業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。

 

① 経営成績の状況

 当社は2020年6月26日開催の第74回定時株主総会で「定款一部変更の件」が承認されたことを受け、2020年度より決算日を3月31日から12月31日に変更致しました。このため、前連結会計年度は決算期変更の経過期間となり、当社並びに3月決算であった連結子会社は9ヵ月(2020年4月1日~2020年12月31日)、12月決算の連結子会社は12ヵ月(2020年1月1日~2020年12月31日)を連結対象期間とした変則決算となっております。このため、対前年同期比については記載しておりません。

 

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス変異株の発生や感染拡大により緊急事態宣言が継続的に発出され、社会経済活動が抑制傾向のまま推移致しました。一方でワクチン接種は進み、昨年9月末には緊急事態宣言が解除となる等、行動制限は緩和されましたが、その後新たにオミクロン株の感染が拡大しており、足元ではまん延防止等重点措置が複数の都道府県で要請されるなど、依然として予断を許さない状況が続いております。

 このような中、当社グループは衛生管理製品「クレベリン」の安定供給に努めるため、前期より生産能力向上やサプライチェーンの強化に注力し、また急激な需要増加に備え、手厚く商品の在庫を確保するとともに、人員体制や拠点の充実を図ってまいりました。しかしながら、当社グループが想定した衛生管理製品の需要高騰は長くは続かず、当期においては急激に低下するものとなりました。この結果、大規模な供給に備えた当社グループの生産設備と在庫については、短期の間に過剰な状態に転ずるものとなりました。

 このような状況を踏まえ、当連結会計年度においては前半より感染管理事業の生産や仕入れを停止しており、第2四半期決算時点においては、過剰な棚卸資産について評価損を計上するとともに、現物の処分も進めてまいりました。しかし、その後も例年ならばインフルエンザの流行等により需要が高まる年末にかけてのシーズンも振るわず、販売の動向はさらに計画を下回るものとなりました。この結果、更なる在庫の圧縮を進めることとし、当連結会計年度末においても、たな卸資産評価損を売上原価に追加計上し、棚卸資産の処分に係る費用は通期で3,746百万円を計上しております。

 また、生産設備につきましても、一昨年の急激な衛生管理製品の需要増加に伴い、生産能力向上を目的に、前連結会計年度において約23億円の設備投資を実施致しました。しかしながら、前述と同様に、その後の急激な需要低下により在庫が過剰となりましたことから、当期においては4月以降の感染管理事業の生産はおよそ行っておりません。こうした状況と当該事業の業績を踏まえ、固定資産の減損に係る会計基準等に基づき将来の回収可能性を慎重に検討した結果、当連結会計年度において2,453百万円の減損損失を計上致しました。

 税金費用につきましては、現時点における将来の課税所得を見積もり、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、親会社で計上されている繰延税金資産を全額取り崩すこととし、当連結会計年度において法人税等調整額679百万円を費用として計上しております。

 なお、期末日以降の本年1月20日において、当社の衛生管理製品「クレベリン」のうち4製品に対し、消費者庁より景品表示法に基づく措置命令を受けました。当社としましては、本措置命令については不服と考えており、今後法的措置を講じていく予定でおりますものの、感染管理事業売上高の1割程度を占める当該対象の商品については一定量の返品が見込まれます。このため、本件に関して見積もった返品額相当を含め699百万円を、当連結会計年度末に返品調整引当金繰入額として計上致しました。

 これらの結果、売上高は11,299百万円、営業損失は4,947百万円、経常損失は6,131百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は9,594百万円と、各項目で巨額の赤字を計上するものとなりました。

 

 セグメント別の経営成績につきましては以下の通りであります。

 

(医薬品事業)

 医薬品事業は4,350百万円の売上高となりました。

 国内向けの売上高は3,105百万円、海外向けの売上高は1,244百万円となりました。セグメント利益は1,476百万円となりました。

 

(感染管理事業)

