研究開発活動

5【研究開発活動】

当社グループは、2030年までの長期的に目指す姿としてVISION2030を定め、『サステナブルで豊かな暮らしに貢献』『多角化した経営』を掲げ、中期経営計画の基本方針のもと、「変化する国内市場への対応」「長期成長への仕込み」に向けた研究開発に取り組みました。

  その結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は 2,379百万円となりました。

セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

 

(建材事業)

建材事業では、環境配慮とユニバーサルデザインを基本に、「性能」「機能」「ロングライフ」の三つの要素を使う人の立場に配慮して盛り込み、安心・安全で快適な空間と生活に寄与することを目指した商品開発を実施しております。

ビル建材分野では、個別防火認定品の仕様拡充(透明ガラス、遮音T-3等)を図るとともに、大規模開発や複合再開発プロジェクトなどによる高層建築物への対応として「MTG-70R高性能」を開発しました。また外装ルーバーにおいて風騒音の発生メカニズムを追求し、ルーバー前後方からの風騒音発生を抑制する「タワースクリーン TSRシリーズ」を追加。さらに今後ZEH対応などの省エネ需要の高まりへの対応に向け、リフォーム用高断熱サッシ(アルミ樹脂)の開発を進めております。

住宅建材分野では「シンプルな外観に映える 心揺さぶるアートドア」をコンセプトに玄関ドア「ファノーバ」のバリエーション拡充を行いました。シンプルな中にアクセントを添えるデザインやカラーを新たにラインナップ、ハンドルのどこを持っても開閉操作が可能な「ロングバー」を追加しました。また今後成長が期待されるリフォーム分野の強化として「ノバリス サッシ」を開発。従来品に比べ約3割施工時間を削減可能です。

エクステリア分野では、自然災害に備えた耐風圧強度の高い商品へのニーズの高まり対応として、形材フェンス・高強度カーポートをリファイン「シャトレナⅡ」・「G1-R」を開発しました。また敷地対応力やデザイン性の高さを評価いただいております「U.スタイル アゼスト」に連続格子で構成される高意匠屋根「セレクトラインタイプ」を追加。「家での生活」をより快適にする空間を提供します。公共向け商品として開発した通路シェルター「ファイブフォート」は、アルミ構造の通路シェルターとして業界初となる柱間隔5,000mmを実現。柱の基礎工事軽減だけでなく、駐車場最低幅2,500mmに綺麗に納まります。

研究開発費総額は1,627百万円であります。

 

 

(マテリアル事業)

アルミニウム関連事業では、自動車をはじめとした輸送機器及び一般機械を主たるターゲットとし、中強度から高強度に至る6000系合金のラインナップの拡充を図るべく、合金開発を継続的に推進しております。一方で、カーボンニュートラルの実現を見据えて、サステナブルな材料循環を目指したリサイクル技術の開発にも注力し、ユーザーやサプライチェーンとの連携も構築しながら取り組みを加速しております。
 鍛造用小径ビレット事業では、当社が開発し自動車のサスペンション部材としてご採用いただきました高強度合金の量産を計画通り開始しております。
 マグネシウム関連事業では、NEDO委託研究事業「革新的新構造材料等研究開発」プロジェクトにおいて、開発した難燃性マグネシウム合金の早期実用化に向けた用途開発を推進しております。今回、開発した難燃性マグネシウム合金展伸部材による新幹線車両用の客室床板(中間車1両、全長約9m、幅約3mの範囲の客室床板、世界最大級のサイズ)の作製に貢献し、東日本旅客鉄道株式会社の次世代新幹線試験車両「ALFA-X」に適用した性能試験を完遂することができました。その結果、従来のアルミニウム合金製床板と比較して、遮音性を維持しながら約23%(約50kg)の軽量化を達成できることを実証しております。

研究開発費総額は654百万円であります。

 

(商業施設事業)

 商業施設事業では、環境配慮と市場環境の変化に対応した商品開発を推進しており、特に店舗の無人化や労働人口減少に対応した「省人化・省力化」及び環境に配慮した「省エネ化・省資源化」をテーマとした商品開発に注力しております。「省人化・省力化」では、無人店舗に対応した陳列什器のユニット化や商品陳列作業を軽減するスライド棚板のバリエーションの拡充を行いました。「省エネ化・省資源化」では、サイン基幹商品である「アドフレーム」の蛍光灯からLEDへの全面リニューアルによる省電力化を行いました。さらに店舗における感染拡大予防として、SIAA認証「抗ウイルスラクトレー」の商品化を行いました。
 また、当社の主要顧客であるコンビニエンスストア、ドラッグストア等では、決済の多様化に伴いカウンター、セルフレジ什器の新たな需要の取り込みに向け積極的に商品提案を行い、受注領域の拡大を図っております。

研究開発費総額は96百万円であります。

 

(国際事業)

欧州・タイ・中国に展開した押出事業においては、自動車・産業機械・鉄道・航空・建材を主要分野とし、各分野で顧客との密接なプロジェクトにより、顧客が将来に向け求める技術及び製品の開発、市場調査等を実施しております。

研究開発費総額は2百万円であります。

 

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