文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社の2022年度までの中期経営計画につきましては2019年度までの計画を継続していくこととしています。当中期経営計画では、経営環境の変化を的確に捉え、目標の達成に向け、以下の経営方針を実践してまいります。
(1)当社グループの目指す目標
当社グループはスチール缶専業メーカーとして、顧客のニーズを機敏にくみ取り、ニーズに対するソリューション提案、一味違ったサービス、想像を超えた迅速な対応により顧客満足度を最大限に引き上げ、顧客とともに発展することを目指します。
その結果として、株主各位、取引先、従業員にとって魅力のある企業グループとなり、当社製品を通じて社会の発展に貢献することが、当社グループの目標とするところであります。
(2)当社グループの経営方針
上記目標を実現するために、当社グループは以下4つの経営方針で臨んでまいります。
①高品質、高付加価値の包装容器の安定的ジャストインタイムでの供給。
②経営の効率化推進による、筋肉質な強い企業体質の構築。
③相乗効果の発揮し得る、同業他社との資本・技術・業務提携の積極的推進。
④当社の保有する技術の応用・発展による、新しい需要・商品の開発。
(3)当社グループを取り巻く経営環境
スチール缶業界は、長引く新型コロナウイルス感染症や、半導体不足に端を発した需要の減退による需給ギャップの拡大や諸原材料価格、エネルギーコストの上昇等厳しい経営環境にあります。
・18L缶分野においては、これ迄続いてきた緩やかな需要減退の継続や原材料の高騰による18L缶価格値上げに伴う他容器への移行の動きが懸念されます。
・美術缶分野においては、少子高齢化といった社会構造の変化や贈答文化の衰退化といった消費者の生活様式の変化により、需要が逐年減少するものと予想されます。
市場規模が縮小していく中で、多くの競合他社が存在し業界の供給力に余剰が存在しております。
今後、同業者同士の統廃合の動きが出てくるものと予想されます。
一方、世界経済の急激な変動の影響で、主原材料である鋼材価格を始めとし、ガス・電力費・印刷費・輸送費・人件費等の上昇圧力は続き、製造コスト・販売コストは今後益々上昇していくものと予想しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①基礎収益力の強化
・鋼材価格・印刷費・輸送費・ガス電力費等の急激な価格上昇を吸収するよう速やかな製品価格の値上げ
②スチール缶製造コストの低減
・製造ラインの見直しや人員シフトの効率化、各ラインの製造量平準化による単位時間当たり製造量の向上
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画最終年度(2023年3月期)での目標達成を判断する客観的な指標として下記を設定しております。
・売上高 11,300百万円以上
一定の売上規模は企業経営上重要な指標であります。経営環境の実勢を勘案し、上記売上高を目標として設定しております。
・株主資本利益率 5.0%以上
・負債資本倍率 1.0未満
(6)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループが対処すべき当面の課題としましては、以下があります。
①基礎収益力の強化
②スチール缶製造コストの低減
③販売費・管理費の見直し・低減
④借入金の計画的な削減
⑤SDGsに対する積極的な取組み
次のとおり対処します。
①・鋼材価格・印刷費・輸送費・ガス電力費等の急激な価格上昇を吸収するよう速やかな製品価格の値上げ
・高付加価値商品の拡販
・新しい需要の創出と顧客ニーズに密着した新しい商品の開発による他社製品との差別化
・同業他社との資本・技術・業務提携の推進
・客先へのサービス向上、品質向上によるシェアの維持・拡大
②・製造ラインの見直しや人員シフトの効率化、各ラインの製造量平準化による単位時間当たり製造量の向上
・製造時の不良率低減と歩留り率向上
③・輸送効率の改善
・業務の棚卸、コストと利便性から考えた諸費用の見直し
④ 営業活動によるキャッシュ・フローを財務活動に重点的に振り向け、外部有利子負債の圧縮による財務体質の改善を進めることとしております。
⑤ 2022年3月8日に、さいたま市SDGs認証企業として認証されました。
SDGsを意識したサスティナビリティに関連した行動を全社一丸となり進めます。その結果については「環境活動レポート」によってホームページ上で公表しております。
お知らせ