課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、顧客を満足させる品質と価値の創造開発に全力を尽くすとともに、環境保全と省資源へも積極的な取組みを続け、消費者・取引先・株主等を始めとするステークホルダーに信頼される企業を目指すことを経営の基本理念としております。

 この理念の実現を通して、株主の利益向上・会社の発展・社会への奉仕・社員生活の充実の推進が一致する経営の確立を目指してまいります。

 また当社は、常に新しい市場の創造と開拓に努め、顧客ニーズを的確に把握し、魅力ある製品を開発しながら、生産性及び顧客サービスの向上を図り、当社並びに当社製品への信頼を得るための体制を確立してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は、中長期的な業績見込みにおける売上収益、EBITDA、自己資本利益率を重要な経営指標として位置付けております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 製品開発の拡充による用途拡大、グローバル市場への展開、グローバルブランドの確立

 ポリウレタンレザーに求められる機能やデザインは、その用途によって異なります。特にハイエンドのレザーに対しては、様々な機能と最先端のデザインが求められます。当社とUf社は、製品開発において従前より協力関係を築いておりましたが、事業統合によって顧客ニーズの直接的な製品開発への反映と量産への展開がより迅速に行える体制となり、品質に対する要求水準が高い自動車、航空機等の分野における製品用途を拡大させております。地域面では、東京、ニューヨーク、ロンドンの3拠点から、当社製品をUf社のブランド名でグローバルに展開しておりますが、これに加えて、日本・アジアでの営業も今後、強化していく予定です。特に自動車や航空機は事業そのものがグローバル化しており、製品のグローバル展開は当該分野における採用に貢献するものと考えます。ハイエンドレザーとして製品用途の拡大とグローバル市場への展開により、事業統合の最大の目的であるグローバルブランドとしての地位の確立が可能になります。グローバルブランドとして認知されることは、製品の持つ高い機能性、優れたデザイン性、そして品質の安定性がブランドにより担保され、新規の顧客や新しい用途における採用に大きく貢献するものと考えております。

 

(4)会社の対処すべき課題

①生産能力の増強

 環境問題に対する意識の高まりやライフスタイルの変化から、軽量でアニマルフリー、触り心地もよく、清潔さも簡単に維持できるプレミアム素材として、当社製品に対する需要は高まっています。2018年に完全2ライン化が完成しましたが、このような旺盛な需要に対応するために、設備の老朽化対策や生産効率の改善を進め、協力企業を含めた生産能力の増強を進めていくことが必須となっています。

 

②サステナビリティ(持続可能性)の重視

 現在、世界には地球温暖化をはじめとする気候変動や資源問題から多様性豊かな社会づくりに至るまで、サステナビリティに関する様々な社会的課題が存在します。当社は「サステナビリティを重視し、社会に貢献する」をグループ経営理念の一つとして掲げ、サステナビリティの観点から顧客・従業員・取引先・株主など全てのステークホルダーに選ばれる企業となることを目指しています。そのためには、バイオ・リサイクル原料によるサステナブル製品の開発、生産工程における二酸化炭素排出量の削減などサステナブル目標の設定と推進、パートナー企業とのサステナブル目標の共有を進め、サステナブル企業として企業価値を向上させるよう努力してまいります。

 

③プライム市場への上場

 当社は2022年4月の東証における新市場区分開始時点においてはスタンダード市場に移行することが決定しておりますが、将来的にはプライム市場への上場を企図しております。株式の流動性、経営成績、コーポレートガバナンス・コードへの対処など、プライム市場への上場にあたってクリアしなくてはいけない課題を洗い出し、順次対応を進めてまいります。

 

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