文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2022年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、1947年東京窯業株式会社創立以来、鉄鋼業界をはじめとする日本の基幹産業に対して耐火物関連事業に重点を置いた製品とサービスを提供し、技術の革新と進歩、そして産業の発展に貢献して参りました。
「仕事を通じて世界に喜びと感謝の輪を広げる」を社是として、耐火物製品の製造・販売のほか、関連する窯業機械器具製造、建築、運輸など総合力の発揮に努めております。
2021年度は新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)が再拡大するなか、感染症対策を実施しながら、当社グループが掲げたテーマ「この困難な状況の中で、事業を続けられる幸せを噛みしめ、この恩に報い、事業の更なる発展に邁進しよう!」のもと、品質向上・技術力強化やコスト削減・取引先の拡大に努めて参りました。しかしながら、未だ懸念される感染症拡大に加え、2022年2月に勃発したロシアのウクライナ侵攻による経済の下振れリスクもあり、引き続き不安定な状況が継続しております。こうした先行き不透明な状況の中、2022年度の当社グループのテーマとして「人類が迎えた新しいステージでTYKグループは新しい大きな貢献をします!」を掲げ、既存分野への更なる展開とともに新規分野の開拓を図って参ります。また、永年に亘るお客様からの信頼をさらに確固たるものとするため、スピリットとして「お客様への誠意」「新しい技術への挑戦」の考えのもと、お客様の求める需要に合致した商品設計やなお一層の品質向上・技術力強化に努めるとともに、磐石な経営基盤の確立に邁進して参ります。
(2) 経営戦略等
当社グループは高品質な耐火物関連製品の供給に努めておりますが、国内需要のほか海外需要につきましては、かねてより米国、ヨーロッパ、中国、台湾に耐火物の生産拠点を設けて、現地での供給に対処しております。さらに、固有技術を生かしてDPF(ディーゼル排ガス用フィルター)事業をはじめ、環境保全や資源リサイクルなどの環境関連分野にも積極的に進出を図って参ります。
(3) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境を展望すると、新型コロナウイルスワクチンの普及や各国の経済政策を受け、世界経済の回復基調は緩やかに継続するものと思われますが、世界的には食糧・エネルギー価格の高騰等、ロシアのウクライナ侵攻による様々な影響が出てきております。国内においても粗鋼生産量や鋼材需要の減速に伴う耐火物需要の減少や、新たな変異株発生による感染症拡大の懸念もあることから、先行きが不透明な状態がしばらく継続するものと思われます。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
2022年度は安全第一の徹底のもと、多様な個性が活躍できる人的環境の整備を進め、さらなる製品品質及び生産性の向上を図り、お客様の求めるニーズに沿った製品を、迅速かつ円滑に供給できる体制づくりを進めて参ります。今後海外関連では、成長発展が見込まれる国々へのさらなる展開を、そして国内では既存生産設備の更新を図ることで、徹底的なコスト圧縮を推し進めつつ利益の伴った成長の実現を目指し、新素材分野や環境創造分野といった成長分野へ注力することによりグループ全体の体力強化を図って参ります。
また、当社は従業員並びにお取引先の安全確保を最優先とし、継続して感染防止に努め必要な対応を実施するとともに、影響が最小限となるよう事業活動の継続を図って参ります。
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