文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは5つの企業理念を旗頭に、総合包装資材メーカーとしてのノウハウや技術をベースにそのドメインをロジスティクス全般と捉え、広範に顧客ニーズを把握し課題解決に向け、グローバルに事業展開を行っております。
・常に新しく価値ある商品・サービスを提供する。
・働きがいのある豊かな生活を実現する。
・成長分野で、優れた業績を約束する。
・社会と地域に有用な存在となる。
・地球環境の保全に貢献する。
(2)経営戦略等
当社グループは、当社、子会社4社および関連会社1社で構成され、主な事業内容は包装関連資材の製造および販売であり、具体的には緩衝機能材事業および包装機能材事業の2つの領域で事業を展開しております。当社は、これらの事業を通じて、包装資材分野におけるアジアのリーディングカンパニーを目指しております。
緩衝機能材事業:パルプモウルドや段ボール製品等、主に緩衝機能のある製品等の製造販売
包装機能材事業:フィルムや紙袋製品等、主に包装機能のある製品等の製造販売
主に工業、食品、農業分野の顧客を対象に「ロジスティクスにおける最適解を提供する」ことを事業活動の中心に据え、環境変化に迅速に対応すると共に、コア・コンピタンスに根ざした新規製品・事業の育成、顧客満足を目指した営業活動の展開、全社をあげての抜本的なコスト削減、効率的かつ効果的な財務体質への転換などの諸施策を着実に実践して業績向上に努め、一層強靭で収益力のある企業体質の構築を目指す所存であります。
具体的には、包装資材メーカーとしての技術やノウハウを結集して、当社の強みであるTPS(トータル・パッケージング・ソリューション)提案を中心に置いた営業活動を行ってまいります。
(3)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大と収束が断続的に繰り返される中、生産、設備投資において持ち直しの動きがみられ、企業収益においても改善がみられました。今後については、ウクライナ情勢の緊迫など地政学的リスクに加え、円安の進行と世界的な原油価格の上昇等により、依然として先行きは予断を許さない状況が続いております。
(4)優先的に対処すべき事業および財務上の対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、世界経済全体は新型コロナウイルス感染症の影響から徐々に回復すると見込まれますが、ウクライナ情勢に端を発する地政学的リスクの高まりや、原燃料価格の高騰等、依然として厳しい状況が続くものと推測されます。
このような状況下、当社グループは販売、製造部門のイノベーション活動の展開を更に活発化するとともに、新製品の開発推進、品質改善活動や原価低減に取り組み、業績向上に努めてまいります。
主な重点課題として以下の3点に取り組みます。
① SDGs理念に合致した製品の開発
② IoTなどのDX(デジタル・トランスフォーメーション)技術の積極的な活用
③ TPS(トータル・パッケージング・ソリューション)の推進
なお、来期における製品セグメント別の主な取り組みは以下のとおりであります。
1) 緩衝機能材事業
・原燃料価格上昇分の販売価格転嫁活動
・脱プラスチック社会に向けたパルプモウルド需要の創造
・顧客や地域社会との協働による資源ゴミの再資源化
・新生産設備導入による、品質・生産性の向上
2) 包装機能材事業
・原燃料価格上昇分の販売価格転嫁活動
・新機能・高付加価値製品の開発
・環境に配慮したフィルム製品の開発
・グループ全体によるシナジーの追求
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、客観的な目標指標として、中期経営計画において「売上高」、「経常利益」、「経常利益率」、「ROE(自己資本利益率)」、「DOE(株主資本配当率)」、「自己資本比率」の維持、向上を図ってまいります。
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