事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。なお、本項の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。また、本項目において、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期につきましては、合理的に予見することは困難であるため記載しておりません。

 当社グループはリスク管理について「リスク・コンプライアンス管理規程」において定め、業務執行取締役で構成する「リスク・コンプライアンス委員会」を定期的に開催し、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスク顕在化の予防及び軽減を図っております。

 本項記載の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

 (1) 情報漏洩について

 当社グループは、業務を通じて入手した個人情報や技術・営業等の事業活動に係る秘密情報を多数保有しております。しかしながら、 役職員等の人為的ミスや外部からの不正アクセス等により、秘密 情報が漏洩した場合、 当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクの対応策として、これらの情報を保護するための情報管理体制の構築や従業員への教育等を行い、情報漏洩の防止に努めております。

 

 (2) 事業環境について

 当社グループは、ユーザーにスマートフォン向けアプリを提供しており、Apple Inc.及びGoogle Inc.の両社が運営するプラットフォームにアプリを提供することが当社グループのサービス提供の重要な前提条件であります。これらのプラットフォーム事業者の事業戦略や方針の転換並びに動向によっては、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクの対応策として、これらの事業者の動向を注視するとともに、当該動向に柔軟に対応できる体制の構築に努めてまいります。

 

 (3) 広告市場について

 インターネットメディア事業が対象とするインターネット広告市場は拡大基調にあり、インターネット広告はテレビメディアを凌ぐ広告媒体として急速に成長し、今後も当該市場は拡大を続けていくものと想定されております。

 しかしながら、企業の広告宣伝活動は景気動向の影響を受けやすく、またインターネット広告は今後も他の広告媒体との競合が継続していくと考えられることから、今後においてこれらの状況に変化が生じた場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクの対応策として、当該市場の動向を注視し、状況に応じた取り組みを柔軟に実施することによりリスクの低減に努めてまいります。

 

 (4) ユーザーニーズへの対応について

 当社グループが事業を展開するインターネット業界においては、急速な技術革新が進んでおり、ユーザーのニーズも著しく変化しております。ユーザーニーズの変化に対応できない場合、ユーザーへの訴求力の低下等によりユーザー数が減少し、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクの対応策として、ユーザーファーストを徹底し、ユーザー利便性を向上させる機能やコンテンツの拡充に努めてまいります。

 

 (5) 競合について

 「トクバイ」はチラシ・買い物情報サービスとして小売企業の獲得において先行しているものと認識しております。しかしながら、今後、資本力、マーケティング力、幅広い顧客基盤、高い知名度や専門性を有する企業等の参入及びその拡大が生じた場合、競争の激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  このようなリスクの対応策として、市場動向を注視し、顧客満足度を高めるサービス提供の強化に努めております。

 

 (6) 新型コロナウイルスの感染拡大について

 新型コロナウイルス感染症の拡大により様々な経済活動自粛や制限が生じており、その終息時期は未だ不透明であります。また、当社内において新型コロナウイルス感染者及び濃厚接触者が増大した場合、円滑な事業活動が困難となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクの対応策として、 リモートワークの実施や作業スペースの隔離確保等を進めることで従業員間の接触を抑え、感染拡大の抑制に努めております。

 

 (7) 人材の確保及び育成について

 当社グループは、今後想定される業容拡大に伴い、継続した人材の確保が必要であると考えております。特に利用者向けサービスの構築及び運用面においては高度な技術スキルを有する人材が求められることから、サービス構築のために必要な人材を適切に確保するとともに、育成を行っていく必要があります。また、今後の業容拡大により受注獲得の機会が増加した場合、受注規模に応じた営業要員の確保が必要となります。しかしながら、必要な人材の確保が計画通りに進まなかった場合には、競争力の低下や業容拡大の制約要因が生じる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  このようなリスクの対応策として、今後の業容拡大に応じて、必要な人材の新規採用やシステム導入による作業の効率化を図るとともに、研修等による人材育成に努めております。

 

 (8) 投資事業について

 当社グループは、地域情報のデジタル化や地域コミュニティに関連した企業及び成長分野に関連する企業等への投資を行っております。投資先の事業の状況によっては、保有有価証券の評価損が発生し、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、投資対象の株式等について取得原価を上回る価額で売却できる保証はなく、期待されたキャピタルゲインが実現しない可能性や投資資金を回収できない可能性があります。

  このようなリスクの対応策として、投資先の選定にあたって、投資資金の回収可能性を含めたリスクを慎重に評価し適正な企業価値の評価に努めております。

 