 感染管理事業は6,942百万円の売上高となりました。

 国内一般用製品の売上高は5,160百万円、国内業務用製品の売上高は1,339百万円、海外向けの売上高は442百万円となりました。セグメント損失は4,936百万円となりました。

 

(その他事業)

 その他事業は6百万円の売上高となりました。セグメント損失は68百万円となりました。

 

② 財政状態の状況

 当連結会計年度末における資産合計は22,535百万円(前連結会計年度末比9,221百万円減)となりました。また、負債合計は9,728百万円(同751百万円増)、純資産合計は12,807百万円(同9,973百万円減)となりました。前連結会計年度末からの主な変動要因は、売上高の減少に伴う受取手形及び売掛金の減少や感染管理製品の在庫圧縮に伴う棚卸資産の減少等による流動資産6,038百万円の減少、感染管理事業にかかる生産設備等の減損による有形固定資産の減少等による固定資産3,183百万円の減少、減産に伴う原材料資材の調達抑制等による支払手形及び買掛金の減少の一方、運転資金目的の長期借入金の実施等により負債は751百万円の増加、主に親会社株主に帰属する当期純損失に伴う利益剰余金の減少による純資産9,973百万円の減少であります。

 なお、自己資本比率は前連結会計年度末から14.9ポイント低下し、56.8%となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)が前連結会計年度より823百万円増加し、当連結会計年度末残高は5,521百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は1,595百万円となりました。主には税金等調整前当期純損失8,887百万円、仕入債務の減少2,661百万円、法人税等の支払額1,030百万円等の減少要因の一方で、売上債権の減少3,899百万円、たな卸資産の減少3,222百万円、減損損失2,453百万円、減価償却費941百万円の増加要因によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は1,622百万円となりました。主には医薬品事業の設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出1,476百万円等の減少要因によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は3,959百万円となりました。主には運転資金を目的に実施した長期借入れによる収入5,000百万円による増加の一方、配当金の支払額782百万円等の減少要因によるものであります。

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比(%)

医薬品事業

(百万円)

1,837

感染管理事業

(百万円)

3,652

その他事業

(百万円)

6

合計

(百万円)

5,496

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.前連結会計年度は決算期変更により、当社並びに3月決算であった連結子会社は9ヵ月(2020年4月1日~2020年12月31日)、12月決算の連結子会社は12ヵ月(2020年1月1日~2020年12月31日)となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。

 

b.商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比(%)

医薬品事業

(百万円)

20

感染管理事業

(百万円)

5,400

その他事業

(百万円)

合計

(百万円)

5,420

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.前連結会計年度は決算期変更により、当社並びに3月決算であった連結子会社は9ヵ月(2020年4月1日~2020年12月31日)、12月決算の連結子会社は12ヵ月(2020年1月1日~2020年12月31日)となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。

 

c.受注実績

当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

d.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比(%)

医薬品事業

(百万円)

4,350

感染管理事業

(百万円)

6,942

その他事業

(百万円)

6

合計

(百万円)

11,299

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.前連結会計年度は決算期変更により、当社並びに3月決算であった連結子会社は9ヵ月(2020年4月1日~2020年12月31日)、12月決算の連結子会社は12ヵ月(2020年1月1日~2020年12月31日)となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2020年12月31日)

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

アルフレッサヘルスケア㈱

7,559

43.0

4,062

36.0

㈱PALTAC

2,448

13.9

1,527

13.5

㈱大木

2,589

14.7

1,350

12.0

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社は、2020年6月26日開催の第74回定時株主総会で「定款一部変更の件」が承認されたことを受け、2020年度より決算日を3月31日から12月31日に変更致しました。このため、前連結会計年度は決算期変更の経過期間となり、当社並びに3月決算であった連結子会社は9ヵ月(2020年4月1日~2020年12月31日)、12月決算の連結子会社は12ヵ月(2020年1月1日~2020年12月31日)を連結対象期間とした変則決算となっております。このため、対前期比については記載しておりません。

 

