文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略
ドラッグストア業界をめぐる環境は近年めまぐるしく変化しており、少子高齢化の進展や医療費抑制などの動きは、消費者に否応なくセルフメディケーションを迫っております。こうしたなかで、当社グループは設立以来一貫して社訓の冒頭に次の理念を掲げております。
「クスリのアオキは、健康と美と衛生を通じて、社会から期待される企業作りを目指します。」
これは当社グループの経営基本方針の根幹をなす考え方でもあります。
このような基本理念のもと、当社グループは地域のお客様の美や健康づくりのために、他社が真似のできないスキルやノウハウをもったサービスを日常的に提供し、多様化する消費者の要望や欲求に的確に応えることによって、ドラッグストアに対するお客様の支持向上を目指し、積極的に活動する方針であります。
経営戦略といたしましては、当社グループはお客様の視点に立った店舗開発や売場づくりを進めながら、北信越地区のドミナントを深耕し、東北地区、関東地区、東海地区並びに関西地区等の新規エリアへの進出を含めて、ドミナントエリアを拡大して行きます。また、ドラッグストアに調剤薬局を併設して、地域の「かかりつけ薬局」を目指していきます。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、「2022年5月期を初年度とし、2026年5月期売上高5,000億円を達成する」という中期経営計画を策定いたしました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により先行きが不透明な状況にありますが、今後も売上高並びに利益確保を念頭に、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、目標の達成に向けて邁進してまいります。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①ドラッグストア業界の競争激化
ドラッグストア業界は厳しい出店競争や価格競争、M&Aによる業界再編に加え、他業種の参入によって競争環境が激化しており、今後、中長期的な企業価値向上を図り、持続的な成長を実現させるためには、経営における迅速な意思決定やM&A等を活用した事業規模の拡大を実現できる組織体制が求められています。
当社は、2016年11月21日付でクスリのアオキの持株会社に移行し、クスリのアオキを含むグループ全体の経営戦略機能や経営管理機能を発揮できるよう組織体制の整備を図っております。
さらに、経営の意思決定機能と業務執行機能を分社化し、コーポレート・ガバナンスの強化・充実に努めております。
また、店舗開発力を強化し、今後さらに多店舗出店を進めても店舗オペレーションの生産性が維持、向上できるように、人材の確保と育成を行ってまいります。その上、店舗オペレーションの生産性向上を支えるために、各種の業務システムの整備を推進して、顧客満足を実現できる適正な売場面積や品揃えは何か、常に仮説を立案して、検証、修正及び実施というマネジメントサイクルを確立し運用すると同時に財務体質の強化を図っていく所存であります。
②薬剤師の確保及び登録販売者の養成
当社グループは医薬品の販売を行っており、調剤薬局を併設したドラッグストアの出店により、地域に密着した「かかりつけ薬局」を目指しているため、薬剤師の確保は重要な課題と認識しております。また、2009年6月の薬事法の改正に伴い、登録販売者の養成も重要な課題となっております。
これらの課題に対処するため、薬剤師の確保につきましては、薬学部在籍者に対し、社内外での会社説明会や店舗見学を実施するなど、幅広くリクルート活動を行っており、中途採用につきましても人材斡旋業者に仲介を依頼するほかに、ウェブサイトや販促用チラシに募集広告を掲載するなど、積極的な採用活動を行っております。
また、登録販売者の養成につきましては、eラーニングや、社内研修等の教育体系を構築して、全社的に取り組んでおります。
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