文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、1999年の創業以来、『情報通信技術で社会に貢献及びお客様の繁栄に寄与し、最も信頼されるパートナー』であることを目指して事業に取り組んでおります。
また、「すべてのステークホルダーから信頼され支持される企業」になるために、熱意を持って不断の努力を続けてまいります。当社は、永続的な成長の礎を築くための計画として、2022年12月期を初年度とし、2026年12月期を最終年度とする「中期経営計画」を策定し、更なる成長戦略の推進及び企業価値の最大化を図ってまいります。
当社は、持続的成長を果たしていくため、以下の戦略を実行することにより、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
① 私たちは、ITを通じた様々なサービスの提供により、お客様、社員とその家族、株主様など全てのステークホルダーからの評価をいただける企業価値の向上を目指します。
② 優れた技術力と高品質により、「信頼性」と「安全性」を備えた製品・サービスの提供を目指してまいります。
③ 私たちは、企業と社員が共にチャレンジ精神をもって活力ある企業カルチャーを醸成し成長を続けてまいります。
④ 私たちは、お客様に「最適のサービス」を提供し、事業活動を通じて社会の発展に貢献してまいります。
(2)経営環境及び経営戦略
当社は、急速に技術革新の進むビジネス環境の中、既存ビジネスの高度化に取り組むと共に、以下の戦略を実行することにより、最適なサービス及び高付加価値サービスの創出等、顧客との長期安定的な関係を通じたビジネス拡大の実現に向けて取り組んでまいります。
① 新技術への果敢な取り組み
証券システム開発の先進技術力、業務系ソフトウエア開発で培ったシステムインテグレーションサービス、共同開発等で培ったプロダクト提供力を軸とする当社の強みに加え、下記の新分野にも積極的に取り組んでまいります。さらに、これら当社の強みをベースに様々な業種・業態のお客様との経験・ノウハウを活かし、デジタル化による業務効率化や生産性向上にとどまらず、ビジネスモデル自体を変革する「DX」を推進し、ビジネスの拡大に取り組んでまいります。
(AI)
最先端の「AI」を活用し、経営的観点、ビジネス的観点、技術的観点からAIをインテグレーション、お客様に最適なサービスを提供してまいります。
(ロボット)
AIとロボティクス技術を結集した医療系事業者向け、クラウドファンディング運営会社等の非金融事業者向けシステムの開発及びサービスの提供をしてまいります。
(セキュリティ)
新たなテクノロジーの発展に伴う様々な脅威への対応を行うトータルセキュリティの提供で、お客様の安心と利益に貢献してまいります。
(クラウド)
新デジタル時代におけるEコマースの多様化、仮想空間の一般実用化、AIや高度通信技術の発展による様々な変革に寄与すべく、「次世代のデジタルコマースを創生する」ことをミッションとし、金融システム開発で培ったコア技術をベースとしたプラットフォーム/ソリューションを金融以外の分野のお客様へ最適なクラウドサービスを幅広く提供してまいります。
② 付加価値の高いシステムインテグレーションの推進
付加価値の高いシステムインテグレーションの推進として、当社の既存コア技術・資産の継続的な成長を図り、当基盤をベースに次世代金融、新デジタル時代を見据えたテクノロジーファースト型の企業成長の取り組みに更なる強化を図ってまいります。
③ 人材強化と受託開発事業の確実な成長
開発体制強化のための積極的な人材投資により、さらなる成長と付加価値向上を実現すべく、人材採用と早期育成に注力し、有力成長分野でのビジネス拡大を推進すると共に新たな高付加価値ビジネスを担う先端技術分野のスキルを持つ人材創出に取り組んでまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は1999年の創業以来、「情報通信技術で社会に貢献及およびお客様の繁栄に寄与し、最も信頼されるパートナー」であることを目指して品質向上と技術革新に努めてまいりました。
その上で、環境や需要の変化を捉えながら、高品質で高付加価値な製品・サービスをお客様に提供することが経営の基本方針を具現化するための施策のひとつであるとともに大切な理念でもあります。
当社は、これからの激しい環境の変化にも臆せず新しい取り組みにチャレンジし、今後更なる発展を遂げるために、2022年12月期から2026年12月期までの中期経営計画に取り組んでまいります。
当社は、この中期経営計画の達成に向けて全社一丸となって邁進するとともに、お客様の目線に立った製品開発と品質の更なる改善を行い、証券システム開発ベンダーとしての地位確立に努めてまいります。
① 技術革新への対応
当社を取り巻く情報サービス業界において、最新技術に対応することは常に重要な課題となります。スマートフォンやタブレットの普及はインターネットの利用をより身近なものとしましたが、同時にシステムの利用環境を多様化させました。当社といたしましても、それらスマートデバイスに最適な技術を追求し、顧客ニーズを満たす製品を提供してまいります。また、システム提供形態も、SaaSに代表されるクラウドを活用した「サービス提供型」に変化しつつありますので、クラウド化に対応したITテクノロジーの研究開発にも取り組んでまいります。
これらの技術力を基礎とした新たなソリューションを開発・提案することで当社の競争力を高め、新たな収益源の獲得に取り組んでまいります。
② 新たな柱となる事業の創出と育成
金融ソリューション事業と共に当社事業の両輪を担い、当社の更なる成長の原動力となる新たな柱となる事業創出に注力し、事業機会を探索してまいります。さらに新規事業を育成し、より飛躍させるための仕組みづくりに努めてまいります。
③ 環境変化に対応するための強い人材と組織づくり
技術革新がもたらす様々な環境変化の潮流は、当社を取り巻く情報サービス業界においても顕著であります。これらの環境変化に対応するためには、「各個人が自ら学び考え、これまでの考えに捉われない視点を持って取り組む、そして新しい課題にも積極的にチャレンジしお客様の視点に立って、常にお客様に満足していただけるサービスを提供していくために、既存技術の強化と並行して、新技術にも積極的にチャレンジしていく」という創新の考えのもと行動し、迅速に対応することが重要となります。
④ コーポレート・ガバナンスの強化
当社はコンプライアンスを遵守し、外部報告の信頼性を確保する内部統制システムを構築・運用することが、ステークホルダーに対する社会的責任を果たしていくことだと考えております。また、当社の企業価値を向上していくためには、経営の効率性を追求し、事業活動より生じるリスクをコントロールすることが必要であると考えております。当社はこれらの考えを実現させるために必要不可欠なコーポレート・ガバナンスの強化を今後も図ってまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響において、経済動向の見極めが今なお難しい状況となっております。当社におきましても、今後の情勢次第で事業活動に影響が生じることを懸念しており、市場や顧客動向を注視し、適切に対処してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、安定的な事業拡大を通じて企業価値を向上させていくことを重要な経営目標と位置付けております。このため、売上規模の拡大は勿論、事業の収益力を占める営業利益、営業利益率を中長期的な経営の重要指標としており、その実現のために、安定と成長のバランスを重視し、経営の基本方針に則り、高収益体質を目指してまいります。
お知らせ