課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 「人が求めること」は限りなく続くことであり、企業は更なる「研究開発」を続けることで、「高付加価値製品」を生み出していきます。

 当社グループは、創ることから届けることまで、顧客のニーズに対してトータルに提案できる企業でありたいと考え、現在、情報産業の一翼を担うディスプレイ関連事業を主たる柱として、環境ビジネスのクリーン・エコエネルギー関連事業あるいはメカトロニクス技術を活用したファクトリーオートメーション事業等、幅広い領域での「ものづくり」に専念し、更なる発展を続けていくことを経営の基本方針としております。

 

(2)経営戦略等

 当社グループでは、安定した成長率の維持を最大の目標に、より一層の企業価値の向上を目指しております。

 そのため、成長を牽引するためのドライバーとして「精密貼合技術を中心とした複合化技術」、「独自技術を開発し、高度化できるメカトロニクス技術」を活用し、今後の成長が見込まれる事業領域に経営資源を投下してまいります。世の中の技術革新に追随し、新たな製品領域への対応を積極的に行い、既存製品群につきましては、適切な設備投資や生産合理化を図り、競争力を向上させてまいります。

 更に、研究開発を企業成長の推進力と位置づけ、複合的な技術を社内で集約することにより、常に新たな技術への挑戦を続け、新たな主力事業の確立に向けて取組んでおります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、収益性の向上を重視しており、生産性の向上、新製品開発及び営業力の強化を徹底し、経常利益率7%以上を確保することを経営指標としております。

 また、当社グループは自己資本比率を財務の健全性の指標と認識しており、今後も適正な株主配当を行いながら、利益の内部留保に努め、自己資本の充実を目指してまいります。

 

(4)経営環境

 当社グループを取り巻くビジネス環境は、新型コロナウイルス感染症拡大問題、世界的な半導体・部品等の不足問題、地政学的なリスク拡大に翻弄される1年間となりました。

 このような環境下でも、当社の技術を必要とする最先端高付加価値商品市場は自動車業界を中心に広がりを見せており、当社の保有する高い独自性の複合化技術を活用できる場面が増加してきております。一方で、最先端の商品群はクロスボーダーでの製造が行われることから、当社のクロスボーダー市場開拓能力を引き上げることが課題と考えており、国内外の事業領域にスピーディーに対応する体制強化に努めてまいります。

 また、当社自身としても持てる能力を引き上げるために、プレマテック株式会社の買収を実施し、厳しい環境下においても事業拡大が目指せる体制を整えています。

 なお、当社に与える新型コロナウイルス感染症問題、世界的な半導体不足問題等の影響は、現時点では軽微であると考えますが、引き続き経営環境に与える影響等を注視してまいります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、研究開発型の企業として絶えず最新の技術動向を確認する必要があり、市場動向についても確実に捉える必要があります。クロスボーダーでの商品開発あるいは製造等の商流の変化に、機敏に対応することが課題と捉えております。そのために、組織の体制検討あるいは人材の確保等を行ってまいります。

 財務上では大きな課題はないものの、経済環境の急変等に備えて、不測の事態に対応できるよう財務面において注意を払い運営を行っております

 

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