業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。

 

(1) 経営成績等の状況の概況

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

販売高前年同期比

(単位:千円)

販売実績

前事業年度

(自 2020年5月1日

  至 2021年4月30日)

当連結会計年度

(自 2021年5月1日

  至 2022年4月30日)

前年同期比(%)

クラウドサービス月額利用料等

1,851,932

2,421,291

+30.7

クラウドサービス関連機器販売等

1,462,794

1,857,826

+27.0

その他

9,725

17,728

+82.3

合計

3,324,452

4,296,845

+29.2

 

(注) 当連結会計年度より「その他」に含めておりました「スマレジ・アプリマーケット」利用料の販売実績を「クラウドサービス月額利用料等」販売実績で計上しております。

 

当連結会計年度(2021年5月1日から2022年4月30日まで)においては、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、ワクチン接種の普及や各種政策の効果などにより新規感染者が減少に転じ、景気は緩やかな回復傾向にありました。しかし、2022年初頭より新たな変異ウイルスによる感染の急拡大で経済活動が停滞したことに加え、物価上昇や国際情勢不安など、企業業績を取り巻く環境は厳しさを増し、総じて慎重な姿勢が続く動きとなりました。

当社グループの主要サービス提供先である、実店舗を営む小売・飲食業界においては、デジタルトランスフォーメーション(DX)のトレンドが進展し、生産性向上や業務効率化を目的としたクラウドサービスの活用が増加しております。

このような環境のもと、当社が長期的に目指す姿として掲げる「アクティブ店舗数30万店舗、国内シェア14%」の達成に向け、成長戦略を実行中であります。

今期は、中期経営計画(2022年度-2024年度)に基づき、認知度及び販路の拡大を目的とした販促活動や、人員増強への投資を実行いたしました。テレビCMや、各種メディア、オフラインイベントを織り交ぜた大規模なマーケティング活動を展開し、企業ブランドの認知度向上策とユーザー層の拡大に取り組んだ結果、当連結会計年度末には当社主力サービス「スマレジ」の登録店舗数が11万店舗を突破いたしました。

加えて、お客さまのニーズに幅広くお応えするため、サービスの強化・拡充に継続して取り組みました。アプリの機能強化や、決済や会計、ECをはじめとする外部システムとの連携を通して、ユーザーの選択肢の拡大と利便性の向上を図っております。

2021年12月には、決済連携の取り組みを深化させるべく、B2B向け決済サービスを開発・提供する株式会社ロイヤルゲートを子会社化いたしました。従来の代理店業務から脱却し、自前の決済システムを保有することとなりました。導入店舗と消費者の双方にとって便利でシームレスなキャッシュレス決済を実現するため事業統合を実行中であります。

以上の結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は4,296百万円営業利益は636百万円経常利益は592百万円親会社株主に帰属する当期純利益は557百万円となりました。

なお、当社グループはクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

 ② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,766百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は222百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益755百万円の計上、負ののれん発生益167百万円、法人税等の支払額295百万円及び棚卸資産188百万円の増加等による資金の減少があったものの、減価償却費102百万円の計上、未払金159百万円の増加等による資金の増加があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は84百万円となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入69百万円、無形固定資産の取得による支出98百万円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は17百万円となりました。これは主に、株式の発行による収入17百万円があったこと等によるものであります。

 

 ③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、受注生産形態をとる事業を行っていないため、生産規模及び受注規模を金額及び数量で示す記載をしておりません。

また、販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。

新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく見込み数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

また、当社グループ連結財務諸表の作成に際して用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載されているとおりであります。

 

 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
 当連結会計年度における売上高は、4,296百万円となりました。この主な要因は、新型コロナウイルスが蔓延している状況下においても、クラウドサービス事業が継続的な成長を果たし、当社サービス「スマレジ」のユーザー数が増加したこと及び「スマレジ」等導入に伴うクラウドサービス関連機器販売が増加したことによるものであります。

 

 

(売上原価、売上総利益)
 当連結会計年度における売上原価は、1,654百万円となりました。この主な要因は、クラウドサービス関連機器販売等の売上増加に伴い機器仕入高が増加したことによるものであります。また、売上原価が低い自社サービス「スマレジ」の利用料「クラウドサービス月額利用料」の売上が比較的売上原価が高い「クラウドサービス関連機器販売等」を上回っております。
 この結果、当連結会計年度における売上総利益は、2,642百万円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)
 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、2,005百万円となりました。この主な要因は、認知度及び販路の拡大を目的とした販促活動よる広告宣伝費への支出や事業の拡大に伴い人件費が増加したこと等によるものであります。
  この結果、当連結会計年度の営業利益は、636百万円となりました。

 

(経常利益)
 当連結会計年度における経常利益は、592百万円となりました。

 

親会社株主に帰属する当期純利益)
  当連結会計年度においては、株式会社ロイヤルゲートの株式取得に伴い負ののれん発生益167百万円を特別利益に計上いたしました。

 この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、557百万円となりました。

 

 ③ 財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は、5,356百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金3,766百万円、売掛金398百万円、商品376百万円、投資その他の資産261百万円であります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は、1,046百万円となりました。その主な内訳は、前受金298百万円、未払金276百万円、未払法人税等104百万円であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、4,309百万円となりました。その主な内訳は、資本金1,150百万円、資本剰余金1,139百万円、利益剰余金2,296百万円、自己株式△277百万円であります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性について

当社グループの資金需要のうち主なものは、商品仕入やソフトウエア開発に係る人件費の他、販売費及び一般管理費(主に、人件費とそれに伴う営業経費等)であります。

当社グループは、経常的な運転資金や事業規模拡大による設備投資等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローを財源としますが、流動性リスクをコントロールするために、複数の金融機関との間で当座貸越契約を締結しております。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(5) 経営者の問題意識と今後の方針について

当社グループでは、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営戦略を立案し、実行するよう努力しておりますが、当社グループの属するクラウドサービス事業は、開発技術のライフサイクルが早く、内容も多様化しております。また、提供するサービスについても、先端技術や市況の変化を捉え柔軟な事業展開が必要となり、競合他社との競争が激化することも予想されます。

そのような事業環境の中で、当社グループは、優秀な人材の確保と育成、商品力の強化等をもって、提供先数を拡大するとともに、サービスのクオリティも向上させるよう努力してまいります。

 

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