研究開発活動

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループの研究開発体制は、既存事業分野の拡大を主目的とする事業部技術部門と各事業部間の技術の複合化による新規商品開発を担当する開発技術センターより構成されており、それぞれが連携をとりつつ効率のよい開発を進めております。
 当連結会計年度の研究開発活動は引き続き、当社のコア技術の継続的強化を図り、効率的開発に努め、環境・エネルギー関連や医薬・食品分野等、今後大きな成長が期待される分野に重点的に取り組んでまいりました。
 当社グループの研究開発費の総額は260百万円であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

 

(1) 印刷情報関連事業

印刷被写体関連市場では、コロナ禍で非常に厳しい環境のなか、ゆうちょ銀行の通帳で受注を伸ばし、堅調に推移しました。また紙器においてはPCR検査用パッケージの受注を獲得するなど時世に柔軟に対応してきました。

印字媒体及びその他の関連市場では、海外市場を中心に高く評価されている水分除去シート「HGS」が医療機器分野で需要を伸ばしました。また熱転写リボンは食品包材向けに開発したグレードにおいて、その優れた特性が国内外市場で高く評価され販売量を伸ばしております。また将来を見据えた開発品として、電気自動車用の大容量コンデンサに不可欠なカーボン材料の分散技術が高く評価され、当社独自の導電性塗料の受注が伸びました。

当連結会計年度における研究開発費の金額は91百万円であります。

 

(2) 住生活環境関連事業

快適な生活空間を創造する商品や、住宅や車輌及び工業資材などの幅広い分野に、当社の不織布や合成樹脂シートが多く活用されています。その製造技術とコーティング・ラミネート技術を巧みに組み合わせた新製品を開発、提案してまいりました。

また壁紙分野では、生活環境改善・防汚・表面強化に加え、新たにクラック防止の新規機能を付与した壁紙を開発して見本帳への採用が大幅に増えました。また、抗ウイルスの重要性が高まり、SIAA規格に認証合格した壁紙の受注は好調に推移しました。

工業用途向けでは、フレコン用ターポリンは耐熱性とガスバリア性、軽量性、導電性、防鼠性等の機能開発を引き続き進めると共に拡販に努めております。

フィルター関連では、コロナ対応の影響もあり、加湿機能付き空気清浄機用フィルターが好調に推移しました。また自動車エンジン用フィルター、キャビンフィルターでも販売拡大を図ってきました。

在宅ワーク等で自宅で過ごす時間が増えたため、よりいっそう居住空間の改善が求められ、マンション等のフローリング床材への吸音材として当社の防音緩衝材の需要が伸びました。

当連結会計年度における研究開発費の金額は120百万円であります。

 

(3) 包材関連事業

アルミ箔・フィルムを素材とした食品容器用蓋材やインナーシール材を中心に手掛ける包材関連では、“環境に優しく”をテーマとした蓋材の開発や、顧客の高速充填等の要求に素早く対応した新製品、新機能の開発を行ってきました。また新たに冷凍食品の需要が伸び、脱アルミ化を目指した紙製パッケージの受注が増え、生産量の拡大に努めました。

フィルムや不織布ベースにエンボス加工を施す特殊材料加工では、主力商品であるパップ材の離型フィルム等の医療用途から、食品包材・自動車関連分野、建材分野への展開を進めております。

当連結会計年度における研究開発費の金額は39百万円であります。

 

なお、その他につきましては、上記報告セグメントには帰属しない研究開発活動として、従来にはない商品・製品に関する調査・探索や、生産前段階での試作や試験等の活動、そのほかにも特許権などの知的財産の獲得、維持、保護などの活動がございます。
 当連結会計年度における研究開発費の金額は10百万円であります。

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