業績等の概要
(1)業績
当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化社会が及ぼす人手不足等の社会課題の蓄積や断続的な新型コロナウイルス感染症拡大による生活様式の変化への対応が求められるなど、大きな変革期を迎えています。
このような経営環境の中、当社グループでは、再成長戦略「Re-Growth」の実現に向けた事業の選択と集中を加速させ、BtoB・BtoP(Public:官公庁、自治体)事業に特化すべく、BtoC事業からの撤退を完了させたほか、ノンコア資産の売却も実施するなど引き続き経営改革に注力してまいりました。
当期の業績につきましては、相次ぐ緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の発出や原材料価格の高騰等の影響を受けたものの、コスト削減等による経営のスリム化を推し進めたことに加え、コロナ禍における効率的な運営ノウハウとオペレーションにより主要3事業セグメント全てが増収増益を達成し、特に利益面においては大きく回復を果たすなど、好調に推移いたしました。
当連結会計年度における主な経営成績は次のとおりであります。 (単位:百万円)
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前年同期比増減 |
前年同期比 |
売上高 |
110,148 |
115,525 |
5,376 |
104.9% |
営業利益 |
690 |
2,442 |
1,752 |
353.8% |
経常利益 |
893 |
2,292 |
1,398 |
256.6% |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
630 |
4,089 |
3,459 |
649.0% |
① 売上高
売上高につきましては、前連結会計年度に比べ5,376百万円増加し115,525百万円となりました。これは主に、主要3事業セグメント全てが増収を達成し、特に社会サービス事業において、学童保育の新規クラス数254件の受託件数増加などによって4,309百万円の増収となったことが主な要因であります。
② 売上総利益及び営業利益
売上総利益につきましては、前連結会計年度に比べ1,677百万円増加し14,752百万円となりました。営業利益につきましては、前連結会計年度に比べ1,752百万円増加し2,442百万円となりました。これは主に、売上高の増収に加え、長引くコロナ禍や原材料価格の高騰等の影響を受けた厳しい事業環境であったものの、コストコントロールも奏功したことによります。
③ 営業外損益及び経常利益
営業外収益につきましては、前連結会計年度に比べ319百万円減少し235百万円となりました。これは主に、保険解約返戻金が169百万円減少したこと及び、負ののれん償却額が前連結会計年度で計上した112百万円で償却が完了したことによります。営業外費用につきましては、前連結会計年度に比べ34百万円増加し386百万円となりました。これは主に、支払利息が79百万円減少した一方で、シンジケートローン手数料が48百万円、為替差損が60百万円増加したことによります。経常利益につきましては、前連結会計年度に比べ1,398百万円増加し2,292百万円となりました。これは主に、営業外収益は減益となったものの、営業利益の大幅増益が寄与したことによります。
④ 特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益につきましては、前連結会計年度に比べ3,122百万円増加し3,657百万円となりました。これは主に、固定資産売却益が3,408百万円増加したことによります。特別損失につきましては、前連結会計年度に比べ569百万円増加し1,478百万円となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症による損失が404百万円減少した一方、減損損失が1,238百万円増加したことによります。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度に比べ3,459百万円増加し4,089百万円となりました。これは主に、上記の営業外損益、特別損益の影響により税金等調整前当期純利益が3,951百万円増加したこと及び法人税等調整額が497百万円増加したことによります。
セグメントの業績は、次のとおりであります。 (単位:百万円)
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売上高 |
営業利益又は営業損失(△) |
||||
当連結会計 年度 |
前年同期比増減 |
前年同期比 |
当連結会計 年度 |
前年同期比増減 |
前年同期比 |
|
フードサービス事業 |
52,450 |
764 |
101.5% |
2,643 |
396 |
117.6% |
車両運行サービス事業 |
21,737 |
580 |
102.7% |
1,776 |
220 |
114.1% |
社会サービス事業 |
37,344 |
4,309 |
113.0% |
1,509 |
88 |
106.2% |
その他 |
4,881 |
