文中の将来に関する記述は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当社は、2021年5月27日の第56期定時株主総会の決議により、決算期を2月末日から3月31日に変更したため、当連結会計年度は13ヶ月の変則決算となります。このため、前連結会計年度との比較は記載しておりません。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の新たな変異種による急激な感染再拡大から、まん延防止措置等の発出につづき、高騰する原材料、半導体不足による多種電子部品の供給遅延等など様々な不安定要素が残るなか、更にロシアによるウクライナ侵攻という新たな要因が加わるなど、今後の先行きへの不透明感が強まっております。
当社グループの事業領域でありますICT(情報通信技術)関連業界におきましては、先の見えない状況への警戒感から設備投資への鈍さが残るものの、コロナ禍を契機に社会インフラとして浸透が進むDX化の流れにより、テレワーク、BCP対策を含む投資需要は緩やかながら回復を見せております。
また、携帯電話業界では、基地局の拡大に伴う、スタンドアローン5Gエリアの拡大や局所的に環境を整えるローカル5Gサービスも登場し、5G環境を活用した新たなイノベーションの誕生に期待が高まっております。
こうしたなか、当社グループでは、働き方改革やテレワーク促進を支援すべく、主要パートナー企業5社(*1)の製品・サービスを融合させた経営情報ソリューション(*2)を提供してまいりました。
保守サポートやオンラインセミナーの開催、来場者を抑制した協立情報コミュニティー(*3)でのイベントや、個別相談会の開催などの活動を展開しました。
この結果、当連結会計年度の業績は売上高5,344,731千円、営業利益185,902千円、経常利益192,497千円、親会社株主に帰属する当期純利益115,390千円となりました。
また、中長期戦略の推進としての「法人系売上構成比 50%以上」(*4)の定着の取り組みにおいては、法人系売上高3,057,572千円(売上高構成比57.2%)と目標を達成いたしました。
(*1) 日本電気株式会社、株式会社NTTドコモ、株式会社オービックビジネスコンサルタント、日本マイクロソフト株式会社、サイボウズ株式会社の5社。
(*2) 「情報インフラ」、「情報コンテンツ」、「情報活用」の3つの分野に対応した当社グループのワンストップソリューションサービスの総称です。
(*3) 「協立情報コミュニティー」の内容につきましては、「第1 企業の概況 3 事業の内容 [用語解説]」をご参照ください。
(*4) 法人系売上構成比は、当社グループの売上高に対する事業セグメントの「ソリューション事業の売上高」と「モバイル事業における法人サービス事業の売上高」を合計したものの構成比です。
事業セグメント別の経営成績は次のとおりです。
ソリューション事業においては、DX化の浸透に伴い、テレワークを実現する各種ソリューション・機器の導入や、環境整備に関する商談のほか、設備投資など、回復の兆しを見せておりましたが、変異種による感染急拡大による顧客業績への影響もあり案件が鈍化しました。また、大型のソリューション案件についても、先送りする動きが見受けられました。
この結果、ソリューション事業では、売上高2,196,104千円、セグメント利益(営業利益)528,891千円となりました。
店舗事業におきましては、新たな変異種の登場に伴い、感染拡縮を繰り返すコロナ禍のなか、応対スタッフの提案活動の品質及び、顧客満足度向上を図るため、スキルアップに注力しつつ、店舗外での拡販活動を強化するなど、拡販を強化してまいりました。
しかしながら、Web手続きの浸透、感染再拡大の影響による来客数減少と通信事業者からの手数料等の条件変更の影響を受け、売上高は増加したものの、営業利益は減少いたしました。
法人サービス事業におきましては、テレワークにおける端末需要の一巡のほか、半導体不足に伴う端末供給の不安定化の影響が残る中、引続き店舗との職域販売やソリュ―ション提案の協力強化を実施いたしました。また、当社事業年度の変更に伴い13ヶ月という事もあり、販売台数及び、売上高が増加したものの、営業利益は減少いたしました。
この結果、モバイル事業では、売上高3,148,626千円、セグメント利益(営業利益)122,512千円となりました。
当連結会計年度末における流動資産残高は1,862,526千円となりました。主な内訳は、現金及び預金が946,921千円、受取手形及び売掛金が619,602千円及び商品が140,701千円であります。
当連結会計年度末における固定資産残高は1,062,284千円となりました。主な内訳は、建物及び構築物(純額)が230,030千円、土地が285,833千円及び敷金及び保証金が262,493千円であります。
当連結会計年度末における流動負債残高は738,856千円となりました。主な内訳は、支払手形及び買掛金が418,885千円、未払法人税等が38,773千円及び賞与引当金が47,000千円であります。
当連結会計年度末における固定負債残高は369,602千円となりました。主な内訳は、退職給付に係る負債が249,208千円であります。
当連結会計年度末における純資産残高は1,816,352千円となりました。主な内訳は、資本金が203,675千円、資本剰余金が148,125千円及び利益剰余金が1,467,621千円であります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は898,792千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
営業活動の結果、増加した資金は141,826千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上184,925千円、減価償却費の計上73,409千円、棚卸資産の減少額65,139千円及び仕入債務の増加額126,277千円により増加しましたが、売上債権の増加額205,330千円及び法人税等の支払額66,096千円により減少した結果によるものです。
投資活動の結果、減少した資金は56,139千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出43,603千円及び無形固定資産の取得による支出7,525千円によるものです。
財務活動の結果、減少した資金は80,268千円となりました。これは主に、配当金の支払額65,731千円によるものです。
当社グループは生産活動を行っていないため、生産実績の記載を省略しております。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度は決算期変更に伴い13ヶ月の変則決算のため、前年同期比は記載しておりません。
当社グループは受注生産を行っていないため、受注実績の記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3 当連結会計年度は決算期変更に伴い13ヶ月の変則決算のため、前年同期比は記載しておりません。
当連結会計年度における当社グループの経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
また、当連結会計年度は13ヶ月の変則決算のため、前連結会計年度との比較は記載しておりません。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
当連結会計年度の売上高及び営業利益並びにセグメント別の売上高及びセグメント利益(営業利益)等は以下のとおりであります。なお、各増減要因については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」をご参照ください。
(金額単位:千円)
また、当社は、中長期戦略として「法人系売上高構成比50%以上の定着」を目標に掲げてまいりました。
売上高構成比については、コロナ禍に伴うWeb手続き推奨の浸透、緊急事態宣言の再発令などの影響を受け、店舗事業の売上高が減少する一方、法人系事業のテレワーク等の利用拡大により、法人系売上高構成比57.2%となり目標を達成いたしました。
いまだ先の見えないコロナ禍ではありますが、モバイル事業の業績回復後もこの構成比を維持できるよう引き続き取り組んでまいります。
営業外収益は、8,632千円となりました。
営業外費用は、2,036千円となりました。
この結果、当連結会計年度の経常利益は192,497千円となりました。
特別損失は、減損損失を計上した結果、7,572千円となりました。
この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は184,925千円となりました。
法人税等60,317千円及び法人税等調整額9,218千円を計上した結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は115,390千円となりました。
財政状態の状況に関する認識及び分析・検討については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」をご参照ください。
キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループが必要とする資金については、安定した収益と成長性を確保するための、材料費、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の運転資金や、設備投資であります。これらは、営業活動によるキャッシュ・フローを財源としており、状況によって銀行借入により資金調達を行っております。なお、今後の設備投資の計画については、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」をご参照ください。
お知らせ