研究開発活動

5【研究開発活動】

当事業年度の研究開発活動は、「エーアイは音声技術で社会に新しい価値をつくり続けます」を企業理念に掲げ、「高品質、高付加価値を有する日本語音声合成エンジン」を実現すべく、日々研究・開発を積み重ねております。

当事業年度では、基礎研究として、「日本語音声合成エンジンAITalk®の品質向上」、「名古屋大学との共同研究」ならびに「名古屋工業大学との共同研究」を実施しました。また、製品開発では、「コンシューマー向け音声合成ソフトウエアA.I.VOICE™に関する開発・キャラクターの拡充」に注力しました。当事業年度における当社の支出した研究開発費の総額は144,040千円であります。

なお、当社は音声合成事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

当事業年度の研究開発活動の状況は、以下のとおりとなります。

 

①AITalk®の品質向上

本研究においては、「日本語言語解析の精度向上」及び「DNNパラメトリック音声合成の品質向上」について、以下の研究を行いました。

ⅰ.日本語言語解析の精度向上

日本語言語解析の品質の基本となる言語辞書の継続的な品質向上のほか、より自然な言語的な表現の実現を目指し、DNN(ディープニューラルネットワーク)を利用したポーズ位置推定及び合成音声における文末表現指令の推定技術の研究開発を実施しました。

 

ⅱ.DNNパラメトリック音声合成の品質向上

音声波形の高品質化を目指し、当社独自のニューラルボコーダ技術の開発に取り組みました。また、DNNパラメトリック音声合成技術を応用し、波形接続音声合成向けの波形データ拡張システムの開発を行いました。これにより従来よりも少ない収録音声で高品質な波形接続方式の音声合成の提供が可能になると見込まれます。

 

②名古屋大学との共同研究

本共同研究においては、収録におけるコスト軽減、並びに言語辞書作成コストの低減などを目的とし、自然言語処理技術の一つであるテキストスタイル変換技術に関する研究を実施しました。本共同研究については一定の成果に達したため、当事業年度をもって終了としました。

 

③名古屋工業大学との共同研究

当事業年度より、「ユーザーによる制御を可能とした音声対話システム向け音声合成の開発」を目的とし、名古屋工業大学との共同研究を開始しました。本研究の成果により、将来的に普及が見込まれる音声対話システムにおいて、場面に応じてより適した発話表現を有する自然な応答音声の提供が可能になることが見込まれます。

 

④A.I.VOICE™に関する開発・キャラクターの拡充

前事業年度より、「コンシューマー向け音声合成ソフトウエアA.I.VOICE™」の販売を開始し、当初は、「琴葉茜・葵」、「伊織弓鶴」の販売を開始しました。当事業年度は、エディタ並びに既存ライブラリのバージョンアップのほか、「結月ゆかり」、「紲星あかり」、「羽ノ華」を製品化しました。また、株式会社テクノスピーチと協業し、日本語合成ライブラリ「琴葉茜・葵」の英語版ライブラリ「A.I.VOICE Kotonoha Akane&Aoi English」を開発、製品化し、引き続き中国語のライブラリの開発、製品化を進めております。

 

 

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