文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済活動の持ち直しの動きがみられるものの、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として先行き不透明な状況が続いています。
このような環境の中、当社グループのOMO領域においては、企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)推進強化・デジタル投資の拡大を背景に、アプリ開発やアプリマーケティングを中心としたデジタルマーケティング関連の需要は堅調に推移しました。また、リアルプロモーション関連を中心に、新型コロナウイルス感染症の拡大による業績への影響が引き続き残るものの、前連結会計年度に比べ回復の傾向がみられました。
費用面では、売上高の増加により売上原価は増加しましたが、アプリ開発案件の原価率改善の取組みを継続し、売上総利益率は改善しました。また、デジタルマーケティング関連を中心に今後の事業拡大を見据えた採用を継続し、採用費及び人件費が増加しました。
この結果、売上高5,423,862千円(前連結会計年度比24.3%増)、営業利益342,168千円(前連結会計年度比202.6%増)、経常利益は340,756千円(前連結会計年度比178.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は255,050千円(前連結会計年度比1,915.3%増)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用により、従来は検収基準を適用していた契約のうち、一定の期間にわたり履行義務が充足される契約については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識する方法に変更しています。詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。この結果、当連結会計年度の売上高は42,659千円増加、売上原価は2,021千円増加し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ40,638千円増加しています。
当連結会計年度における経営成績の詳細は次のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は5,423,862千円(前連結会計年度比24.3%増)となりました。これは主にアプリ開発やアプリマーケティングを中心としたデジタルマーケティング関連が堅調に推移したことに加え、リアルプロモーション関連を中心に、新型コロナウイルス感染症の拡大による業績への影響が引き続き残るものの、前連結会計年度に比べ回復したことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は3,495,958千円(前連結会計年度比23.7%増)、売上総利益は1,927,904千円(前連結会計年度比25.3%増)となりました。これは主に、売上高の増加により売上原価は増加しましたが、アプリ開発案件の粗利率改善の取組みを継続し、売上総利益が35.5%(前連結会計年度比0.2ポイント増)と改善したことによるものです。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,585,735千円(前連結会計年度比11.2%増)となりました。これは主にデジタルマーケティング関連を中心に今後の事業拡大を見据えた採用を継続し、採用費及び人件費が増加したことによるものです。
この結果、当連結会計年度における営業利益は342,168千円(前連結会計年度比202.6%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度において、営業外収益は2,649千円、営業外費用は4,061千円となりました。
この結果、当連結会計年度における経常利益は340,756千円(前連結会計年度比178.8%増)となりました。
(特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別損失は4,300千円となりました。これは主に新規事業に係るソフトウエアの減損損失によるものです。
この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は255,050千円(前連結会計年度比1,915.3%増)となりました。
当社グループは、OMO事業を単一の報告セグメントとしており、その他の事業については量的重要性が乏しいため、記載を省略しています。なお、当連結会計年度より、事業内容をより明瞭にするため、従来「デジタル・フィジカルマーケティング関連事業」としていた報告セグメントの名称を「OMO事業」に変更しています。当該変更は名称の変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べて381,754千円増加の4,524,502千円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が360,749千円増加、会計方針の変更に伴い契約資産が120,883千円増加した一方、仕掛品が108,923千円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べて9,051千円減少の1,220,034千円となりました。これは主に、買掛金が16,013千円増加、グループ人員増に伴い賞与引当金が39,605千円増加した一方、長期借入金が100,000千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の合計は、前連結会計年度末と比べて390,806千円増加の3,304,467千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が278,984千円増加したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,433,692千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により得られた資金は198,155千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益336,456千円の計上、減価償却費107,664千円の計上、のれんの償却額53,448千円の計上、売上債権の増加439,383千円、棚卸資産の減少108,923千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動に使用した資金は198,157千円となりました。これは主に、「FANSHIP」等の自社利用ソフトウエア開発等に伴う無形固定資産の取得による支出153,634千円、投資有価証券の購入による支出49,794千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動に使用した資金は6,391千円となりました。これは主に、長期借入れの返済による支出100,000千円、非支配株主による連結子会社への出資による収入が75,000千円によるものです。
当社グループは、OMO事業を単一の報告セグメントとしているため、以下の事項はサービス別に記載しています。
当社グループの提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しています。
当社グループの提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しています。
当社グループは、OMO事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。連結財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計上の見積りの内容は、連結財務諸表の「注記事項(重要な会計上の見積り)」及び財務諸表の「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しています。
当社グループにおける主な資金需要は、顧客拡大及び受注拡大のための人件費及び広告宣伝費、開発案件等にかかる人件費及び外注費、人員獲得のための採用費です。必要な資金については、自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としています。なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行う予定です。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」をご参照ください。
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
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