課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

また、この経営方針、経営環境、対処すべき課題等には、将来に関する記述が含まれています。こうした記述は、現時点で当社が入手している情報を踏まえた仮定、予期及び見解に基づくものであり、既知及び未知のリスクや不確実性及びその他の要素を内包するものです。2「事業等のリスク」などに記載された事項及びその他の要素によって、当社の実際の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況が、こうした将来に関する記述とは大きく異なる可能性があります。

 

(1)経営方針・経営戦略等及び進捗状況

当社グループの事業は、非常に多岐にわたっております。各事業をプロジェクト単位に分け、事業毎の営業利益管理を行っておりますが、個々のプロジェクトは単発のものが多く、年度毎の業績の変動は比較的大きくなります。事業、プロジェクト毎に利益率の差はありますが、営業利益・営業利益率・株主資本利益率などの向上を目標としており、次の経営方針を定めております。

 

①経営方針

(a)アーティストポートフォリオの拡充

(b)ヒットを生み出すマネージメントの推進

(c)新時代に適合したソリューションの創出

(d)新規事業領域の拡大

 

②経営方針の進捗状況

(a)アーティストポートフォリオの拡充

当社の特徴の一つとして、アーティストの所属年数が長いことが挙げられます(サザンオールスターズ44年間、三宅裕司37年間、福山雅治34年間など)。豊かなアーティストポートフォリオは、仮に特定のアーティストによる収益が一時的に減少したとしても、当社全体の収益を所属アーティスト全員で補填することができ、この構造は所属アーティストの中長期的な活躍を念頭に置いたマネージメントを可能といたします。才能豊かなアーティストや良質なコンテンツを発掘・開発することで、数々の新規アーティストを輩出しております。今後も、アーティストポートフォリオの拡充を図ってまいります。

(b)ヒットを生み出すマネージメントの推進

従来より積み重ねてまいりました360度型のマネージメントスタイルを継続するとともに、アーティストの生み出す様々なコンテンツを活用し、外部環境の変化に対応した「モノづくり」を積極的に行っております。

また、それを果たすためには人材の強化が最重要課題であると認識しており、斬新なアイデアと行動力を持った人材の積極採用や、社歴や年齢に関わらずに自らアイデアを提案できる門戸を広げることで、絶えず新しいアイデアへの挑戦を奨励しながら、そのPDCAの過程で人材が育つサイクルを生み出しております。

(c)新時代に適合したソリューションの創出

インターネット、通信・放送等メディアや端末の急速な進化、新型コロナウイルスの感染症拡大に伴う生活様式の変化等により、エンターテインメントの新たな楽しみ方の提案が求められております。また、ソーシャルメディアの台頭により、メディアの選択やマーケティング戦略が非常に複雑化しております。新たなエンターテインメントコンテンツを開発するとともに、最先端テクノロジー領域への投資を加速させることで、当社のソリューション機能の競争優位性を確立してまいります。

(d)新規事業領域の拡大

事業ポートフォリオの多様化を目的に、山梨・富士山麓を拠点としたアドベンチャー・ライフカルチャー事業を積極的に進めております。デジタル化における新たな価値の提供と、サステナビリティに関連する多角的な取り組みを通じて、当社グループの成長と社会課題の解決を両立する新たな事業の創出を目指してまいります。

 

 

(2)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループの属するエンターテインメント業界の市場環境は、日本における人口減少、少子高齢化による需要減少により、一層の競争激化が予想されます。一方、直接的な市場環境としては、コンサート市場は一般社団法人日本コンサートプロモーターズ協会正会員73社の2021年(2021年1月-12月)総入場者数が2,284万人(前年同期比110.2%増)、総売上は1,530億8千万円(前年同期比96.3%増)と、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、活発なイベント実施が大幅な回復の要因となりました。

ポスト・コロナに向け、優良なアーティストやコンテンツを発掘・開発することは、当社グループの最大の課題です。

「(1)経営方針・経営戦略等及び進捗状況」に記載した通りの施策を積極的に行っておりますが、既存の枠に捉われない発想で、アーティストから生み出される良質なコンテンツを創造し続けます。

音楽業界では、2021年(1月-12月)の音楽ソフト総生産額が1,936億円(前年同期比0.4%減)、有料音楽配信売上は895億円(前年同期比14.5%増)、合計金額は2,831億円(前年同期3.9%増)となっております(一般社団法人日本レコード協会)。

邦画・洋画の映像関連市場では公開本数が959本と2年連続の大幅な減少となるものの、映画館スクリーン数は前年に引き続き調査開始以来最高の3,648スクリーンとなり、2021年(1月-12月)の興行収入は、1,618億9千万円(前年同期比13.0%増)となりました(一般社団法人日本映画製作者連盟)。一方、ビデオソフト市場では、2021年(1月-12月)の総売上は1,369億2千万円(前年同期比0.2%減)であり、ブルーレイの個人向け販売用売上は伸びるも、DVD・ブルーレイのレンタル部門は大幅に減少しております(一般社団法人日本映像ソフト協会)。

有料音楽配信が堅調に推移している一方、ビデオソフト市場が減少していることからもわかるように、流通インフラやインターネット環境の進展等により、アーティストが創作する楽曲や権利保有楽曲、映画やライブ中継などの映像作品等を直接消費者に届けることができるようになっています。

当社グループは、市場・流通チャネルの環境変化に強いエンターテインメント企業としての立ち位置を最大限に活用しながら、様々なプロダクツを適切な形態・適切な価格でより便利に、お客様にお届けできる流通チャネルを創出することが課題となっております。

中期的に取り組んできた施策の一つとして、当社事業におけるバリューチェーンの内製化が挙げられます。当社運営の各アーティストのファンクラブサイトやECサイトのアスマート、オンラインライブの配信プラットフォームLIVESHIPに代表されるように、内製化したインフラや機能を活用することで、市場の変化や細かなニーズに対して迅速な対応が可能です。今後も引き続き、収益源の多様化・利益率の向上を図ってまいります。

以上のような課題に対処するのは、当社グループの人材です。当社では、音楽・映像・舞台等の様々なエンターテインメント領域で事業を行っており、その多様性が特徴の一つです。

引き続き、積極的な採用活動を通じて企業価値向上に必要な人材を確保するとともに、人事異動・各種研修を通じて優秀な人材を育てることが継続的な課題となっています。

また、優秀な人材が自律的・精力的に活躍することができる、働き方・職場環境・人事制度等を継続的に見直していくことが重要であると考えております。

 

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