研究開発活動

5【研究開発活動】

 当社グループは、ボイラ事業を中心として新事業開発・熱利用・アクア・メディカル・食品機械・舶用・環境・ランドリー事業を行っておりますが、研究開発部門においては、これらの事業に貢献できる特に環境に配慮した、ミウラならではの技術を取り入れた新商品開発を目指しております。

 これらの研究開発活動は、R&D部門での要素研究や長期課題に対する研究開発と並行し、新技術・新商品の実用化に向けた技術開発を事業部の技術・設計部門が行う形態であります。

 当連結会計年度の研究開発費の総額は、2,905百万円であります。

 

 当連結会計年度の主な研究開発の概要、成果及び研究開発費は、以下のとおりであります。

(1) 国内機器販売事業

① ボイラ事業

 CO2を出さないことで注目されている水素を燃焼でき、かつ低NOx化が図れるバーナの開発に成功し、本バーナを採用した水素焚き貫流ボイラ(相当蒸発量2T/H)が日本で初めて東京都低NOx・低CO2小規模燃焼機器に認定されました。また、カーボンニュートラルに貢献できるバイオマス・下水汚泥焼却炉用廃熱回収ボイラの対応にも注力しております。

② 新事業開発・熱利用事業

 燃料電池においては、現在発売中のコージェネレーションモデルに加え、発電効率65%のモノジェネレーションモデルについてもお客様先での実証に取り組んでおります。

 熱エネルギー有効活用機器では、これまで捨てられていた低温の廃温水や循環冷却水の未利用熱を、自社開発の高効率ヒートポンプで汲み上げ、ボイラ給水を加温する装置の開発やラインナップ拡充、さらに将来の脱炭素社会へ向けたカーボンニュートラル関連機器の研究開発にも着手しております。

③ アクア事業

 安全性の向上や水コストの低減ができる膜ろ過装置のモデルチェンジを行い、最新のUF膜モジュールを採用したUF膜ろ過装置を発売しました。製薬用水向けには純水ユニット(熱水殺菌仕様)を開発し、周辺設備を含めたシステム全体を再構築して発売しております。

 家庭用向け製品では、1~2人世帯向けシャワー用軟水器ソフティナ・ポッドを開発しました。引続き安全・安心な水の供給、水設備の省力化運転、水リサイクル・節水の推進、きれいで快適な生活の創造に貢献してまいります。

④ メディカル事業

 オゾンと過酸化水素の混合ガスを用いた滅菌器においては、医療機器として承認を取得して発売を開始しました。また、大型シャワー式洗浄器も商品化し、病院の滅菌器具供給部門で使われる主要機器全てに対し、当社製品を提案できるようになりました。現在、これらの機器を一括管理するクラウドシステムの開発に取り組んでおります。

⑤ 食品機械事業

 2025年の冷媒規制対応として、GWP1500以下の冷媒を用いた冷水装置の開発を進めております。また食品用の加熱釜・ニーダーの商品改良及びユーザーへの最適提案を実施するため、食材の攪拌の様子をシミュレーションできるソフトを使って開発を加速しております。

⑥ 舶用事業

 海運のGHG排出削減に向けてLNG燃料をはじめとする新燃料転換が加速する状況に応じ、船舶ボイラを中心に新燃料対応商品の開発を進めております。また、船舶のデジタル化にも対応した舶用機器のIoT化を進め、データを活用した質の高いメンテナンスサービスに向けたシステム開発に取り組んでおります。

⑦ 環境事業

 三浦環境科学研究所では、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル(PCB)をはじめとする特殊環境有害物質の分析前処理を中核技術とし、農薬・シックハウス市場を新たな成長分野として位置付けた研究開発を進めております。

 当事業に係る研究開発費は、2,828百万円であります。

 なお、海外で販売されている機器についても、国内で開発を行っており、国内メンテナンス事業・海外メンテナンス事業についても、製品開発と不可分であるため、当事業に含めて記載しております。

(2) 国内ランドリー事業

 省エネルギーや省水に対応する洗濯機・乾燥機・ロールアイロナー・排水リサイクルシステム、省人化やコスト低減に対応する自動化装置、リネン材の安全・安心に対応する殺菌システムなど多様化するユーザーニーズに応えるべく活動を行っております。

 当事業に係る研究開発費は、77百万円であります。

 

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