当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
総資産は、前連結会計年度と比べ2,681百万円減少して11,800百万円となりました。負債は、前連結会計年度と比べ29百万円増加して5,660百万円となりました。純資産は、前連結会計年度と比べ2,711百万円減少して6,139百万円となりました。
②経営成績の状況
売上高は10,897百万円(前期比2.4%増)、営業損失は62百万円(前期は営業利益768百万円)、経常利益は9百万円(前期比98.9%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,448百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益561百万円)となりました。
セグメントの業績
不織布関連事業
紙関連事業
不織布関連事業の当連結会計年度の売上高は5,935百万円(前期比4.1%増)、セグメント利益は894百万円(前期比14.2%減)となりました。
紙関連事業の当連結会計年度の売上高は4,961百万円(前期比0.3%増)、セグメント損失は131百万円(前期はセグメント利益594百万円)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より556百万円減少して760百万円となりました。営業活動により獲得した資金は67百万円(前期比1,202百万円減)、投資活動により獲得した資金は111百万円(前期比1,396百万円増)、財務活動により使用した資金は734百万円(前期比46百万円減)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 金額は、製造原価によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
総資産は、前連結会計年度末と比べ2,681百万円減少して11,800百万円となりました。これは主に、原材料及び貯蔵品が664百万円増加したこと、有形固定資産が3,337百万円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比べ29百万円増加して5,660百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が436百万円、電子記録債務が487百万円増加したこと、長期借入金が497百万円、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が209百万円、未払法人税等が88百万円、賞与引当金が57百万円、役員賞与引当金が30百万円減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末と比べ2,711百万円減少して6,139百万円となりました。これは主に、利益剰余金が2,574百万円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は52.0%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度において、当社グループが主に製品を提供する外食産業市場および衛生材料市場につきましては、長引く新型コロナウイルス感染症により、依然として非常に厳しい状況が続きました。当社グループは営業活動を積極的に展開し販売数量を確保するとともに、販売価格の修正を進め、当連結会計年度の売上高は10,897百万円(前期比2.4%増)となりました。利益面につきましては、主要原材料であるパルプの価格が短期間で急激に上昇し、かつてない高値で推移し、さらには燃料費や化学系の資材の価格も急激に上昇し、厳しい収益環境となりました。このような環境の下、当社グループは原材料等の高騰に見合った販売価格の修正、全拠点における品質改善・生産性向上・コスト削減等の抜本的改革を推進し、収益性を高めるべく企業体質の強化を図って参りました。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大等による販売数量の伸び悩みと、原材料価格の高騰による影響は当初の想定を大きく超えており、業績への効果は限定的となりました。この結果、営業損失は62百万円(前期は営業利益768百万円)、経常利益は9百万円(前期比98.9%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は紙関連事業設備等の減損損失を計上したこと等により2,448百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益561百万円)となりました。
不織布関連事業
パルプ不織布は、緊急事態宣言の解除以降、外食産業市場に一時的な回復の兆しが見られたこと等により、主力製品である業務用クッキングペーパーやおしぼり向け製品の受注は堅調に増加しました。化合繊不織布は、ペットシーツの売上が好調であることや、新規販売先への拡販活動等により受注が増加しました。しかし、原材料価格および原油価格の高騰により、セグメント利益は圧迫されました。
この結果、当連結会計年度の売上高は5,935百万円(前期比4.1%増)、セグメント利益は894百万円(同14.2%減)となりました。
紙関連事業
衛生用紙は、衛生材料市場における紙おむつの販売数量が低迷するなか、外食産業市場が緩やかに回復基調に転じたことによりテーブルナプキンやおしぼり向け製品の受注が増加し、売上高は微増となりました。しかし、原材料価格および原油価格の高騰により、セグメント利益は大きく圧迫されました。
この結果、当連結会計年度の売上高は4,961百万円(前期比0.3%増)、セグメント損失は131百万円(前期はセグメント利益594百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より556百万円減少して760百万円となりました。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により獲得した資金は67百万円(前期比1,202百万円減)となりました。これは、減損損失2,903百万円、仕入債務の増加924百万円等による資金の増加と、税金等調整前当期純損失2,793百万円、棚卸資産の増加713百万円、未払消費税の減少209百万円等による資金の減少によるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動により獲得した資金は111百万円(前期比1,396百万円増)となりました。これは、定期預金の払戻による収入1,835百万円、定期預金の預入による支出1,702百万円等によるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動により使用した資金は734百万円(前期比46百万円減)となりました。これは、長期借入金の返済による支出510百万円、配当金の支払額125百万円、自己株式の取得による支出81百万円等による資金の減少によるものであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料・燃料の購入のほか、製造に係る労務費・経費、販管費及び一般管理費、生産設備の取得および既存設備の改善等に係る投資であります。
これらの資金需要に対し、当社グループでは、生産設備の取得および既存設備の改善等に係る資金の調達は主に金融機関からの長期借入れを基本としており、その他運転資金は主に自己資金を充当することを基本としております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定にもとづく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
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