業績

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

・経営成績

当連結会計年度における世界経済は、世界的な半導体不足及び原油高による経済活動抑制のなか、ウクライナ情勢の緊張の激化により、不透明な状況にあります。国内経済は、政府による、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出と解除が繰り返され、国内経済は緩やかに回復の兆しを見せつつも、原材料や製品の供給不足、原材料価格や輸送費の高騰、不安定な原油相場等、引き続き先行きに不透明感や停滞感が継続しています。

このような環境の下、当社グループは、パッケージソフトビジネスのeBASE事業と、IT開発アウトソーシングビジネスのeBASE-PLUS事業で構成し、活動いたしました。

eBASE事業は、CMS(Content Management System)開発プラットフォーム「ミドルウェアeBASE」をコアコンピタンスとし、様々な商品情報を管理・運用できるパッケージソフトウェアを提供することにより、業界別に商品情報交換の全体最適化を目指しています。なかでも食品業界、日雑業界、医薬業界、文具業界、家電業界、住宅業界、工具業界等向けに統合商品情報データベースシステムとしてパッケージソリューションを継続的に開発提供しています。この「ミドルウェアeBASE」を商品マスター管理システムだけでなく、投資対効果の高い基幹系システムのマスターデータマネジメント(MDM:Master Data Management)システムの開発基盤として幅広い用途での活用にも展開しています。

また、様々な顧客企業の個別ニーズに合わせカスタマイズされた統合商品情報データベースシステムの開発販売を推進しています。更に、主要な業界別に、製品画像を含む詳細な製品スペック情報等のリッチな製品情報を標準化しサプライヤー/バイヤー企業間でデータ交換を行う、商品データプールサービス「商材えびす」を開発提供しています。

BtoBtoCモデルの取り組みとしては、2021年2月からスタートした「商材えびす(食材えびす)」のアレルギー、栄養成分等の品質情報を「ミドルウェアeBASE」を利用して開発した消費者向け健康支援スマホアプリ(「e食なび」、「e食カタログ」、「e食ちらし」等)で消費者へ開示し、その消費者ユーザーを小売のECサイトや店舗へ誘導する等の、小売企業の販促プロモーションのCX(Customer Experience)向上の為のDX(Digital Transformation)提案を推進しました。更に、2021年12月には、住宅・家電業界を中心とした、住宅設備、家電設備等の住まいに関する製品情報と取扱説明書やパンフレット等の管理を実現するスマホアプリ「e住なび」を開発リリースし、2022年2月から大手ハウスメーカーでの本格運用もスタートしました。

eBASE-PLUS事業は顧客企業ニーズに応えたシステム構築・開発・サポート等のIT開発アウトソーシングビジネスを推進しています。

当連結会計年度における当社グループの業績の結果は、売上高4,352,215千円(前年同期比49,262千円増)、営業利益1,081,701千円(前年同期比129,753千円減)、経常利益1,087,821千円(前年同期比150,650千円減)、親会社株主に帰属する当期純利益744,047千円(前年同期比125,742千円減)となりました。

なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下、「収益認識会計基準」という。)等を適用しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご確認ください。
 

各セグメントの業績は次のとおりです。

(イ)eBASE事業

[食品業界向けビジネス]

食の安全情報交換の全体最適化を図りながら、食の安全・安心システム「FOODS eBASE」においては「食材えびす」の普及推進も含めてeBASE商品情報交換の標準化が継続的に進展しました。

食品業界における「食材えびす」のコンテンツビジネス展開としてはネットスーパーやECサイトの需要増に伴い、ECサイト事業者やWebサービス事業者からの引き合いや連携案件の増加傾向は継続しています。

BtoBtoCモデルの取り組みとしては、食品小売向け販売促進支援サービス「e食なび」、「e食カタログ」、「e食ちらし」の普及推進と営業展開を継続しました。複数の小売企業のネットスーパー(ECサイト)及び電子棚札連携目的で「e食カタログ」が受注及び内定しました。また、掲載商品データのコンテンツ面での拡充では大手小売のPB商品が「e食なび/e食カタログ」で掲載を開始しました。更に、食品メーカーや小売PBオーナー企業が作成している料理レシピ情報のコンテンツを、共通フォーマットでデータベース化するデータプールサービス「レシピえびす」と、「e食なび/e食カタログ/e食ちらし」に掲載されている商品情報に対応するレシピ情報を「レシピえびす」から連携させるサービスを開始しました。小売、食品メーカー、外食企業等の業態を問わず食品業界全般を対象に「レシピえびす」へのレシピ情報登録とレシピデータ生成の支援機能を有するクラウドサービス「RECIPE eBASE Cloud」のサービス提供を開始しました。「e食なび」の新たな販促普及策としては、全国のアレルギー科医院の医師及びアレルギー患者へDMやアプリカードの配布等に取り組みました。