△893 |
84.5% |
△440 |
256 |
- |
消去・全社費用 |
△888 |
615 |
- |
△3,046 |
790 |
- |
合計 |
115,525 |
5,376 |
104.9% |
2,442 |
1,752 |
353.8% |
<フードサービス事業>
大手同業他社との競争激化や原材料価格の高騰、店舗における慢性的な人員不足に加え、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響を受けるなど、経営環境は依然として厳しい状況が続いております。
社員食堂を中心とするコントラクトフードサービス部門では、オフィス、工場における店舗を中心に喫食数は戻りつつある一方で、リモートワーク等の政府が推奨する「新しい生活様式」に沿った新しい働き方を取り入れる契約先も多く、職場における食事提供についても新しいサービスに対する期待が高まってきております。そうした中、Withコロナ企画として「健康支援」をキーワードに非接触型の食事提供サービスや在宅勤務等の増加によって減少した食数に対応したローコスト運営の提案活動を積極的に行ってまいりました。
病院や高齢者施設を中心とするメディカルフードサービス部門では、セントラルキッチンを活用した「やわらかマザーフード」や、季節の彩り溢れる食材を重箱へ盛り付けし高級感をアップした「御膳シリーズ」の提供に加え、完全調理品(*)を用いた郷土料理で旅行気分を味わってもらう「全国郷土料理うまいもの紀行」や有事に備えた冷凍弁当の保管など、「新しい生活様式」に対応した「新しい食事の提案」をお客様が置かれている環境に合わせて積極的に行い、お客様の満足度を高める活動を進めてまいりました。
また、これらの取り組みに加えて、営業プロセスの見直しを図り営業効率を意識した新規契約の獲得に注力したほか、運営継続店において赤字店舗の撤退や低迷している店舗の改善を進め、引き続き店舗の活性化と解約防止に努めてまいりました。
<車両運行サービス事業>
民間法人においては、ノンコア業務をアウトソーシングする流れが継続しており、特に車両運行管理業務については、役員送迎車や社員送迎バス等がその対象となっております。また、地方自治体においては財政再建と地域活性化のため、新たな交通体系の整備や学校統廃合におけるスクールバス需要等のニーズが高まっております。一方で2020年以降、アウトソーシングの潮流に変化はないものの、新型コロナウイルス感染症の拡大による社会経済活動の縮小に加え、役員送迎車における稼働時間や日数の減少、施設休業に伴う送迎バスの運休等が発生しております。更に原価増加要因となる燃料単価の上昇やコロナ禍におけるインバウンド需要の消滅が継続しております。
このような環境のもと、日々変化する状況の中での対応力が求められているため、役員車両部門においては新たな通勤手段としての車両利用、社員送迎バス等においても「密」を避けるための増便を提案するなど、新たな需要開拓に努めてまいりました。併せて、安定収益が見込める公共法人への営業活動を強化し、デマンドシステム及びスクールバスの提案営業と入札案件の情報収集及び獲得に注力いたしました。
旅客運送部門においては、インバウンド運行や国内ツアー運行から、工場や倉庫に勤務する社員送迎やスクールバスといった定期契約に基づく運行へと切り替えを進め、売上構造の安定化を図ってまいりました。
<社会サービス事業>
政府が掲げる「地方創生」政策は新型コロナウイルス感染症の影響下においても継続しており、地方自治体においては財政再建と地域活性化のため、自治体が提供するサービスを民間に委託するニーズは高まっております。さらに、住民サービスの効率的な運用を目指した施設の統合が進められる一方で、少子高齢化による行政サービスのコストアップと人手不足が、行政サービスのアウトソーシング市場を確実に伸長させる要因となっております。
このような環境のもと、特に力を入れている学童保育・児童館・子育て支援受託業務においては、全国の自治体から新規案件254クラスを受託するなど受託現場数が大きく増加したことに加え、新たなコンテンツの開発にも注力してまいりました。そして、施設管理・図書館運営及び学校給食受託業務等においても、多くの自治体からの案件を受託し、立ち上げ後の運営も堅調に推移いたしました。また一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大により、一部施設において利用者数の減少や休業等の影響を受けたものの、ワクチン集団接種の会場運営等の新たな受託業務の獲得もあり業容が拡大し、引き続き大きく躍進いたしました。
(ESG/SDGsに関する主な活動事例)
事業子会社である大新東株式会社(以下、「DST」という。)は、花王プロフェッショナル・サービス株式会社(花王グループ)と「衛生管理マニュアル」を共同制作し、2022年1月よりDSTが全国で運行する役員車両・バス約3,600台のドライバー向けに、衛生管理ツールとして配布し、ご乗車されるお客様のため、車中の清掃・衛生管理の再徹底に取り組みました。コロナ禍で以前よりも感染症予防対策の実施や、衛生環境を整えた運行管理が求められる中、本マニュアルの活用で、より一層の安心・安全な車両運行サービスを提供しております。
