研究開発活動

 

5 【研究開発活動】

当グループの中核である医薬品事業では、経営ビジョンである「世界の人びとの健康に貢献できる独創的な医薬品を開発し提供する創薬研究開発型企業を目指す」の実現のため、研究開発におけるコア領域を定め、積極的に研究開発投資を行うことにより、新薬創出と開発の加速を図っております。また、グローバル市場への進出と拡大を目指し、創製品の技術導出及び導入品のサブライセンスによる国際展開を推進しております。

医薬品事業における当連結会計年度の研究開発の状況は次のとおりであります。

塩野義製薬株式会社より技術導入いたしました脊髄小脳変性症治療薬ロバチレリン(一般名、開発番号:KPS-0373)につきましては昨年12月に、ライジェルファーマシューティカルズ社(アメリカ)より技術導入いたしました慢性特発性血小板減少性紫斑病治療薬ホスタマチニブ(一般名、開発番号:R788)につきましては本年4月に、それぞれ承認申請を行いました。丸石製薬株式会社と共同開発を行っております透析患者におけるそう痒症治療薬ジフェリケファリン(一般名、開発番号:MR13A9)につきましては、国内第Ⅲ相臨床試験におきまして主要評価項目を達成しました。

海外におきましては、当社の創製品であります、子宮筋腫・子宮内膜症治療薬リンザゴリクス(一般名、開発番号:KLH-2109)につきまして、日本など一部のアジアを除く全世界における技術導出先でありますオブシーバ社(スイス)は、欧米での子宮筋腫を適応症として開発を進めています。欧州では2020年11月に欧州医薬品庁(EMA)に承認申請を行い、昨年12月にEMAの医薬品委員会(CHMP)より承認勧告が発出されましたが、その後に追加照会を受け、本年4月に改めて承認勧告が採択されました。また、米国では昨年9月に食品医薬品局(FDA)に承認申請を行いました。

アジア地域では、リンザゴリクスにつきまして、昨年9月にバイオジェニュイン社(中国)に、中国における独占的な開発及び販売権を許諾いたしました。また、ホスタマチニブにつきましては、昨年6月には韓国における開発権及び販売権をJWファーマシューティカル社に、昨年8月には中国における開発権及び販売権をインマジンバイオファーマシューティカルズ社(中国)に、それぞれ許諾いたしております。

当社は、創薬研究開発型企業として持続的成長を図るため、低分子にフォーカスした創薬研究体制を一層強化し、創薬テーマをスピーディーかつ継続的に臨床開発ステージに進めること及び、領域戦略に合致したライセンス活動により製品ポートフォリオの拡充を図っております。なお、研究開発費の総額は10,239百万円であります。

情報サービス事業では、医療・介護等の社会課題解決に向けたシステム開発をはじめ、各分野向けパッケージソフトの開発、次世代技術の取り込みを推進しており、研究開発費の総額は122百万円、物品販売事業では、麺類製品の市場拡大に向けた研究開発及び顧客の要望に応える取り組みを推進しており、研究開発費の総額は2百万円であります。なお、建設請負事業において研究開発費は発生しておりません。

当連結会計年度の研究開発費の総額は10,363百万円(売上高比15.9%)であります。

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