事業の内容

3 【事業の内容】

当社グループは、当社及び連結子会社である株式会社ギブテックの計2社で構成されており、市場・技術動向に関する情報提供事業及びその他事業を展開しております。報告セグメントの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。

当社グループは、設立以来、「最適な市場情報をタイムリーに提供することにより、お客様の意思決定を支援し、各業界・産業界の活性化に“情報”というフェイズから貢献し、ひいては社会の発展に寄与する」ことを経営理念に掲げて、海外の調査出版会社と提携し、世界の市場・技術動向に関する英文の調査レポート等の情報商品を国内外の製造業、シンクタンク等のお客様に提供してまいりました。

インターネット検索により様々な情報が無料かつ即時に手に入るようになった現代においては、真に有用な情報を見定め、活用することは次第に難しくなってきているとも言えます。このような環境のもと、当社グループは、これまで25年以上に亘って培った知識や経験により選別し、販売契約を締結した調査出版会社及び会議等主催者の商品情報をWEBサイト上に集約し、市場・技術動向情報商品のプラットフォームとして提供しております。各商品の概要等の情報を原版の英語のほかに、日本語、韓国語、中国語の各ローカル言語に翻訳して紹介することで、アジア地域を中心としたお客様に多くご活用いただいています。

当社グループは、上記の経営理念を実現するために、商品面においては、医薬品、通信・IT、エネルギー、半導体、環境等の幅広い産業カテゴリーに対応すべく、欧米・アジアをはじめとする世界各国の調査出版会社との提携拡大に注力しております。当社グループの日本語版WEBサイトに掲載される市場調査レポート数は10万点を超え、ニッチ化するお客様のニーズにお応えするため、特定の産業分野に偏ることなく、幅広い産業分野に関わる情報商品を取り揃えていることも当社グループの特徴の一つであります。

一方、販売面においては、米国、韓国、台湾、ベルギーに支店を展開し、サービスのボーダレス化を実現し、顧客満足度の向上に向けた施策を積極的に推し進めております。

下記には、当社グループが取扱う商品について、産業カテゴリーごとに分類した調査トピックの一例を示します。

 

カテゴリー

トピック(調査項目)例

第27期

2021年12月期

売上高構成比

(%)

マテリアル

カーボンナノチューブ、相変化材料、レアアース

15.7

通信/IT

IoT、人工知能(AI)、5G、ブロックチェーン、VR/AR

15.5

医療機器

細胞診断、画像診断、ウェアラブル医療機器

14.4

医薬品

mRNAワクチン、遺伝子治療、再生医療、CRO

11.1

産業用機械

無人搬送機(AGV)、協働ロボット、非破壊検査(NDT)

10.3

電子部品

マイクロLED、ハプティクス、バイオセンサー

8.0

エネルギー

Liイオン電池、バイオ燃料、小型原子炉(SMR)

6.4

自動車

電気自動車、自動運転、Mobility as a Service(MaaS)

5.8

一般消費財

スマート家電、バイオベースレザー、スマートゴミ箱

4.2

インフラ

膜技術(RO膜等)、スマートグリッド、鉄道車両

2.9

航空・宇宙

ドローン、マイクロ衛星、宇宙状況認識(SSA)

2.4

食料品

培養肉、ヴィーガンフード、フードデリバリー

2.2

金融・保険

フィンテック、クレジットスコア、ペイメントカード

0.5

その他

企業プロファイル調査等、特定の産業カテゴリーに分類できないもの

0.6

 

 

市場・技術動向に関する情報提供事業は、市場調査レポート事業、年間情報サービス事業、委託調査事業及び国際会議・展示会事業の4つに区分され、事業ごとに取扱商品・サービスが異なりますので、以下事業区分別にその内容を記載いたします。

 

(1) 市場調査レポート事業

市場調査レポート事業とは、特定の調査項目について、調査出版会社のアナリストが市場・技術動向の調査・分析を行い、市場規模・予測、テクノロジーのトレンド、規制風土、競合環境・市場シェア、参入状況等を体系的にまとめたレポートを仕入れし、販売する事業であります。市場規模のトレンド情報、将来予測、参入企業の製品シェア等の定量的なデータに加え、参入企業のSWOT分析情報等の定性的な内容についても記載されており、海外市場や新技術の調査の一環としてお客様にご活用いただいております。

当社は、世界各国の調査出版会社と契約を結ぶことにより、取扱い商品数の増加に努めており、本書提出日現在において、当社WEBサイト掲載商品数は10万点を超えております。また、一部の商品については、「試読」サービスを提供しており、お客様は、商品内容を事前に確認した上で、ご購入を判断いただくことができます。

 

市場調査レポート 取扱い商品数の推移

 

第23期

2017年12月

第24期

2018年12月

第25期

2019年12月

第26期

2020年12月

第27期

2021年12月

市場調査レポート

取扱い商品数(点)

60,262

70,805

84,865

93,482

103,695

 

(注) 1.当社の日本語版WEBサイトに商品情報の掲載を行う商品数を示しております。

2.各期末(12月31日)時点の情報について記載しております。

 

(2) 年間情報サービス事業

年間単位で契約を締結し、継続的に市場・技術動向に関する情報を提供するサービスを販売する事業です。オンラインデータベース型、サブスクリプション型、定期刊行型等、調査出版会社ごとにサービスの形態が異なりますが、お客様は、常に対象テーマの最新情報を入手していただくことができます。含まれるコンテンツの例としては、各産業の定期発刊ニュース、製品の開発動向や法規制動向、製品価格や市場規模の定点観測情報、アナリストによるQ&A、コンサルティングサービス等があります。

海外の調査出版会社に代わって、当社の営業担当者が商品に関する説明やデモのご案内をすることで、お客様は、言語の壁や時差等の煩わしさを感じることなく、海外の企業が提供する情報サービスを購読することができます。

 

(3) 委託調査事業

既存の市場調査レポートでカバーしきれないお客様の調査ニーズに対して、カスタム調査を受託して実施する事業です。当社が、お客様からの調査ニーズのヒアリングを行い、提携する調査出版会社からお客様の調査ニーズに最適な会社を選定いたします。調査出版会社選定後は、当社が調査の進捗管理を行い、調査完了までお客様の委託調査実施をサポートいたします。また、お客様のご要望によっては、当社スタッフが調査出版会社及びお客様に代わり、お客様企業内での調査成果報告会を行うサービスも承っております。

 

(4) 国際会議・展示会事業

世界各地で行われる国際会議・展示会への参加者を募集する事業です。国際会議・展示会には、各産業界のリーダーが多く参加し、お客様にとって、業界内の最新情報の入手やネットワーキングに最適な機会となります。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、2022年12月期より、国際会議・展示会が再開されるまで事業を大幅に縮小し、人員等のリソースは他事業に振り向けてまいります。

 

なお、いずれの事業も、商品等は全て、顧客から受注後に調査出版会社や会議の主催者等に発注を行う受託販売であるため、在庫を抱えるリスクはありません。

 

 

2020年1月に設立した当社の連結子会社である株式会社ギブテックは、低消費電力かつ広域であることを特徴とするIoT向け無線通信LPWAの規格の1つである「ZETA」に関し、IoTネットワークの構築に必要な機器である基地局(AP)、中継器(Mote)及び通信モジュールを搭載したスマートセンサーの開発、製造及び販売並びにこれらの自社製品のほか、他社製のZETA関連製品を利用したIoTネットワークの構築・管理の受託及びコンサルティングを主な事業としております。

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 


 

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