2022年1月に「第16回シダックスグループ料理コンテスト」をオンラインで開催しました。今年のテーマ食材である「大豆ミート」は、コレステロールゼロ、高たんぱく・低脂肪、食物繊維が豊富な点が特徴で、健康志向が高い方や植物性タンパク質を積極的に取り入れたい方などに支持が広がっています。また、大豆は、SDGs推進の視点から世界の食料問題・環境問題の解決の糸口となる食材でもあります。全国1,177作品の中から、最優秀賞5作品を決定し、2022年度、受託先の社員食堂・病院・高齢者施設・保育施設等でメニューとして提供します。
事業子会社であるシダックスフードサービス株式会社では、2022年3月から全国で受託運営する約600カ所の病院・高齢者福祉施設を対象に開始している「全国郷土料理うまいもの紀行」の“特別編”として「ベトナム」の郷土料理を提供します。今回は、当社の受託先の病院内厨房で働く9名のベトナム人技能実習生がメニューの提案を行っております。香りづけにベトナム料理に欠かせない調味料・ヌクマムを使用した「鶏肉のレモングラス炒め」、ベトナム風ぜんざいの「緑豆・ココナッツミルクのチェー」など、本場ベトナムのメニューを日本人向けにアレンジした全8品を提供します。これまで同様、メニューは完全調理品としてパッケージ化されて各施設に納品されるためオペレーションの負担軽減や省人化対応が可能です。また工場で一括調理されることで、各調理現場での廃棄物のほか、仕込みや調理・洗浄時における水の削減効果も期待できます。比較的変化が少ない入院・入所生活においても非日常感とSDGsの視点を両立させる意義深い取り組みと言えます。
当社グループはこれからも、事業活動を通じたSDGsの活用により、お客様及び取引先様とのパートナーシップを強化し、健康、持続可能なまちづくり、カーボンニュートラルへの挑戦、働き方改革など持続可能な成長を目指してまいります。
(健康経営への取り組み)
当社は、社内の健康経営を推進するべく、従業員の健康維持・増進を支える部署横断型の「健康経営推進プロジェクト」を設置し、2022年3月に「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に2年連続で選定されております。当社は、財産は「人」であると考え、性別、国籍、障がいの有無にかかわらず、異なる個性や能力を持った「人」が活躍できるダイバーシティ経営を推進しており、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、小さいお子様を持つ従業員が安心して働けるよう、保育園・小学校等の臨時休業や自身のコロナ感染に伴う休暇取得支援制度も積極的に実施してまいりました。シダックスグループは今後も「人」を重要視した経営を続けていくと共に、すべての従業員が働き甲斐があり、かつ安心して働ける環境整備に継続して努めてまいります。
* 完全調理品:工場等で調理し、料理にまで完成させた食品。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,746百万円減少し7,007百万円(前連結会計年度末比34.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、4,120百万円の資金減少(前連結会計年度は6,935百万円の資金増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が4,471百万円計上された一方、固定資産売却損益が3,314百万円、未払金の減少額が5,381百万円あったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、4,327百万円の資金増加(前連結会計年度は161百万円の資金増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が14,201百万円あった一方、有形固定資産の売却による収入が17,986百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、4,002百万円の資金減少(前連結会計年度は4,754百万円の資金減少)となりました。これは主に、短期借入金の純減額が1,000百万円、長期借入金の返済による支出が2,585百万円、配当金の支払額が320百万円あったことによります。
生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、企業、官公庁、学校等の食堂の給食及び管理業務や、病院入院患者を対象とした給食、病院内職員食堂及び老人保健施設等の給食の受託運営を行うフードサービス事業、民間企業や地方自治体への車両運行管理業務のアウトソーシング受託を行っている車両運行サービス事業、民間企業や地方自治体への施設管理・運営及び主に小中学校向けの給食業務など、食を含めた業務のアウトソーシング受託を行う社会サービス事業であり、受注・生産活動は行っていないため、生産の状況及び受注の実績は記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績については「業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)当連結会計年度の財政状態の分析
