における各種感染対策をしっかりと講じ、また、需要が高まってきたテイクアウト、デリバリーにもしっかりと対応し、営業を実施しました。新規出店につきましては一時見送りましたが、「全国1,000店舗体制を構築し、串カツ田中の串カツを日本を代表する食文化とする」という長期的な目標はそのままに、ウィズコロナを意識しつつ、直営店の出店、フランチャイズ加盟店の出店を実施いたしました。新業態の非アルコール業態の鳥と卵の専門店「鳥玉」の出店も継続しております。さらに、取引先様のご協力もあり、スーパー、コンビニエンスストア、インターネット通信販売で冷凍の串カツも継続して販売しており、2021年4月から、自社のHPサイトで、冷凍串カツのインターネット販売も開始し、中・内食という新たな市場への参入も推進しております。

なお、当連結会計年度は39店の新規出店と6店の退店があり、串カツ田中直営店156店舗(前連結会計年度比31店舗増)、串カツ田中フランチャイズ店149店舗(前連結会計年度比1店舗減)、鳥玉他直営店4店舗(前連結会計年度比3店舗増)の合計309店舗となりました。

以上の結果、売上高は4,983,871千円(前連結会計年度比42.8%減)、売上総利益は2,998,384千円(同44.6%減)、販売費及び一般管理費は5,580,902千円(同2.4%増)となり、営業損失は2,582,518千円(前連結会計年度は営業損失40,677千円)、経常損失は504,500千円(前連結会計年度は経常利益296,023千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は577,182千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失199,708千円)となりました。

 

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ、1,196,862千円減少し、6,723,546千円となりました。これは、流動資産が1,726,997千円減少し、3,211,487千円となったこと及び固定資産が530,135千円増加し、3,512,058千円となったことによるものであります。

流動資産の主な減少は、現金及び預金の減少2,361,966千円によるものであります。

固定資産の主な増加は、有形固定資産の増加528,363千円によるものであります。これは、減価償却費及び減損損失を計上したことによる減少を新規出店したことによる増加が上回ったことによるものであります。

一方、負債については、流動負債が136,891千円増加し、3,400,519千円になったこと及び固定負債が668,469千円減少し、2,145,808千円となったことにより、5,546,327千円となりました。

流動負債の主な増加は、買掛金、未払金及び未払費用の増加379,630千円及び借入金の減少193,750千円によるものであります。

固定負債の主な減少は、長期借入金の減少741,018千円によるものであります。

純資産については、親会社株主に帰属する当期純損失を577,182千円計上したこと、配当金の支払いによる利益剰余金の減少90,477千円等により、1,177,218千円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末と比較し2,341,920千円減少し、1,742,032千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、222,569千円(前連結会計年度は177,883千円の増加)となりました。これは、減価償却費318,170千円、長期前払費用償却額25,347千円、減損損失242,997千円、法人税等の還付額107,245千円及び助成金の受取額1,953,835千円等による資金の増加が、税金等調整前当期純損失747,497千円の計上、棚卸資産の増加46,507千円、助成金収入2,014,342千円及び未払消費税等の減少62,900千円等の資金の減少を下回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は1,096,210千円(前連結会計年度は668,928千円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出835,898千円、差入保証金の差入による支出149,549千円及び関係会社株式の取得による支出90,863千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は1,023,140千円(前連結会計年度は2,928,895千円の増加)となりました。これは、短期借入れによる収入800,000千円及び長期借入れによる収入700,000千円による資金の増加が、短期借入金の返済による支出1,206,664千円、長期借入金の返済による支出1,228,104千円及び配当金の支払額90,748千円等の資金の減少を下回ったことによるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

b. 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年12月1日

至 2021年11月30日)

前年同期比(%)

飲食事業(千円)

2,033,828

61.7

合計(千円)

2,033,828

61.7

 

(注) 1.当社グループの事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。

2.金額は、仕入価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 受注実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

d. 販売実績

当連結会計年度における販売実績を製品及びサービス別に示すと、次のとおりであります。

 

製品及びサービスの名称

当連結会計年度

(自 2020年12月1日

至 2021年11月30日)

前年同期比(%)

直営店売上(千円)

3,415,588

54.8

FC商品売上(千円)

1,081,854

57.5

FCロイヤリティ収入(千円)

208,478

56.1

その他(千円)

277,949

123.7

合計(千円)

4,983,871

57.2

 

(注) 1.当社グループの事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。

2.金額は、販売価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の既存店の売上高、客数、客単価の前年同月比は以下のとおりであります。

(単位:%)

 

12月

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

累計

売上高

62.7

50.1

50.7

65.7

113.9

63.1

45.5

47.5

30.8

26.6

72.6

84.4

59.5

客数

60.0

48.1

51.6

67.1

73.0

54.1

48.3

49.5

37.7

33.5

69.0

72.5

55.4

客単価

104.5

104.2

98.3

97.8

156.2

116.6

94.2

95.9

81.8

79.3

105.2

116.5

104.2

 

前連結会計年度は、初めての緊急事態宣言による休業・時短営業により、4、5月の売上高は著しく低下しましたが、当社グループの強みである住宅街立地の店舗が多いこと及び客層が広いことにより、居酒屋の中では、その後の回復が早く順調に推移しておりました。

一方、当連結会計年度は、2021年1月に二度目の緊急事態宣言が発出されて以降、9月まで延長されることとなったため、前連結会計年度の厳しさに増して、営業活動に甚大な影響を受けています。

この結果、既存店の前年同月比は、著しく低下することとなりました。

 

(a) 財政状態の状況

当連結会計年度の財政状態の状況につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。 

 

(b) 経営成績の状況

当連結会計年度の経営成績の状況につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。

 

   キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(a) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。

 

(b) 資本の財源及び資金の流動性

・資金需要

当社グループの資金需要は、大きく分けて運転資金需要、設備資金需要があります。運転資金需要は、食材仕入れ、人件費、店舗賃借料及びその他店舗運営のための経費支払いのための資金であります。設備資金需要は、店舗造作等の有形固定資産の取得のための資金及び新規出店に伴う敷金及び保証金の支払いのための資金であります。

・財政政策

当社グループは運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金で賄い、設備資金につきましては、期初に年間の出店計画に応じた資金を長期借入金により調達すること及び不測の事態を想定してある程度の資金的な余裕を保持することを基本方針としております。

 

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。

当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

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