文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループの経営理念(存在意義・パーパス)は、以下の通りであります。
「インターネットイニシアティブ」との社名の通り、100年に一度の技術革新であろうインターネットの世界において、その技術革新をリードし、新たな利用形態を提案する画期的なサービス、プラットフォームの提供を通じて、ネットワーク社会の発展に貢献してまいります。
・技術革新によりネットワークインフラストラクチャ―を発展させてまいります
インターネット技術のイニシアティブを取り続け、より高速化するネットワークとコンピューティングによって新たに創出する価値を通じて、デジタル社会の未来を切り拓いてまいります。
・ネットワーク社会を支える仕組み(ITサービス)を提供してまいります
世の中の変化を捉え、その変化を先取りした高品質・高付加価値なITサービスを提供し続けることで、社会・個人によるネットワーク利用を支えてまいります。
・自己実現する職場の提供(多様な才能・価値観を有する人材が活躍できる場)
技術革新や社会貢献に積極果敢に挑戦する人材が集まり、誇りとやりがいをもって自律的に能力を発揮できる場を提供していきます。社員個々人が現状に満足せず常に先の世界を考えることで社会発展に貢献し、世間からも評価されることで成長を実感できるような会社であることを目指してまいります。
この経営理念に基づき事業運営することにより、継続的に当社グループの企業価値を増大し、また企業グループとしての社会責任を果たしていきたいと考えております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、売上高の構成、収益性、財務の健全性等に注視しつつ事業活動の推進を図っております。増収率、売上総利益率、営業利益率、ROE等の指標を参考とし、売上高の増加、売上原価、販売管理費及び設備投資水準の管理、事業及びサービス分野毎の採算管理等による収益性の向上に努めております。
(3) 中期計画(2022年3月期~2024年3月期)
当連結会計年度は、3カ年中期計画の初年度にあたりますが、営業利益率の実績は10.4%と想定を超過し、中期計画最終年である2023年度の営業利益率目標値について、当初公表値9%超を2021年11月に10%超に修正し、更に2022年5月に11.5%へと修正いたしました。
(4)サステナビリティ
①サステナビリティへの考え方
当社は国内初の本格的なインターネット接続事業者として、創業以来、日本のインターネットインフラストラクチャーを支えてまいりました。インターネットの世界において、技術革新をリードし事業展開をしていくことで、ネットワーク社会の発展に貢献するとの経営理念を掲げております。
近年、気候変動や資源・エネルギー問題、多様性や機会均等、少子高齢化、医療過疎、データプライバシー問題等の多岐にわたる環境・社会問題が顕在化しております。長期的視点でこれらの課題は、事業を取り巻く環境や要素として、事業に大いに連関していくものであり、これらの課題へ真摯に対応していくことが、当社グループの持続的な成長や長期的な企業価値向上につながるものと考えております。
インターネットの発展と普及により、我々の行動様式は、30年前のそれと比較すると、大きく変化しております。当社グループは、これまで日本のインターネットを支え続けてきたことによって、これらの社会や生活の生産性や効率の圧倒的な向上に、間接的に貢献してきたものと自負しております。今後もこれを継続し、また、クラウドコンピューティングやIoTのような技術や新たな活用を牽引していくことによって、社会全体の効率向上に寄与してまいります。一方、これらの提供にあたり、電力の利用増加は不可欠です。当社グループは、多くの電力が消費されるデータセンターでの温室効果ガス削減に向けて、再生可能エネルギー利用及びエネルギー効率向上に関する目標を定めてまいります。
②当社グループの重要課題の特定
SDGsをはじめとした社会課題に対するICT(*)産業への要請・期待の大きさと、社会課題に対する当社グループのポジティブ・ネガティブインパクトの大きさの2つの視点から、3つの重要課題とそれに紐づく8つの取り組みテーマを特定いたしました。
今後はこの重要課題に優先的に取り組み、進捗や成果についての情報開示を行っていきます。
③重要課題と貢献するSDGs
(5) 対処すべき課題
近年の当社グループの業績は、日本における企業や官公庁等のICT利活用の進展に沿い、増収に併せた利益の向上が進展しております。経済活動におけるICT利活用の流れは今後もますます進展していくと想定しており、経営理念の継続した充足のためにも、信頼性及び付加価値の高いネットワークやシステムとのサービスを、需要に合致する態様で創出し提供していくことが、重要であると考えております。そのためには、優秀な人材の一層の獲得と育成が非常に重要であり、事業の成長に沿いながら、人的資本の一層の拡充を進める必要があります。
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