課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、医療を中心としたヘルスケア全般をITで支援し、それに関わる「国民の安心・安全な生活」や「社会や事業者が抱える課題解決」に寄与することで、企業価値の向上を目指しております。

 

(2) 経営戦略等

当社は新たに2023年9月期(2022年10月)からの3ヶ年計画である「中期経営計画 2025」を策定し、2022年11月16日に発表いたしました。「中期経営計画 2025」では、以下の3つの成長戦略を設定しており、これらを着実に推進してまいります。

 成長戦略1:既存事業の収益拡大

 成長戦略2:既存事業の強みを生かした新たなサービスビジネスの創出

 成長戦略3:既存事業に次ぐ、成長事業の創出

 

(3) 経営環境

当社グループが事業を展開しております医療業界は、デジタル庁が策定した「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(2022年6月7日アップデート)において、「健康・医療・介護」分野の国による関与(予算措置等)が、他の民間分野への波及効果が大きい準公共分野として指定されており、医療利用者数の急増が見込まれる中、担い手の負担軽減の観点からも、デジタル化とデータの利活用が重要な課題とされております。また、「経済財政運営と改革の基本方針2022」、いわゆる「骨太方針2022」(2022年6月7日)により、医療DX推進本部が設置され、「全国医療情報プラットフォームの創設」、「電子カルテ情報の標準化」等を行政と関係業界が一丸となって進めるとされております。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上の課題

当社グループは、医療を中心としたヘルスケア全般をITで支援し、それに関わる「国民の安全・安心な生活」や「社会や事業者が抱える課題解決」に寄与することを企業理念としております。この理念を実現し企業価値を最大化してくためには、グループ規模や事業領域を拡大するとともに、コンプライアンスや企業の社会的責任への取り組みを推進して行くことが必要であり、以下に示す課題に対処してまいります。

 

① 既存事業の収益拡大

当社グループの主力製品は、医療機関向けの電子カルテシステム「MI・RA・Isシリーズ」であり、当社グループは、医療に関わるすべての人々のために、さらなる利便性や診療の効率化の追求、未来を見据えた柔軟性・発展性を念頭においた製品づくりを行い、院内から他施設、そして患者やその家族へつながる連携力のあるシステムを提供しております。

電子カルテシステムのみならず、当社グループの各製品・サービスにおいて製品力・営業力を強化し、また導入作業効率化や仕入れ品の集中購買等により原価低減を図っております。これに加え働き方改革や社員エンゲージメント向上への取り組みを強化し生産性向上を実現することにより、収益拡大を図ってまいります。

 

② 既存事業の強みを生かした新たなサービスビジネスの創出

当社グループのコア・コンピタンスは、医療をはじめとするヘルスケア領域全般における現場のニーズを理解し、中長期にわたり価値を提供しつづけることができる製品と人材を保有していることであります。このコア・コンピタンスを生かし、既存の顧客基盤や経営資源を活用・発展させ、新たな価値を継続的に提供し続ける高収益なサービスビジネスを創出してまいります。

 

 

③ 既存事業に次ぐ、成長事業の創出

当社は、新会社設立・出資・M&Aによりグループ会社を増やし、ヘルスケアを中心に事業領域を拡大しております。

2022年2月に株式会社サンカクカンパニーを子会社化しデジタルマーケティングの顧客支援業務を開始しましたが、当該業務の拡大を進めるとともに、獲得した知見を生かし、ヘルスケア領域でのサービスビジネスを加速させてまいります。また、これに限らず、成長性が見込まれる事業の発掘と立ち上げを進めます。

 

④ 内部管理体制の強化について

企業が社会的責任を誠実に果たすことは、安定した経営を継続するための必須条件です。

当社グループは、法令、定款、社会規範を順守するため、経営理念・経営方針に基づき、企業行動憲章、企業行動規範、コンプライアンス規程、リスク管理基本規程を制定し、グループ各社への周知を徹底するとともに、内部統制システムの構築・維持・向上に取り組んでおります。

また監査等委員会設置会社として、取締役会の議決権を持つ監査等委員である取締役の監査により、コーポレート・ガバナンスの充実、取締役会の監査・監督機能の強化、経営の公正性・効率性の向上を図っております。

その他、情報セキュリティの管理を徹底し、当社グループに関わる情報資産を様々な脅威から守るとともに、製品やサービスを中心とした事業全般の品質管理についても、適切な運用・管理・維持・改善に取り組んでまいりたいと考えております。

 

(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、2023年9月期(2022年10月)からの3ヶ年計画である「中期経営計画 2025」において、2025年9月期までに、流通株式時価総額110億円(2026年9月期以降150億円以上)、親会社株主に帰属する当期純利益9.3億円(同11.5億円以上)、顧客医療施設数[1] 1,150施設(同1,200施設以上)とすることを中期目標としています。

 

[1]顧客医療施設数 当社グループが販売した製品・サービスを利用している医療施設数(「MI・RA・Isシリーズ」ユーザー数を含む。)。重複している医療施設は複数カウントする。

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