開発面では、食品品質情報管理システム「eB-foodsVer4.10」を正式にリリースしました。また、「食材えびす」の機能拡張を継続的に実施しました。スマホアプリ開発用の開発プラットフォームとしての「eBASEミドルウェア」の機能強化も継続するとともに、「e食なび」、「e食カタログ」、「e食ちらし」の各アプリケーションの機能改善、拡張を継続的に実施しました。「e食なび」では一般食材詳細画面からその食材を使用した関連レシピ表示機能を搭載することで「レシピえびす」に登録されたレシピ情報の活用シーンの拡大を実現しました。

特許戦略の取り組みとしては、食品小売の販促支援ツールとしてチラシ掲載食品のアレルゲン、栄養素等をスマホで閲覧できる「e食ちらし」の特許権(特許第6943382号)、更に「e食くいず」で利用している商品データベースからクイズ自動生成方法の特許権(特許第6901742号)、また商品の撮影画像と、サイズ・色・形状・文字情報等を用いて、当該撮影画像の商品を特定するシステムの特許権(特許第6857373号)を取得しました。

全体的に商談数は増加傾向にあり、大型案件の商談も昨年より増加しておりますが、新型コロナウイルス(オミクロン株)の急拡大等の影響から一部の新規大型案件の先送り及び、既存プロジェクトの遅延により検収時期のずれが発生しました。

食品業界向けビジネスの売上高は、前年同期比で微減となりました。

 

 [日雑業界向けビジネス]

商品データプールサービス「日雑えびす」の販売促進に継続して注力しました。停滞していたドラッグストア業界からの引き合いや深耕営業の提案数は緩やかに回復傾向にあります。既存顧客のドラッグストアでは「商材えびす」が新たに追加採用され、ECサイトでの活用も開始されました。また、大手家電量販店でも「日雑えびす」導入の検討が開始しました。ドラッグストア向けには、近未来のインバウンド需要の回復を見据えた医薬品や日用品の商品情報の多言語対応と、実店舗への来店促進、及び将来的なECサイト誘導を支援する多言語商品情報検索サービス「Drugstore Navi」を開発リリースしました。日雑・生活関連品向け製品詳細情報管理システム「eB-goods(R)」を小売企業で新規受注しました。また、流通卸企業では仕様書収集目的で「eB-goods(R)」の新規導入と運用を開始しました。既存顧客への「eB-goods(R)」のリプレースは、複数の日用品メーカー、大手小売で完了しました。製品メーカーやPBベンダー向けの製品企画開発支援ソリューション「PDM eBASE」は、大手コンビニエンスストア、大手ドラッグストアで新たに受注しました。

特許戦略の取組としては、衣料品等を購入した消費者にサイズについてのアンケートを実施し、購入した商品の詳細寸法等の商品情報とアンケートから、ボディサイズ情報を高い精度で類推することができ、適したサイズの商品のレコメンドが可能となる特許権(特許第6884355号)を取得しました。

日雑業界向けビジネスの売上高は、新型コロナウイルス感染症による新規商談、開発設計の打ち合わせの影響は緩やかに回復に向かっておりますが、進捗遅延や商談の停滞も継続傾向にあり、大手顧客の本部機能が集中する首都圏ではオミクロン株への感染者が急拡大し、複数の案件で受注と、納品・検収が次年度以降への先送りや見送りが発生したことから前年同期比で減少となりました。

 

[住宅業界向けビジネス]

住宅業界は、既存の複数の大手ハウスメーカーで活用されてきた「住宅えびす」が、新規の大手ハウスメーカーでも利用が開始され普及が促進されました。「住宅えびす」では、従来のメンテナンス部品管理用途だけにとどまらず、新たに設備建材の仕様選択や初期提案用途での一般部材管理での利活用に向けてハウスメーカーでの拡販が進んでいます。住宅・家電業界を中心としたBtoBtoCモデルとして、住宅設備、家電設備等の住まいに関する製品情報と取扱説明書やパンフレット等の管理を実現するスマホアプリ「e住なび」を開発リリースしています。大手ハウスメーカーでは「住宅えびす」と「e住なび」を活用した施主向け設備情報開示の本番運用が2022年2月より開始されました。これにより複数の大手ハウスメーカーや中小ハウスビルダーからも引き合いが増加しております。また、特許戦略として「e住なび」に関わる特許権(特許第7024952号)を取得しています。

