当社は親会社であるジーエルサイエンス株式会社の連結対象子会社として創立以来経営の基本理念を共有しております。
親会社は1968年の創立の際に、会社はどのような思想を持ち、実践していくかという、経営に対する姿勢、理念を「創立の根本精神及経営理念」に掲げました。
その中で創立の目的は、「同一の思想を持ち、信頼し合う事のできる人間が集まって、何かの仕事を通して、経済的無から、一つの理想体(理想企業体)を造り上げる事への挑戦」と謳っております。
この親会社の「創立の根本精神及経営理念」により、当社も「社会に対し社会性を充分発揮してその存在価値を高め、社員個々の幸福を勝ち取り、企業の維持、発展をならしめること」を基本理念として活動しております。そして、その結果得られた利益を株主、社員、社会に公平に分配し、また、一部を社内留保して、会社の事業内容を充実させ、発展させることが、最大の社会性を意味すると考えております。
この基本理念を実現していくために、当社では創立以来毎期、経営計画の全容を社員に発表してまいりました。このようなオープンな経営姿勢に対する社員個々の意識の高まりが、互いの信頼感を強くし、個々の能力を十分に活かすことで、計画達成という一つの目的に邁進することができたと確信しております。
このように、「道は一つ、共に進もう」という当社のスローガンに沿った経営こそが躍進の原動力であり、今後も成長の糧としてまいります。
当社グループは、経営ビジョンを実現するため中期経営計画を策定しております。現中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)の経営目標と進捗状況は、次のとおりであります。
経営目標(連結)
なお、2021年5月27日に発表した中期経営計画の経営目標について修正しております。詳細は、当社ウェブサイトで開示しております「中期経営計画の見直しに関するお知らせ」をご確認ください。
2022年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種の拡大や各国の経済政策により段階的な経済活動の回復が見られてきた中で、世界的な食糧・エネルギー価格の高騰やロシア・ウクライナ情勢など再び景気の先行きが不透明な状況となり、経済活動の水準が元に戻るまでには相応の時間がかかると予想されることから、少なくとも年度内における景気の落ち込みは避けられないものと思われます。
一方、半導体業界におきましては、「コロナショック」を契機に本格化した世界的なリモートワークの広がりやデータセンター等メモリー需要の高まりなどプラス要因が強く、また、5G通信やIoT、AI/ディープラーニング、自動運転の本格化等でデータ量の更なる増加も見込まれることから、中長期的な半導体需要のトレンドは引き続き拡大していくものと思われます。
今後は原油・原材料の高騰により製品や商品の値上げが見込まれ、それに伴うインフレ、景気の悪化、円安の顕在化、物流の不安などから収益環境は厳しくなっていきますが、当社グループの受注状況は、足元においても過去最高レベルの水準を維持しており、加えて上記理由から中長期的な受注拡大の見通しは変えておりません。
このような状況下、当社グループが今後とも取り組むべき中長期的な成長戦略と課題を以下に示します。
①生産能力増強
・中国第三工場の稼働拡大や各工場の生産性向上等により、生産能力の更なる増強を図ります。
・品質管理の高度化を進めるとともに、社外パートナー、外注先等との連携強化を通じて、生産能力の向上を目指します。
②営業力強化
・コロナ後のお取引先との関係強化を図るとともに、高付加価値製品の開発と拡張を行い、石英・シリコン製品の量産品のマーケット拡大を目指します。
・シリコン製品の開発品、量産品の更なる売り込みを強化するとともに、火加工製品等、高難易度製品の拡大を図ります。
③業務効率化
・業務フロー、作業手順等の見直しを進め、業務自動化・効率化等のDXを推進します。
・テレワーク、会議システム等、効率化に資するシステムツールの更なる活用を図ります。
④経営基盤強化
・ESG経営、SDGsへの対応を進めるとともに、会社法改正への対応や、新市場区分移行に伴うコーポレートガバナンス強化への対応を行います。
・財務指標や株価を意識した経営を行い、IR機能強化、リスクマネジメント強化を図ります。
⑤人材育成
・各種研修の充実、業務マニュアルの作成推進、人事ローテーションの活発化等により、優秀な人材の育成に努めます。
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