課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針・経営戦略等

当社はコーポレート・メッセージとして掲げている「建設業の発展に寄与し、環境リサイクルへの貢献を目指す東京鐵鋼」を経営の基本においております。

近年、ユーザーである建設業界のニーズはより高度化・多様化しており、当社グループの強みである製造技術力、開発技術力、施工技術力を活かして、これに応える製品や商品、及び鉄筋工事に関するノウハウなどを総合的に提供するというエンジニアリングサービスを通し、建設工事の省力化、合理化に寄与してまいります。併せて、鉄スクラップのリサイクルや廃自動車・廃家電その他の産業廃棄物の処理事業を通じ、環境保全企業として社会に貢献してまいります。

(2) 目標とする経営指標

当社は、財務体質を強化し、競争力強化のための投資を継続的に実施していくためには十分な営業キャッシュ・フローを獲得することが必要であると考え、連結売上高経常利益率5%以上を確保し、継続することを目標としています。

(3) 経営環境及び対処すべき課題

当社の属する電炉小棒業界におきましては、主原料の鉄スクラップ価格が13年ぶりの高値をつけるなど製造コストの大幅な上昇により、特に採算面で厳しい経営環境となりました。

このような中で、当社は、ネジテツコンと継手をコアとして、建築現場の生産性向上に寄与するエンジニアリング力によって、他社との差別化を図り、高付加価値化を推進するという成長戦略を進めてきましたが、今後は人口減少等の要因により、主力分野の鉄筋コンクリート造の建築物に対する需要は減退することが見込まれます。これに対処する観点で、既存の分野では、お客様へ提供する機能をさらに向上させる一方で、コストの圧縮、効率化を進め、高い収益性を確保すべく、商品の改良や業務改革を進めてまいります。

一方、成長性については、今まで培ってきたエンジニアリング力、顧客へのソリューション提案力を生かして、新製品の投入や、新分野の開拓を進めることによって、成長力を維持していく考えです。

八戸工場については、東北地区の棒鋼需要の減退もあり、収益性低下に直面、2021年度では、減損処理を実施しています。これに対しては、同工場の環境リサイクル事業の収益性向上の観点より、既存設備を活用して新規取り扱い処理を拡大する、省力化・効率化を進めるなどの対策を講じてまいります。また、生産余力が減少してきている栃木県小山市の本社工場を補完する生産拠点として、ネジテツコンの生産拡大を図りたいと考えています。

新規分野の開拓など成長戦略推進という観点では、現状の株式会社伊藤製鐵所との資本業務提携のようなアライアンスの活用・推進も課題と考えています。この分野は当社の意向だけで推進できるものではありませんが、機会をとらえて、他社との関係構築・強化を進めていく考えです。

なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大については、現段階において当社業績への過大な影響等は認められておりません。

 

 

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