ⅰ 経営成績の分析

 前連結会計年度において高騰した衛生管理製品の需要は、当連結会計年度において急激に低下するものとなり、当連結会計年度の売上高は11,299百万円となりました。売上高が減少するに伴い粗利も減少しましたが、同時に手厚く保有していた棚卸資産は過剰となりましたため、たな卸資産評価損を売上原価に計上致しました。さらに、消費者庁より景品表示法に基づく措置命令を受けましたため、期末日後に一定の返品が見込まれることから、これに対する返品調整引当金を個別に見積り計上しております。この結果、売上総利益は2,746百万円となり、売上総利益率は24.3%まで低下することとなりました。当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、売上高の減少に伴い経費の削減に努めましたが7,694百万円となり、この結果営業損失は4,947百万円となりました。

 営業外費用につきましては、生産調整のため工場の稼働を止めており、この間に製造部門で発生した減価償却費や労務費等、各種費用については「操業停止関連費用」として、原価外の費用として営業外に振り替えております。この結果、経常損失は6,131百万円となりました。こうした状況と当該事業の業績を踏まえ、固定資産の減損に係る会計基準等に基づき将来の回収可能性を検討した結果、当連結会計年度において2,453百万円の減損損失を計上致しております。また、税金費用につきましては、現時点における将来の課税所得を見積もり、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、親会社で計上されている繰延税金資産を全額取り崩すこととし、当連結会計年度において法人税等調整額を費用として計上しております。この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は9,594百万円となりました。

 セグメント別の経営成績につきましては以下の通りであります。

 

(医薬品事業)

 医薬品事業につきましては、4,350百万円の売上高となりました。

 当連結会計年度の第4四半期(10月~12月)には、緊急事態宣言の解除により消費者の行動制限が緩和され、店頭での販売はやや持ち直しましたものの、未だ新型コロナウイルス感染症蔓延前の需要状況には戻っておりません。消費者の外出自粛やインバウンド需要の消失影響は続いており、当連結会計年度における国内向けの売上高は3,105百万円となりました。

 また、中国本土や香港、台湾においても国内と状況に大きな差はなく、総じて低水準の状態にあり、海外向けの売上高は1,244百万円となりました。

 セグメント利益につきましては、主に広告宣伝費の減少により1,476百万円となりました。

 

(感染管理事業)

 感染管理事業につきましては、6,942百万円の売上高となりました。新型コロナウイルス感染症に対してワクチン接種が進み、感染者数の減少等から第4四半期(10月~12月)には、緊急事態宣言等も全国的に解除されるなどの状況となり、前連結会計年度において急騰した衛生管理製品の需要動向は、大きく低下するものとなりました。当事業では、新型コロナウイルス感染症が蔓延する状況下において需要はさらに拡大するものと見込み、期首時点においては、急激な需要量増加にも応えるための在庫や生産設備を備えておりました。しかしながら、販売実績は当初の計画を大きく下回るものとなり、最終的に当期の売上高は当初計画の半分程度にまで低下するものとなりました。この結果、在庫や生産設備、これらに伴う体制を含め、様々なリソースが急激に過剰となり、高いコスト体質に陥るものとなりました。まずは在庫総量の圧縮を進めるため、当連結会計年度の前半より生産や仕入れを停止し、さらに棚卸資産の処分等も順次進めてまいりました。

 セグメント利益につきましては、売上高の大幅減少とたな卸資産処分等により、4,936百万円の損失となりました。

 

(その他事業)

 その他事業につきましては、主に木酢液を配合した入浴液や園芸用木酢液等の製造販売を行っております。売上高は6百万円、セグメント損失は68百万円となりました。

 

ⅱ 財政状態の分析

 詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照下さい。

 

ⅲ 経営成績等に重要な影響を与える要因

 当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因としましては、以下のようなものがあります。

イ.特定製品への依存

 当社グループにおける売上高の大半が「クレベリン 置き型」、「正露丸」及び「セイロガン糖衣A」によって構成されております。当該製品の製造につきましては、培ってきたノウハウをもとに万全の品質管理・品質保証体制をもって臨んでおりますが、万一品質等に問題が発生した場合には販売中止・回収を余儀なくされることも考えられ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクへの対応策として、感染管理事業においては、当社グループの強みとなる商品を軸に、研究やマーケティングへのリソースの分散を避けながら、製品ラインナップを拡げていくことと考えております。

