課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

近年における国内のBtoB卸売市場は300兆円(※1)規模と推定されており、海外においてもBtoB卸売分野でのユニコーン企業が誕生するなど、新たな潮流を観測しています。また、SDGs(※2)に始まり、世界中で廃棄ロス問題が大きくクローズアップされており、国内でも年間約22兆円(※3)規模に達すると試算しております。さらにはEC化率の増加に伴い、返品市場も今後拡大すると考えられております。

※1 経済産業省 2021年7月30日発表 電子商取引に関する市場調査より推察

※2 Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)。2015年に国連で採択された2030年までに達成すべき目標

※3 平成28年度法人企業統計(財務省)などを基に当社試算

 

当社グループは卸売市場におけるSMB(中小企業・個人事業主)を中心としたデジタルトランスフォーメーション(DX)化の遅れに注目し、本事業年度は廃棄ロスの削減を課題とした取り組みを進めてまいりました。

具体的には、創業来培った700億件を超える売買データとAI技術により商品の時価を可視化、価格と販路を最適化する在庫価値ソリューション、SMB(中小企業・個人事業主)を中心とした小売・流通業向けに流通を支援する商品流通プラットフォームを用いて、在庫流動化支援ソリューションを展開してまいりました。卸売市場では今後DX化が必要不可欠であることを再認するとともに、廃棄ロス市場ではリバースロジスティクス(返品物流)分野におけるリーディングカンパニーとなる絶好の機会と捉え、次期以降の伸長に向け事業の選択と集中を進めております。

 

当社グループが対処すべき課題は、次のとおりです。

 

① 卸売市場のDX化

当社グループでは、オークション等価格比較メディア「オークファン(aucfan.com)」をはじめとする在庫価値ソリューション及びBtoBマーケットプレイス「NETSEA」をはじめとする商品流通プラットフォームの提供により、卸売市場におけるDX化を含む市場の発展を推進してまいりましたが、なお、卸売市場におけるDX化の遅れを再認しており、その推進が急務となっています。

そのため、当社グループでは、その強みがあるSMB(中小企業・個人事業主)向け事業への選択と集中を進め、更なるDX化の推進及び市場の発展のため、サービス及び利用者の拡大並びに利便性の向上を図ってまいります。

 

② システム技術・情報セキュリティの継続的な強化

当社グループの事業は、インターネット上でのサイト運営を中心としており、サービス提供に係るシステムを安全・安定に稼働させることが重要な課題であると認識しております。そのため、利用者数増加に伴う負荷分散や利用者満足度の向上を目的とした新規サービス・機能の開発等に備え、引き続き設備の先行投資を継続的に行ってまいります。

 

③ 多様な売買データの整備・拡充

当社グループが保有するネットオークション・ネットショッピングを中心とする約10年分の売買データは、分析・加工を経て当社グループユーザに利用されております。これらのデータは個人・法人を問わず、利用者の増加とともに、その利用方法も多岐にわたってきております。当社グループでは、これらのユーザニーズの多様化に応えられる分析ノウハウ・加工技術を加速度的に向上させるため、引き続き専門部署においてこれらのデータの整備を積極的に進めてまいります。

 

 

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