事業等のリスク

2【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、リスクとなる可能性のある事項を以下に記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、予想を超える事態が発生した場合は、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、本項の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

①経済状態について

当社グループの提供するサービスにおきましては、人々の健康意識の高まりにより、中長期的には市場の拡大が予想されます。しかしながら、主として個人消費者を対象顧客としているため、個人消費が低迷するような経済局面においては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

②人材の確保

当社グループの提供するサービスにおきましては、専門的な知識および資格を有する人材が不可欠であります。人材派遣会社との業務提携による紹介等により人材の確保を強化しておりますが、施設数の増加に専門的な知識および資格を有する人材の確保が追いつかない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③コンプライアンスについて

当社グループの提供するサービスにおきましては、「児童福祉法」「介護保険法」等事業の根幹をなす法令の遵守、いわゆるコンプライアンス体制の構築が求められております。当社グループにおいては、事業所運営における法令遵守の徹底のため、業務管理体制及び内部牽制機能の強化を図り日頃のチェックを積極的に取り組んでおりますが今後において業務管理上の問題が生じた場合、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

④出店形態について

当社グループの現在の営業施設は、出店時に土地・建物等所有者に対して敷金・保証金として、資金の差入れを行っているものがあり、そのうち保証金は一定の据え置き期間の後、概ね毎月均等償還にて、回収しております。

当社グループは、出店の際には、対象物件の権利関係等の確認を行っておりますが、土地・建物所有者である法人、個人が破綻等の状態に陥り、土地・建物等の継続的使用等が困難となった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが締結している土地・建物等に係る長期賃貸借契約のうち、当社グループの事情により中途解約する場合、当社グループが代替借主を紹介することを敷金・保証金等の返還条件としているものがあります。そのため、当社グループの事情により中途解約する場合には、新たな代替借主を紹介できないことにより、敷金・保証金を放棄せざるを得ず、損失が発生する可能性があります。

⑤減損会計導入の影響について

当社グループは、今後の地価の動向及び対象となる固定資産の収益状況によりましては、新たに減損損失計上の要件に該当する物件が発生する可能性があり、あるいは売却することとなった場合にはその価格により固定資産売却損が生じる可能性があり、いずれも当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

⑥建物の毀損、焼失、劣化等の影響について

当社グループが運営する事業施設が火災、地震等により毀損、焼失あるいは劣化することにより、運営に支障をきたす可能性があります。当社は、現在運営する全施設を対象とする火災保険等に加入しておりますが、地震保険については、経済合理的な事由により加入していません。したがって、地震により施設に対して毀損、焼失、劣化等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑦長期借入金等の財務制限条項について

当社は、長期借入金426,228千円(1年内返済予定の長期借入金111,204千円を含む)について、財務制限条項が付されております。財務制限条項の内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりです。今後の当社グループの業績動向により利率の上昇又は、請求により期限の利益を喪失する等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、「⑩継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載のとおり、当連結会計年度末日において財務制限条項の一部に抵触しております。

⑧個人情報の管理について

当社グループは、お客様に関する情報(個人情報)を数多く保有・管理しております。個人情報を適正に保護すべく、社内規程や取扱いに関する基準(マニュアル等)の整備、情報システムのセキュリティ強化、従業員教育の実施等、現時点で考えうる対策を講じております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、個人情報が漏洩した場合は、損害賠償の発生や社会的信用の失墜による売上減少により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨新型コロナウイルス感染症拡大について

当社グループでは、新型コロナウイルス感染症拡大を防ぐため、行政指針に従った感染防止策を徹底しているほか、お客様と従業員の安全を最優先に感染防止策に取組んでおります。今後も緊急事態宣言や各都道府県からの休業要請等が発出された場合、店舗休業や営業時間の短縮に起因した来店客数の減少が継続することが考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑩継続企業の前提に関する重要事象等について

当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大による臨時休業や時短営業により、売上高が著しく減少し、2021年3月期において営業損失及び経常損失ならびに当期純損失を計上しており、また、2022年3月期において当期純利益は確保したものの、前期に続き営業損失ならびに経常損失となりました。

これにより、取引金融機関との間で締結している金銭消費貸借契約の一部が、財務制限条項である「各連結会計年度末決算における経常利益が2期連続して損失にならないこと」が付されている契約に抵触しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

このような状況の解消を図るべく、当社グループは不採算店舗の閉店や事業の選択と集中、コスト削減等の構造改革の推進、グループ各社間の資金活用等により、事業活動に必要な資金を確保するための施策を講じており、当面の資金繰りは安定的に推移する見通しです。

財務制限条項の抵触に関しましては、取引金融機関より現時点においては当社の事業計画を遂行していく限り、期限の利益喪失請求権の権利行使は行わないことについて了承を得ております。今後も、当社の構造改革及び事業計画の進捗を検証・評価頂きながら、継続支援について協議を行ってまいります。

以上により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象等は解消できるものと考えており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

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