当社グループの当連結会計年度末における財政状態は、総資産33,159百万円(前連結会計年度末比16.9%減)、負債21,787百万円(前連結会計年度末比32.7%減)、純資産11,371百万円(前連結会計年度末比51.2%増)となりました。また、自己資本比率につきましては、前連結会計年度末に比べ15.5ポイント改善し34.3%となっております。
① 資産の部
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ6,753百万円減少し33,159百万円(前連結会計年度末比16.9%減)となりました。
流動資産においては、3,659百万円減少し22,560百万円となりました。これは主に、売上債権が352百万円増加した一方で、現金及び預金が3,746百万円減少したことによります。
固定資産においては3,093百万円減少し10,598百万円となりました。これは主に、有形固定資産が2,108百万円減少したことによります。
② 負債の部
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ10,605百万円減少し21,787百万円(前連結会計年度末比32.7%減)となりました。
流動負債においては、4,420百万円減少し21,402百万円となりました。これは主に、短期借入金の返済及び長期借入金を1年内返済予定の長期借入金に振り替えたことにより借入金が2,572百万円増加した一方で、未払金が5,439百万円、未払消費税等が1,230百万円減少したことによります。
固定負債においては、6,184百万円減少し385百万円となりました。これは主に、長期借入金が6,157百万円減少したことによります。
③ 純資産の部
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ3,851百万円増加し11,371百万円(前連結会計年度末比51.2%増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益4,089百万円の計上によります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
経営成績等の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの車両運行サービス事業は、車両運行管理業務を受託しており、原油価格の高騰等によりガソリン、軽油等の仕入単価が上昇した場合、基本的にはコスト増加相当分をお客様に転嫁させていただくよう努めておりますが、それができない場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループのフードサービス事業は、食材の「安心・安全」を追求し、地球環境へ配慮した物流体制を構築し、その上で食材価格や物量の安定調達を計画実行しておりますが、調達食材が市況・為替相場・自然災害等で需給バランスが崩れ品質や価格が変化した場合には、調達コストが上昇し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
その他、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社グループの経営戦略の現状と見通しにつきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(5)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要のうち主なものは、食材の購入費用や現場で従事する従業員に対する労務費のほか、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金需要としましては、主に新規現場に対する設備投資等によるものであります。
③ 財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては未行使の借入枠を利用した短期借入金及び変動金利の長期借入金で調達しております。
(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、実際に発生した課税所得の時期及び金額が見積と異なった場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
(8)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、長期、中期、短期の経営方針を策定し、常にその実行状況の検証をするよう努めております。しかしながら、当社グループを取り巻く経営環境は、同業他社との競争激化に加え、将来への不安を背景とする消費者の低価格・節約志向の継続と併せ、引続き厳しい状況で推移することが予想されます。
当社グループといたしましては、グループ構造をより一層強化していくとともに、グループ総合力を活かした高品質・高付加価値なサービスを提供し、安定的な収益を確保できる経営基盤の強化を引き続き進めてまいります。
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