当社は「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、家から街まであらゆるビジネスシーンの映像をデータ化することで、人々の意思決定を支援していきたいと考え、クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を開発・運営しております。「Safie」はサブスクリプション型で提供される録画サービスであると同時に、録画以外に様々な映像分析サービスや連携サービスを追加することができるプラットフォームとなっており、直販及び様々な販売パートナー経由で展開されております。
「Safie」の特徴は、高画質・安価・安全で、誰でも簡単にスマホやパソコンで使えることであり、監視カメラサービスとして、小売・外食・不動産・建設・警備・自治体などの幅広い業界で活用いただいております。
監視カメラや防犯という用途にとどまらず、今までは人手不足でチェックできなかった作業工程や僻地の施設の状況を見える化したり、遠隔地の現場や複数の現場を俯瞰してみるなど、生産性向上や業務改善のための導入が広がっております。お客様が見たい場所に適切に使えるように、対応機種は毎年増加し続け、屋外型の「Safie GO」やウェアラブル型の「Safie Pocket」等の新機種を導入して、様々なシーンの映像を保存・視聴できるようになっております。GPSによる位置情報をリアルタイムに取得できる機能や、地図上に録画映像(スナップショット)と移動履歴を表示する機能を「Safie Pocket2」に追加するなど、お客さまのニーズに寄り添った機能もリリースいたしました。
さらに多様な顧客課題を解決するために、当社が開発した画像解析サービスを追加したり、他社のサービスや機器と連携することができる「映像プラットフォーム」として進化し続けております。
具体的には、顔認証技術による年齢性別属性分析サービス「Safie Visitors」や、顔認証によりオフィスの鍵の開閉や勤怠管理システムとの連携が可能な「Safie Entrance」、店舗のPOSレジ情報と連携した「Safie POSジャーナル連携オプション」、来店人数を把握する人数カウントサービス「Safie AI People Count」、YouTubeに録画映像を配信する「YouTube Live連携オプション」、自動で定点撮影した画像を保存・配信する「オートスナップショット」などのサービスを展開しております。また、2020年7月に遠隔業務を変革するウェアラブルカメラ「Safie Pocket2」、2021年4月に建設現場向けに重機取付型セーフティカメラシステム「ドボレコJK」、クレーンカメラと「Safie」の連携サービスをリリースしました。
今後も、これまで保存された様々な場面の映像データを活かして、様々な業種業界の現場ごとに最適な機種や画像解析アプリケーションやIoT機器連携ソリューションをリリースし、様々な業界の現場DX(デジタルトランスフォーメーション(注1))を推進してまいります。
「Safie」は自社で組み込みソフトウェアの開発も行っており、映像などのデータをクラウドにアップロードするだけではなく、クラウドからの制御に従ったデバイスの制御や、デバイスでの画像処理もできる柔軟なシステムとなっております。具体的には、対応デバイスによってクラウドからの制御によりカメラの首振りやズームの制御、高精細な静止画の取得、GPS情報の取得や、カメラにプッシュボタンなど接続された外部デバイスの情報取得も可能となっております。一部のタブレット型デバイスにおいては、顔認証の際に、デバイス側で顔の検知、顔画像の抽出、特徴点の抽出する処理などを行い、クラウドにアップロードして照合するようなことも可能です。またSafieのソフトウェアモジュールはカメラにとどまらず、ドライブレコーダーやドアホンなど多様なハードウェアに組み込むことができ、それぞれのハードウェアメーカーに対してモノ売りから脱却し、サブスクリプション型のビジネスモデルへの選択肢を提供できるプラットフォームとなっております。
当社は2021年2月に、API(注2)を公開し、様々な開発パートナーが当社のサービスとデータ連携を行うためのアプリケーション開発を行うことができるようにしました。API公開により広範な開発技術をもつ企業とエコシステムを構築し、「見るだけでなく、聞く、記憶する、話す、考える」ソリューションを提供する手段と位置付けております。例えば、EAGLYS株式会社のAI画像解析技術と「Safie」を掛け合わせた飲食店向けAI画像解析サービスの共同開発に着手するなど事例もでてきております。
販売面については、自社の直販販売網による販売のほかに、「Safie」サービスをより迅速に拡大するために、大手企業を中心に100社以上の販売パートナー網を構築しております。特にNTTグループ、Canonグループ、SECOMグループ、関西電力グループなどの企業グループと資本・業務提携を行い、販売パートナーとして当社サービスをOEM提供することで先方のブランド力を生かした「Safie」サービスの拡大を担っていただいております。2021年12月末時点でOEM提供パートナーは8社あり、残りの販売パートナーはSafieブランドのまま再販する販売パートナーとなっており、両社を合わせて販売パートナーと称しております。
「Safie」はサブスクリプション型のサービスとして提供されており、2021年12月末時点で、課金カメラ台数が14.0万台となっております。なお、2020年のクラウドモニタリング・録画サービス市場において稼働台数ベースで約47.5%(注3)のシェアを獲得しております。
(注)1.Digital Transformationの略語であり、新しいデジタル技術を活用し、企業におけるこれまでの組織やシステム、ビジネスモデル、業務オペレーション等をより付加価値の高いものへ変貌させ、利益や生産性の向上を図ることをいいます。当社では特に現場のオペレーションの変革を現場DXと称しております。
2.API:Application Programming Interfaceの略称。ソフトウェアの一部を公開することで、他のソフトウェアと機能の共有を可能にするインターフェースを指します。
3.Techno Systems Research Co.,Ltd「2020年ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査」
調査対象は、ネットワークカメラを利用したクラウドサービスであり、モニタリングもしくは録画サービス機能を提供している有料サービス。OEM提供を含むカメラ登録台数ベースでのシェア。
[事業系統図]
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