課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、現時点において入手可能な情報に基づき、当社グループが判断したものであります。

 

当社グループを取り巻く経営環境は2020年初頭から新型コロナウイルス感染症の世界的な感染の影響を受けながらも、当社グループでは容器の企画、開発、スタンダードボトルを軸とした営業活動並びにビスポーク開発実績を生かした提案活動を展開するとともに、当社グループが提供可能な製品ラインナップをより一層拡充することで競争優位性を維持し新規案件の確保に努めました。さらに植物由来のバイオマスプラスチックやリサイクルされた原材料を使用した製品、プラスチック材料の使用量を削減した製品、詰め替え、付け替え機能の付加により繰り返し使用できる製品など、幅広いラインナップで環境配慮型の製品を提供しております

今後においても国内外の市場環境は、新型コロナ感染症の影響などによる不透明な状況が継続する中で人々の生活様式の変化や環境配慮への意識が増加していくことが予想されます。

このような状況のもと、当社グループは、「お客様の商品である内容物の価値を安全に包み、さらにその価値と個性化を高め世界の器文化に貢献」することを会社の使命と認識し、「お客様の求める商品価値の創造とより高い満足を目指し、Standoutなパッケージングソリューションを提供すること」を中長期の目標としています(Standoutは「際立つ・優れた」の意味です)。
 当社グループでは、お客様の商品へ際立った価値を提供する「Standout」の更なる強化が重要と認識しており、会社の使命と中長期の目標を踏まえ、2030年の姿を示した「当社の将来ビジョン」を設定いたしました。
 この将来ビジョンでは、「スタンダードボトルを中心に、アジア(日本、中国、インドを含む)、欧米で販売を伸長させ、グループの年間取引社数を7,500社として、売上高300億円を目指す」という具体的な数値目標を設定しております。
 このビジョン達成のためには、「①圧倒的なスピードの実現」でお客様に提供する製品の開発から納品までの期間を短縮すること、並びに「②サステナビリティ(環境問題への取り組み)の強化」により「カーボンニュートラル」「サーキュラーエコノミー」に配慮した新製品開発を推進すること、の二点が必要不可欠であり、この二点を重点課題としてグローバルでの事業展開を進めていく方針です。

① 圧倒的なスピードの実現
 お客様に対しては「価値ある体験」を提供しつつ、顧客間口の拡大と利便性向上による売上拡大、社内業務の工程改善によるコスト削減のため、マーケティングから製品開発、製造、デリバリーまで当社の特徴でもある一貫体制全般において、「デジタル戦略」を積極的に活用し以下の施策を進めていきます。
(ア) 金型開発強化
 スタンダードボトルは、金型開発期間の短縮によりお客様の求める容器をスピーディーに提供する手法として広くご利用いただいています。また、当社グループの金型開発強化による製品ラインナップの増加は、お客様の金型投資負担の軽減にも繋がり利便性をさらに高めることができます。
当社グループでは2030年までにアジア、欧米市場に向けて金型保有数を5,740型とする目標を設定し、機能性の高い容器と環境対応容器の品揃えの充実を図ってまいります。
(イ) 短納期への更なる取り組み
 一貫体制の連携強化:お客様の商品ライフサイクルの短縮化に伴い、提供する製品の開発から納品までの期間短縮がますます重要となっております。当社グループでは容器の企画・開発、製造、カスタマイズから販売まで社内で一貫生産を行うことで効率的な生産活動を行い、それぞれの連携をさらに強化することでお客様の短納期要望のニーズに対応してまいります。
即納体制の充実:さらに当社グループでは2030年までにアジア、欧米市場に向けて製品在庫数を5,500製品とする目標を設定し当社グループで一定の在庫を確保することで即納体制を充実し更なる短納期を実現してまいります。
(ウ) TOGETHER LABの活用推進
 当社グループでは企画、開発段階でのお客様の幅広いニーズに対応するため、製品の機能やデザインの充実を含めた開発提案をスピーディーに行うことが重要であると認識しております。2020年4月より稼働した「TOGETHER LAB」をお客様と共に価値を生み出す「共創開発拠点」と位置付け、お客様の要望をCADや3Dプリンターを活用することで、容器模型の作製、調色、印刷施策までスピーディーに行い、その場で、手に取って確認できる態勢を構築しています。今後もお客様のアイデアを即座に具現化することで迅速な製品開発につなげる機能を持つ拠点として活用を推進してまいります。
(エ) WEBマーケティング(Eコマース)の強化
 「ローカル・グローバルと幅広い接点を持つ」「お客様の利便性を高める」必要性があることから、WEBマーケティングの強化を掲げています。現時点での取り組みとして、日本語版ホームページのデザインを一新したことに加えて、問い合わせの多いキーワードから製品検索できる機能や、1万点以上の画像を収納することで容易に希望する容器にアクセスできる機能を追加しています。お客様のスピードに対するニーズにお応えすべく、WEB関連の機能について今後一層の強化を図ってまいります。
② サステナビリティの強化
(ア) カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーに配慮した新製品開発
 脱炭素を目指す「カーボンニュートラル」や資源循環経済「サーキュラーエコノミー」など、2015年のパリ協定以降、環境に配慮したプラスチック製品に関する取り組みは世界的な潮流になっています。当社グループは、包装の役割りである「保護性・簡便性・快適性」を確保しつつ、今後の新製品開発については原則「カーボンニュートラル」「サーキュラーエコノミー」に配慮したものとする方針としました。環境対応容器の売上比率は2030年には全体の90%となることを想定しています。
(イ) 3つのマイルストーンの実現
 環境問題への配慮については、具体的な数値目標として、従前より「2025年までに約束するマイルストーン」として掲げております。
  ( )内は2021年12月時点の数値
 1. バイオマスプラスチック化目標:150製品(91製品/達成率61%)
 2. 容器軽量化目標:100製品(56製品/達成率56%) 
 3. サーキュラーパッケージング開発目標:50製品(5製品/達成率10%)

 

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