有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあり、投資家の判断に影響を及ぼす可能性のある事項と考えています。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年3月25日)現在において当社グループが判断したものですが、ここに掲げられている項目に限定されるものではありません。
当社では、「あらゆるステークホルダーとの信頼関係を築き、中長期経営戦略の実現を一層確実なものとすること」を主眼に置いてリスクマネジメントを推進しています。そのため、リスクを戦略実現に影響を与える「不確実性」と捉え、脅威だけでなく、機会も含めた概念として定義し、必要な体制を構築するとともに、積極的かつ迅速に対応策を講じています。
定期的に当社グループのリスクを特定し対応策等を審議する体制として、当社CEOを委員長とし各地域CEOおよび当社エグゼクティブオフィサー等をメンバーとする「Global Risk Management & Compliance Committee」や「Global Strategy Committee」を設置しています。また、リスクに関連する情報は、グループCLO(チーフリーガルオフィサー)直轄のリスクマネジメント部門に集約されます。
2021年度は、総合的・多面的な手法(ホリスティックアプローチ)を用いてリスクを抽出しました。具体的には、当社CEOをはじめとしたエグゼクティブオフィサー、各地域CEOのリスク認識を把握するインタビュー、ならびに各地域で実施した地域ごとのリスク評価、当社関連機能部門との情報交換等を元に、リスクマネジメント部門による分析や外部有識者の知見を加えて、「WIN 2023 主要戦略※1」実現に影響を及ぼす可能性のあるリスクを特定しました。
そして、それらのリスクについて、「リスクが顕在化した場合の経営成績等に与える影響」、「リスクが顕在化する可能性の程度や時期」、「当該リスクへの対応の十分性」の3つの評価軸を設定し、上記Committeeや個別会議※2などを通じて、リスクの優先付けおよび対策状況の検討・確認を行いました。
アセスメントの結果抽出されたリスクは、その性質に基づき、外部の変化に起因する「生活者・社会に関わるリスク」、内部の活動に起因する「事業基盤に関わるリスク」、そして「その他のリスク」の3つのリスクカテゴリーに分類し対応しています。
また、リスクごとにリスクオーナーを設定し、対策の責任を明確化し、さらに透明性高いモニタリングを実施するため、推進状況を定期的に上記Committeeおよび取締役会にて議論する仕組みを構築・運用しています。
当連結会計年度のアセスメント結果で特筆すべき点として、各リスクの結びつきが強固になっており、それに伴い各リスクにおける対応策の相互依存関係が一層高まっていること、また、「生活者の価値観変化」および「優秀な人材の獲得・維持と組織風土」が他のリスクに与える影響が大きいことが挙げられます。
以下に領域ごとに、主要戦略との関係性と想定されるリスク(脅威・機会)、対応策の概要を記述します。なお、記述内容は、2022年3月25日時点におけるものです。
※1 WIN 2023 主要戦略
※2 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、Committeeの全メンバーが一堂に会する対面方式での会議開催が困難な場合があったため、リスクマネジメント部門と各メンバーとの個別オンライン会議などの手段で代替しました。
<生活者・社会に関わるリスク>
<事業基盤に関わるリスク>
<その他のリスク>
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