 

ロ.国内市場規模の縮小

 当社グループは日本国内を主要な販売地域のひとつとしているため、国内人口の減少等による市場規模の縮小の脅威にさらされており、今後国内市場の需要減少等により当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 こうした中、医薬品事業につきましては国内では市場の維持拡大に向けて新製品開発及び新規市場の開拓も行うとともに、海外では当社製品への潜在的需要が拡大しているアジア諸国において市場の開拓を強化してまいります。

 一方、感染管理事業につきましては世界的に感染予防と衛生管理への関心が高まりつつあることから、国内ではさらに「クレベリン」の積極的な販売拡大を目指してまいります。また海外では中国、香港、台湾の子会社を拠点に現地での拡販を目指すとともに、欧米や中南米等の新規の国・地域に対するアプローチを強化し、顧客エリアを拡大してまいります。

 

ハ.競合他社の存在

 当社グループは多数のメーカーが競合する厳しい競争環境にさらされており、今後他社による新たな製品開発及び競合品の価格引下げ等により、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 こうした中、当社グループでは、マーケティング戦略を刷新し正露丸シリーズ及びクレベリンシリーズのブランディングを見直すとともに、製品理解の促進及び使用用途の深耕を図り競合他社との差別化を打ち出すことで市場シェア向上を目指してまいります。

 

ニ.急激な需要の変化等

 感染管理事業においては、衛生管理製品を市場に提供していくために二酸化塩素ガス特許技術を応用した製品等の企画・開発・販売を進めております。そのため、当該事業は感染対策を中心とした市場環境に影響を受け、新たな感染症の流行拡大及び予防意識の動向等によっては、製品の需要に急激な変化が生じます。想定以上の需要の変化が生じた場合には、一時的な製品供給不足や過剰生産能力、過剰在庫に陥る可能性があり、その結果として当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクへの対応策として、急激な需要の変化に柔軟に応じられるサプライチェーンマネジメント体制の強化に取り組んでまいるとともに、長期的な需要を冷静に分析し、投資を意思決定する仕組みを強化してまいります。

 

ホ.法的規制等

 当社グループの属する医薬品事業は、国内市場においては薬機法等関連法規、また、中国本土・香港・台湾を中心とする海外市場においても同等の法規の厳格な規制を受けており、各事業活動の遂行に際して許認可等を受けております。これらの許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現時点におきましては当該許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりません。しかし、予期しない法令違反等によりその許認可等が取り消された場合や何等かの事由により許認可等の更新が出来なかった場合には、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 なお、本年1月20日において当社の感染管理事業製品4品目に対し、消費者庁より景品表示法に基づく措置命令を受けております。この措置命令により一定の返品が見込まれ、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす事態が生じております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの主な運転資金需要は、製品製造のための原材料購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び税金の支払い等によるものです。投資を目的とした資金需要は、企業価値の向上を図るための設備投資や研究開発等の投資等によるものです。

 運転資金及び投資資金については、従来、主に自己資金により調達しておりましたが、当連結会計年度中において総額5,000百万円の長期借入れを実施しております。前連結会計年度において、感染管理事業の生産能力増強投資や急激な需要増加に備えた棚卸資産の手厚い保有のため、資金を使用しましたが、当連結会計年度において衛生管理製品の需要が急激に低下したため、保有資金の水準が低下したことにより確保したものであります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。

 

ⅰ 固定資産の減損

 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見

書」(企業会計審議会))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号)

等を適用しております。将来、企業収益が大幅に低下する場合、経済環境の著しい悪化及び市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。

 

ⅱ 新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積り

 当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が少なくとも一定期間続くとの仮定のもと会計上の見積りを行い、翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響は軽微であると考えております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、感染が再拡大した場合は翌連結会計年度の当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

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