事業等のリスク

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 価格競争について

近年、通信販売事業において、IT技術の進歩により、同一商品の価格比較が容易に可能になったため、価格競争は厳しい状況となっております。付加価値の高いサービスを提供することに努めておりますが、予想を超える市場環境の変化や価格下落圧力を受けた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 外注先・仕入先の確保について

外注先・仕入先については比較的小規模の事業者が多くあり、今後何らかの事情により取引を継続できない事態が生じるなどにより、今後の安定的な外注先・仕入先の確保に問題が発生した場合には、他の外注先の確保に時間を要する、内製化を行うなどの対策を講じるための必要な人員確保に時間を要する、他の仕入先に対し費用が先行するなどの事態が想定され、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 人材の確保について

当社グループが行う既存事業、今後展開する新たな商品や事業には、人材の投入が必要になります。現時点において、大幅に従業員数を増加させる計画はありませんが、予想を上回る従業員の退職があった場合、退職者の補充のための採用ができなかった場合、また計画した採用ができなかった場合などには、必要な人員が確保できず、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 情報セキュリティについて

業務を遂行するうえで、顧客企業の重要な情報に接する機会があります。また、通信販売事業においては、お客様の機密情報、個人情報を取り扱います。従って、制度面及びシステム面でリスクを最小限に抑えるための対策に加え、退職者も含めた従業員に対しては秘密保持の義務を課すなどの対策を講じております。

しかしながら、全てのリスクを完全に排除することは困難であり、機密情報漏洩等のトラブルが発生した場合には、損害賠償請求や信用の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 知的財産の侵害による訴訟の可能性について

当社グループが提供するサービスに対して、現時点において第三者より知的財産権に関する侵害訴訟等を提起される等の通知は受けておりませんが、今後、万が一、第三者より知的財産権に関する侵害訴訟等を受けた場合は、解決までに多くの時間と費用が発生するため、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、今後確立する知的財産権が、第三者によって侵害される可能性もあります。このような場合にも解決までに多くの時間と費用が発生するため、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 競合について

通信販売事業においては、競合企業が存在しております。日々、競合企業との差別化に努めておりますが、今後競合企業との競争が激化した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 個人情報の保護について

「個人情報の保護に関する法律」を遵守し、個人情報の取り扱いに関し細心の注意を払うように留意しております。しかしながら、個人情報の漏洩等の事故が発生した場合には、損害賠償請求や信用の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 新型コロナウイルス感染拡大について

我が国及び世界における経済と企業経営は、新型コロナウイルス感染拡大により、大きな影響を受けており、その影響の度合いや収束の時期を見通すことができない状況にあります。当社の商品を取り扱う店舗がさらなる営業自粛を行った場合や、消費者の外出自粛がさらに続き需要が減退した場合には、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 継続企業の前提に関する重要事象

当社グループは、前連結会計年度において、営業損失539,693千円、親会社株主に帰属する当期純損失538,106千円、営業活動によるキャッシュ・フローの赤字502,380千円を計上し、当連結会計年度においても営業損失681,607千円、親会社株主に帰属する当期純損失745,991千円、営業活動によるキャッシュ・フローの赤字835,560千円を計上したことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

当社グループでは、当該事象または状況を解消するため、以下の施策を進め、当社グループの収益構造を抜本的に改革していくとともに、継続した財務基盤の強化を図ります。

① 利益至上主義の経営

当社グループでは、競争優位性のあるプロダクトの開発、独自性継続性のある事業、そしてそれを担う人材の創造を強みとした事業展開により安定的収益を確保し、売上至上主義の経営から利益至上主義の経営を目指してまいります。また、M&Aによる投資機会があった場合にも、既存事業の収益性向上を考慮した投資を行い、非関連事業である場合にも相当の収益性が見込まれる場合やサスティナブル関連事業及び再生医療関連事業への投資を行なってまいります。

② 販売チャネルの開拓とチャネル別の顧客ニーズを考慮した新商品開発

当社グループでは、美と健康を事業領域として定め、化粧品販売において新たな販売チャネルを開拓してまいります。また、販売チャネル別の新商品開発を行い、エステティックサロン及び美容サロンへの販売やECサイト及び定期便によるダイレクトマーケティングでの販売による安定的収益基盤を構築してまいります。コロナ禍による企業のリモートワークや外出自粛を余儀なくされるということが影響し、当社主力商品であるベースメイク商品群の市場は縮小傾向にあることから、拡大傾向にあるスキンケア市場の商品群の開発を更に進め、2024年度にはスキンケアの売上構成比を50%まで引き上げ商品回転率をあげることにより、収益性の改善を図るとともに、顧客ニーズにあった商品を市場に投入してまいります。

③ ビューティ&ウエルネス商材の拡充

当社グループでは、これまでビューティ&ウエルネス商材を投入し、新たな需要を取り込み、テレビショッピングによる売上も順調に推移いたしました。今後更にコロナ禍にでも需要が見込まれるビューティ家電、ウエルネス家電、フィットネス器具、健康雑貨の商品開発を独自マーケティングにより行い競争優位性のある商品を拡充してまいります。

④ 微細藻類由来の希少原料の開発、販売及びサスティナブル事業への投資

当社グループは、美と健康に関わる微細藻類由来の希少原料である「フコキサンチン」の開発と販売を行なっております。微細藻類の培養時には、光合成によりCO2(二酸化炭素)と水から酸素を発生させることに着目し、微細藻類によるCO2削減を目的とした培養設備の投資を行い、CO2削減のバイオリアクターとして企業に提供し、世界的な課題となっているカーボンニュートラルを目指し、サスティナブルな社会に貢献してまいります。

⑤ ヒト由来化粧品原料の販売及び再生医療関連事業への投資

当社グループは、当社代表取締役 高橋勇造が開発経験及び販売実績のある再生医療関連事業でのヒト由来化粧品原料の販売、自動細胞培養装置の開発をすすめ、再生医療市場に参入してまいります。

ヒト由来化粧品原料については、化粧品メーカー及び原料メーカー等を対象に2022年6月より販売を開始いたします。機能性が高く、高額な原料として取引され化粧品業界では認知されているヒト由来化粧品原料の販売を行うにあたり細胞培養設備への投資を予定しております。

また、自動細胞培養装置開発においては、2023年以降の完成を目指し、国内外の医療機関を対象に販売してまいります。

⑥ 経費削減

広告及び販促活動の効果を見極め、非効率な広告・販促投資を控えることにより、販売費の削減や、収益に悪影響を与えるその他の経費の見直しを行い、現状の売上高に対する販売管理費率約80%をグループシナジーによりクロスチャネル効果を実現し、販売管理費率50%を目指してまいります。

⑦ 財務基盤の強化

当社は、2021年5月に、第11回新株予約権を発行し、また2021年12月、2022年2月にも借入により一定の資金調達を行いました。また、2022年4月にも第三者割当増資による新株式及び第12回新株予約権を発行し、資金調達を実現いたしました。今後も、手元流動性を確保して安定的な事業運営を行うとともに、中長期にわたる成長を見込んだ投資を行えるような財務基盤を確立してまいります。

以上のような対応策を実施していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

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