住宅業界向けビジネスの売上高は、昨年度からコロナ禍によりハウスメーカー参加の会合が通年で延期や中止されたことに伴い、導入事例紹介の機会損失が大きく影響し、また継続検討中である案件での打合せ回数の減少により検討が延期や長期化していますが、既存顧客への追加改修案件の増加により、売上高は前年同期比で大幅に増加となりました。

 
  これらの結果、eBASE事業の売上高は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大も落ち着きを見せ始め、商談数は順調に増加傾向にありましたが、2022年1月からの再拡大により顧客担当者の出勤制限等による商談や検収業務の遅延や停滞が発生しました。また第3四半期までに納品・検収済みの一部の大型案件での想定外の高負荷対応に追われ、その影響から次案件の商談も遅延しました。特に業績の季節性が強いeBASE事業の大手顧客の本部機能が集中する首都圏ではオミクロン株への感染者が急拡大したことから、第4四半期(1月-3月)の殆どの期間で「まん延防止等重点措置」が適用され、複数の案件で受注、納品・検収が次年度以降への先送りや見送りが発生したことから1,960,040千円(前年同期比76,288千円減)、経常利益757,584千円(前年同期比159,680千円減)となりました。

 

 
(ロ)eBASE-PLUS事業
 既存IT開発アウトソーシングビジネスにおいて、顧客ニーズの迅速な把握と対応による案件獲得に注力しました。季節性が少なく四半期単位での契約ベースのストック型のビジネスモデルであることから、今年度も、概ねコロナ禍の影響も小さく、ほぼ計画通りの業績になりました。具体的な取組としましては、稼働工数増加のため専門知識・経験を持ち即戦力となる中途採用を推進し、人材の確保・育成・教育にも努めましたが、引き合いに見合う人材の確保は困難な傾向が依然として継続しています。また、顧客との単価交渉も継続的に実施しました。売上高は、前期から継続する案件の開発遅れ等があり、一時的に稼働が上がり、前年同期比で増加しました。
 これらの結果、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,394,574千円(前年同期比125,325千円増)、経常利益は330,011千円(前年同期比9,029千円増)となりました。

 

・財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ421,591千円増加し、6,306,393千円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ10,039千円減少し、460,409千円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ431,631千円増加し、5,845,984千円となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ453,027千円増加し、4,058,952千円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、763,084千円の収入(前連結会計年度は、960,626千円の収入)となりました。主な減少要因として、法人税等の支払額が373,902千円、一方で増加要因として、税金等調整前当期純利益が1,087,821千円あったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、53,498千円の支出(前連結会計年度は、133,094千円の収入)となりました。主な増加要因として、投資有価証券の売却及び償還による収入が306,841千円、一方で減少要因として、投資有価証券の取得による支出が270,035千円、無形固定資産の取得による支出が42,273千円、有形固定資産の取得による支出が41,063千円あったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、259,975千円の支出(前連結会計年度は、262,067千円の支出)となりました。主な減少要因として、配当金の支払額が262,328千円あったこと等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループの事業は、コンテンツマネージメントソフト「ミドルウェアeBASE」の企画・開発事業、「ミドルウェアeBASE」を利用したソリューション企画・開発・販売・保守事業(商品情報管理パッケージソリューション、コンテンツマネージメントパッケージソリューション、商品情報データプールサービス等)、Webソリューションビジネス、「eBASE」を使った各種クラウドサービス(SaaS)の運用事業及びIT開発アウトソーシングビジネス(顧客企業からの受託開発、受託オペレーション、受託サーバー保守等)であり、生産をしていないため、生産実績及び受注状況について記載しておりません。

 

販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:千円)

セグメントの名称

販売高

前年同期比(%)

eBASE事業

1,960,040

△3.75

eBASE-PLUS事業

2,392,174

5.54

合計

4,352,215

1.14

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

・経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は4,352,215千円(前年同期比49,262千円増)となりました。

eBASE事業の売上高は、1,960,040千円(前年同期比76,288千円減)、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,394,574千円(前年同期比125,325千円増)となりました。

各セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ・経営成績」に記載しております。

(営業損益)

売上原価は、eBASE事業及びeBASE-PLUS事業でのソフトウエア開発人件費、eBASE-PLUS事業でのソフトウエア開発外注費の増加等により、2,156,020千円(前年同期比142,468千円増)となりました。販売費及び一般管理費は、eBASE事業での人件費増加等により、1,114,492千円(前年同期比36,547千円増)となり、当連結会計年度における営業利益は、1,081,701千円(前年同期比129,753千円減)となりました。

(経常損益)

営業外収益は、余剰資金の運用等により19,712千円となり、一方で、営業外費用は、投資事業組合運用損を計上したこと等により13,592千円となりました。この結果、当連結会計年度における経常利益は、1,087,821千円(前年同期比150,650千円減)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純損益)

以上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は744,047千円(前年同期比125,742千円減)となりました。

 

・財政状態の分析

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べ492,489千円増加し、4,963,780千円となりました。主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産が58,976千円減少した一方で、現金及び預金が440,400千円、保有する債券の償還期限が1年以内となったことに伴い投資有価証券から有価証券への振替等により有価証券が112,470千円増加したこと等であります。(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書をご参照ください。)

固定資産は、前連結会計年度末に比べ70,897千円減少し、1,342,612千円となりました。主な要因は、建物(純額)が16,764千円、土地が18,627千円、ソフトウェアが17,307千円増加した一方で、保有する債券の償還期限が1年以内となったことに伴い投資有価証券から有価証券への振替等により投資有価証券が133,537千円減少したこと等であります。
 この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ421,591千円増加し、6,306,393千円となりました。

(負債)

負債合計は、前連結会計年度末に比べ10,039千円減少し、460,409千円となりました。主な要因は、買掛金が17,222千円、当連結会計年度の期首より収益認識会計基準等を適用した影響等により契約負債が72,336千円増加した一方で、未払法人税等が66,814千円、未払消費税等が39,862千円減少したこと等によるものであります。

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ431,631千円増加し、5,845,984千円となりました。主な要因は、当連結会計年度の期首より収益認識会計基準等を適用したことにより、利益剰余金の当期首残高が69,536千円減少し、配当金の支払により利益剰余金が262,481千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益計上により利益剰余金が744,047千円増加したこと等によるものであります。これにより自己資本比率は92.51%となりました。

 

 

・経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について

当社グループは、「経常利益」の持続的成長と収益性の向上を最大の経営目標とし、「売上高」の持続的成長を重要な経営指標と位置づけております。

2022年3月期の達成状況は、売上高4,352,215千円(計画比147,784千円減)、経常利益1,087,821千円(計画比212,178千円減)となり、売上高、利益ともに2021年5月14日公表の予想を下回りました。eBASE事業では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大も落ち着きを見せ始め、商談数は順調に増加傾向にありましたが、2022 年1月からの再拡大により顧客担当者の出勤制限等による商談や検収業務の遅延や停滞の発生に加え、第3四半期までに納品・検収済みの一部の大型案件での想定外の高負荷対応に追われ、その影響から次案件の商談も遅延しました。特に業績の季節性が強い eBASE事業の大手顧客の本部機能が集中する首都圏ではオミクロン株への感染者が急拡大したことから、第4四半期(1月-3月)の殆どの期間で「まん延防止等重点措置」が適用され、複数の案件で受注、納品・検収が次年度以降への先送りや見送りが発生したことにより、売上高、利益ともに予想より下回りました。eBASE-PLUS事業では、顧客との単価交渉の継続的な実施に加え、季節性が少なく四半期単位での契約ベースのストック型のビジネスモデルであることから、概ねコロナ禍の影響も小さく、ほぼ計画通りの推移となりました。

(単位:千円)

指標

2022年3月

計画

2022年3月

実績

計画比

売上高

4,500,000

4,352,215

△147,784

経常利益

1,300,000

1,087,821

△212,178

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

・資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金需要は、運転資金として、労務費、外注費と販売費及び一般管理費等の営業費用があります。営業費用の主なものは人件費であります。設備投資資金として、ソフトウェア開発投資があります。これらの運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金を充当しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

なお、当期の連結財務諸表の作成にあたり、新型コロナウイルス感染症の影響が継続するものと仮定し、会計上の見積りを検討しておりますが、現時点において当社グループ事業への重要な影響を与えるものではないと判断しております。ただし、今後の状況の変化により、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

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