 (9) 知的財産権について

 当社グループは、当社グループが運営するサービスブランド「トクバイ」等に関する知的財産権の取得に努め、当社グループが使用する商標、技術、コンテンツ等の保護を図っておりますが、当社グループの知的財産権が第三者による侵害から保護されない場合、又は知的財産権の保護のために多額の費用が発生する場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、第三者に対する知的財産権を侵害することがないように常に細心の注意を払って事業活動を行っておりますが、当社グループが使用する技術、コンテンツについて、知的財産権の侵害を主張された場合、当該主張に対する防御、紛争解決のための費用又は損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクの対応策として、弁護士等の外部の専門家と連携して最善策を講じるための体制を構築してまいります。

 

 (10)サイトの健全性及び適切性について

 「トクバイ」ではユーザーが店舗や商品に関して、感想等を投稿できる「クチコミ」機能を有しております。当社グループはサイト運営に関して利用規約をサイト上に明示し、ユーザーに適切な利用を促す体制を構築しております。

 しかしながら、サービス内における利用者による不適切行為により、サービス内においてトラブルが発生した場合には、規約の内容に関わらず、当社グループが法的責任を問われる可能性があります。一方、当社グループの法的責任が問われない場合においても、トラブルの発生自体がサイトのイメージ悪化を招き、当社グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループでは、「トクバイニュース」を始めとしたニュース等の記事を掲載しております。事実と異なる記事が掲載されたり、誤解を招く表現が掲載された場合、社会的信用が毀損され、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクの対応策として、ユーザーサポート体制を整備し、「クチコミ」について事前に内容を確認し、問題がないと判断したものを公開するなど、第三者の知的財産権、名誉、プライバシー、その他の権利等の侵害の排除に努めております。また、記事掲載にあたっては、マニュアルを整備し、当該マニュアルに沿って適切に運用することにより、記事の正確性を担保する体制を構築しております。

 

 (11)内部管理体制について

 当社グループは、当連結会計年度末現在、従業員94名の小規模組織であり、内部管理体制も組織規模に応じたものとなっております。また、小規模組織であるため、業務執行が特定の人物に依存している場合があります。

 このようなリスクの対応策として、今後の事業規模の拡大に対応するため、内部管理体制の強化を進めるとともに、役職員への情報共有や権限委譲などを通じて、業務執行体制の充実を図ってまいります。

 

 (12)システム障害について

 当社グループのサービスへのアクセスの急増等による一時的な過負荷や電力供給の停止、当社グループのソフトウエアの不具合、コンピュータウイルスや外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入、自然災害、事故、 役職員等の人為的ミス 等、当社グループの予測不可能な様々な要因によってコンピュータシステムがダウンした場合、当社グループの事業活動に支障を生じさせる可能性があります。また、コンピュータシステムにおける作動不能や欠陥に起因して、当社グループの信頼が失墜し取引停止等に至る場合や、当社グループに対する損害賠償請求が発生する場合も想定され、このような場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 このようなリスクの対応策として、システムに冗長性を持たせ安定的に稼働できるように、稼働環境の見直しを継続的に行っております。また、セキュリティ対策の強化とともに、定期的なサイト脆弱性の診断等、外部の専門家による検証も実施しております。

 

 (13)検索エンジン等からの集客について

 インターネットユーザーの多くは、検索エンジン等を利用して必要な情報を入手しております。当社グループのサービスにおきましても、集客の一定割合は検索エンジン等を経由しております。検索エンジン等からの集客は、表示結果に左右される側面があり、その表示順位に関しては各検索エンジン等の運営者側の仕様によって異なります。当社グループにおきましても、検索エンジン等に適切な順位で表示されるように必要な対策を講じておりますが、各検索エンジン等の運営者側の仕様変更などにより、集客に大きな影響を与える場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクの対応策として、これらの事業者の動向を注視するとともに、当該動向に柔軟に対応できる体制の構築に努めてまいります。

 

 (14)サービスの陳腐化について

 当社グループが事業を展開するインターネット業界は、日々、技術革新や新たなサービス提供が行われており、クライアントのニーズの変化に対応したサービス提供が不可欠であります。しかしながら、保有する技術や提供するサービス等が陳腐化し、変化への十分な対応が困難となり、クライアントのニーズへの的確な対応ができなくなった場合には、 当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、 主力サービスである「トクバイ」は、小売企業等が新聞折込チラシの画像データやお買い得商品などの情報掲載によって、ユーザーに地域の買い物等に関する情報が届くサービスとなっております。しかしながら、競合サービスの出現等によりサービス利用店舗数が減少した場合、情報の網羅性や充実度の低下によりユーザーの利便性を損ない、 当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクの対応策として、クライアントのニーズに対応するために、新たな技術の導入やサービスの機能拡充、技術者の確保に常に努めるとともに、生活者ニーズの高いサービス業などの非小売業態への対応や、新たな領域ごとに特化した機能付加などにより、サービス利用店舗数の拡大に努めております。

 

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